ガダルカナル戦書籍一覧


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2012年 ガダルカナル島御慰霊行 目次
2014年 ガダルカナル島御慰霊行 目次
2015年 ガダルカナル島御慰霊行 目次

ギフ高地・サンディ宅のレリック(戦争遺物)  より続いております。

現在地はギフ高地ヒル31南方、案内人サンディ宅・雨宿り中継続中。

現在地ギフ高地・シーホースの戦闘記録は→アウステン山の戦闘記録
※ギフ高地・シーホースの呼称は米軍によるもので日本軍は両陣地を総称してアウステン山と呼んでおりました。

サンディ宅でレリックと御遺品を拝見し雨が小降りとなったところで案内人ラファエルが洞窟へ行くかと聞いてきた。
彼らも雨で身動き出来ない我々を気遣ってくれているのだ。

ギフ高地の洞窟と言えば持参した二師団尖兵中隊長・勝股氏の資料で「バッドマンヒル=丸山高原=ヒル27」の脇に巨大洞窟と書き込まれている。

巨大洞窟との記載だけでその周辺でどのような戦闘が行われたかは定かではない。

行くあてのない我々にとっては渡りに船。
早速洞窟を訪ねてみることにした。

参考までに持参しなかった資料を見てみると

バッドマンヒル=丸山高原=ヒル27周辺でも多くの御遺骨が収集されている。

小雨がパラつく中ラファエルを先頭にヒル27麓巨大洞窟へ


密林が徐々に深くなり始めた頃


眼前に突如開けた斜面が・・・


明らかに最近人為的に切り拓かれた斜面・・・


少し進み右手を見下ろせば大きな背振り


背振りの中には型枠のような物が積み上げられておりました。


御遺骨収集の際、発掘されたと思われるレリツク(戦争遺物)には赤い塗装が・・・


ラファエル曰く
米国が遺骨収集の為二ヶ月ほど滞在したのだと言う。
米国よりコンテナ一個分の資機材を持ち込みバラナ村の人々を徴用し掘られた斜面だったのであります。

現在も継続ご苦労をされている日本政府派遣の御遺骨収集団、丸山道自主派遣団の活動を自分は詳しく存じ上げません。
しかしどう考えてもコンテナ一個分の資機材を持ち込み数ヶ月継続して活動をされているとは考えられません。
御遺骨収集にかける予算が明らかに違う・・・

米国は戦勝国であり今尚世界各地へ派兵している関係でMIA(Missing In Action)=作戦行動中行方不明となった兵士への扱いが日本と大きく異なっていると思い知らされました。
ラファエル曰く
二ヶ月かけて収集された恩遺骨は三柱、米国に持ち帰りDNA鑑定の後、御遺族の許へご帰宅されるとの事・・・
腹立たしいのは同時に日本軍兵士の御遺骨も一柱発見され米国へ持ち帰ったとの事。
検査の後日本へ返還するらしいのですが何の検査なのか・・・
DNA鑑定までしてくれた後の返還ならば良いのですが・・・

DNA鑑定が身近になった現在も尚収集された御遺骨を焼骨し無名戦士として千鳥ケ淵戦没者墓苑へ奉安されている昭和の時代の慣習も悩ましく思える米国の遺骨収集であります。

・戦没者数が違うから・・・
・予算確保の為の環境・民意が整っていないから・・・
・戦没者に対し尊敬の念が生まれる教育を行っていないから・・・
・御遺族の方が次世代へ御英霊のご苦労を語り継げていない為、御遺骨が帰宅されても困惑するから・・・
・負け戦だったから・・・

どれも一理ありながらも説得力に欠ける気がいたします。

御遺族に関して
最近自分の住む県に遺族会青年部という会が結成されたそうです。
青年部は遺児により形成され孫、曾孫等の参加できる機会を増やす為に努力をされているそうです。
残念ながら自分の県の青年部が全国で十番目との事、四十七都道府県で結成される事を願って止みません。
私見ではございますが日本国民全てが遺族なのだという発想にはならないものでしょうか・・・
遺族の族は家族の族であり民族の族でもあると思うのであります。

再び米国音遺骨収集地
作業をされた方々が休憩されたと思われる背振り


背振りの脇をを降りきったところに巨大洞窟は口を開けておりました。

巨大と呼ぶには少し小さいような・・・
歳月を経て崩落し小さくなったのかも知れません。

さらに接近して

この洞窟の中にも御遺骨があるのかも知れません。

位置関係は↓


高所恐怖症と閉所恐怖症の気がある自分としてはこの洞窟の中に入るのは躊躇われたのであります。
勝股氏は単に位置関係を表すために巨大洞窟を要図に書き込んだのか、日米両軍の御遺骨が発見されていることから洞窟を巡る戦闘があったのか、この洞窟を頭に刻み込み此の地にまつわる記録を探して行きたいと思います。

つづく


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