ガダルカナル戦書籍一覧


*********************************************************************
2012年 ガダルカナル島御慰霊行 目次
2014年 ガダルカナル島御慰霊行 目次
2015年 ガダルカナル島御慰霊行 目次

現在地はガダルカナル島中部戦跡・見晴台

米軍呼称・ヒル56台上

↓昭和18年1月10日に米軍によって撮影された航空写真に現在地書き込むと


早速周囲に散開し捜索開始


最初に発見されたのが米軍の小銃弾の薬莢


これは・・・何か判りません

この地は米軍侵攻の折逸早く迫撃砲部隊が進出し周囲の密林に潜む日本軍将兵を砲撃した事から迫撃砲の台座のパーツかも知れません。

鉄条網を発見、下には砲弾の弾片

米軍がヒル56を占領前に撃ち込んだ弾片か・・・
歩228連隊の歩兵砲か・・・

缶詰?

米軍のレーションに詰め合わせられていた物の一部か・・・

現在地は米軍迫撃砲部隊の布陣位置に間違いないようです。


そしてボタン


バックル

軍装のレリック(戦争遺物)が発見されたという事は負傷者が出たのかも知れません。
今発見されている物は全て米軍の物と思われます。

少しずつ台の端に移動しながら

弾帯の一部ではないでしょうか



手榴弾のピン

これが有ると言う事は当たり前の話ですが手榴弾を現在地から投擲したことになります。


再び鉄条網



鉄条網を越えて少し行った所に米軍の小銃弾・・・いや少し大きいので重機関銃弾ではないだろうか。

薬莢ではなく小銃弾であります。
射撃位置ではなく現在地は米軍に狙われた着弾位置


そして其の先は密林・・・


自分の調べた範囲ではこの密林が若林中隊の本部があった密林であります。

そして現在地は若林中隊・各小隊が布陣するど真ん中であります。

自分の想像でありますが・・・
米軍がヒル56を占領し迫撃砲隊が進出布陣、周囲を夜襲突撃に備え鉄条網で防御し台下の密林へ迫撃砲の雨を降らせたのは容易に想像できます。

密林に潜む若林中隊は台上から降る鉄の雨に対処すべく斬り込隊を編成し鉄条網へ迫ったところで米軍の重機関銃・・・堪らず遮蔽物に身を隠したところで手榴弾の投擲。

レリックの発見位置からそんなストリーが脳裏に浮かんだのでありました。

昭和18年1月10日の米軍侵攻及び布陣図

ヒル56が現在地
現在地確認に使っている米軍が撮影した航空写真も昭和18年1月10日であります。

昭和十八年一月七日 木 ガ島上陸64日目の若林中隊長の日誌
本日、中隊患者集合所にいたりぬ。
予を見るや、皆声をあげて連呼し「すまぬすまぬ」と泣く。
その状態、得も云われず。
衛生材料乏しき状態なれば、療養意に任せず、逐次化膿する者多し。
その如何ともなし難きを残念とす。
昨夜の砲撃物凄きものなり。
恐らく、我が陣地附近のみにても二〇〇〇発は下らざるべし。
概ね一時頃より五時頃迄撃ち続けたり。
敵の事ながら砲の破損を心配す。
今朝我が陣地附近は為に一段と清掃さられ、木は裂け壕は崩壊して中々の絶景なり。
最近に於ける敵の常套手段は、概ね午後より翌朝まで間断なき砲撃を実施、砲撃終わるや飛行機上空に出現して爆撃、地上掃射を実施、其の間に敵の歩兵わが第一線に近接、バラバラと探り射ちを始む。
若し我れ之に引き付けられて途上射撃を始むるや、機を失せず後方に合図をなして、軽迫撃砲の射撃を命ず。
斯くて、概ね午前中に終え、午後の段に入る。
その間砲兵は、砲の手入れ及び前夜の疲労を回復しあるならんか。
斯くて、我に一睡の余裕も与へざる考えなるか。
吾も又、その手に乗らず、次第に図々しくなりあり。
結局、突撃力なき敵は恐るるに足らず。


この日の日誌が若林東一中尉の絶筆となります。

現地を訪れて資料からは読み取れない現実の厳しさを目の当たりにさせられたヒル56であります。

香港攻略時の若林中隊

お写真に写る将兵の殆どがこの地で散華されたのであります。
若林中隊の御戦没者名簿は → 若林日誌 昭和十八年一月七日 絶筆

見晴台に散華された若林中隊の御英霊に心より追悼申し上げます 合掌


つづく


にほんブログ村

アウステン山の戦闘記録
**********************************お知らせ********************************
ガ島へ訪島をご計画されている方へ
案内人・戦跡地図・戦史資料・知っていたら徳する情報等々・・・よろず無料ご相談承ります。
お気軽に↓メールください。
tobu23butai@gmail.com
勇一三〇二


**********************************************************************

歩兵第十六連隊 連隊本部 最後の人事係 准尉  長谷川榮作さまのホームページ
ガダルカナル戦関連書籍 Guadalcanal
冥府の戦友(とも)と語る
お立ち寄り戴けましたら幸いです。



新発田歩兵第十六連隊の兄弟部隊である高田歩兵第三十連隊の従軍記録等を公開されているウェブサイト

ガダルカナル戦関連書籍 Guadalcanal
石坂准尉の八年戦争さま
と相互リンクさせて戴きました。



ガダルカナル島「丸山道」自主派遣隊 公式ブログ。
ガダルカナル戦関連書籍 Guadalcanal