ガダルカナル戦書籍一覧


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2012年に御慰霊にお邪魔した時公開した記録です。
2012年 ガダルカナル島御慰霊行 目次

現在公開している御慰霊行の記録です
2014年 ガダルカナル島御慰霊行 目次

今まで調べたアウステン山の戦闘記録

見晴台持久戦を戦った歩兵第228連隊
第三大隊長・西山少佐の日誌は → こちら
第十中隊長・若林中尉の日誌は → こちら


歩兵第二二八連隊第三大隊第十一中隊・深田隊、勝野准尉の記録と現地に状況を併せ見て 見晴台7 展望哨4 を公開いたしました。
然しながらどうしても米軍の記録と一致しないのであります。




参考資料
米軍公刊戦史ギャロッピングホースの戦い
ウィキペディアBattle of Mount Austen, the Galloping Horse, and the Sea Horse

米軍の1月10日侵攻図



そして歩二二八連隊史の附図


判りづらいので米軍呼称ヒルナンバーを入れてみました。

あらためてしみじみ見入ると・・・

↓下の写真で展望哨台上とした位置は↑の赤丸位置・・・

そして横穴陣地があったとされる位置は断崖位置と合致します。


自分が勝手に名付けた展望哨南端高地が歩二二八連隊史では展望哨となってしまいます。
しかし南端高地には 見晴台5 ヒル50展望哨2 で公開した記事内にある

勝野准尉の記録
展望哨陣地に、勝野准尉・鈴木兵長・鈴木兵長・溝口兵長・金岩上等兵・筒井兵長を、台上監視哨に水野欣二軍曹・河野兵長・三林兵長・斉藤上等兵を配


従軍記者・森川賢司氏の雑誌「丸」エキストラ版18・ガダルカナル攻防戦(昭和46年9月15日発行)の「若林奇襲隊の最期」の項「血塗る展望哨」
展望哨は頂上近く西側斜面に横穴を掘って陣地とし、台上には常に三人または四人の歩哨を立てて、敵状を監視し警戒に努めていた。
陣地と監視哨の立つ頂上とは切り立った八尺以上の岩石で、交替や連絡には縄梯子を使用していた。
これに反して敵に面したほうは、なだらかな草原となり、ジャングルとなり、絶壁となってマタニカウ川に落ち込んでいた。
敵の陣地や敵兵たちの右往左往するさまが一望の下見えるけれども、それだけに敵のほうから睨まれている危険な場所でもあった。


以上の記述と、戦争遺品調査されているホームページに掲載されている展望哨戦闘図から推察するとどうしても↓この位置が展望哨となってしまう。


しかしこの程度の位置の違いは大した問題ではない。


過去に公開した西山日誌 63 には勝野准尉が深田中隊長戦死の報を受けた場面を掲載している。
そして西山日誌 62 では米軍公刊戦史・昭和十八年一月十日のギャロッピングホースの戦いを掲載している。
これらの記事を編集している時にも突き当たった大きな疑問・・・

米軍戦史では此の日ヒル52で約30名の日本軍を殺し10日16:25頂上を占領したとある。
此の日30名もの日本軍部隊が深田中隊の他此の地に存在していたとはどの資料にも記録が無い。
歩228連隊史では深田中隊長の戦死推定時間を14:30としている。
この14:30は現地時間の16:30、米軍が約30名を殺し頂上を占領したのが16:25…ほぼ合致している。

ヒル52からは展望が悪くイヌ・サル高地は望めないのでヒル52が展望哨では無い事は間違いないが、ヒル51まで無抵抗で到達し迫撃砲を据えヒル52を砲撃したとの記述もあり日米両軍で戦闘位置にズレが生じている。



それでは勝野准尉が激闘された早朝の戦闘を米軍戦史では・・・

第三大隊指揮官ブッシュ大佐は、丘52は正面攻撃によって取られるには余りにも手ごわいだったのでヒルズ50,51を取るために、次にヒルズ52,53をつかむために、西を攻撃するヒル55から南へ移動するために計画された
グーグルクロームでの翻訳なので少し怪しいのですが「ヒル52正面が手強い」と表現されている根拠が勝野准尉の戦闘ではないだろうか。



米軍資料を信じるとすれば深田中隊長の散華された位置はヒル52という事になってしまう。
日本側の資料は全て監視哨が深田中隊長戦没地とある。

判り易くグーグルアースに書き込むと

が日本側の展望哨激戦の地で深田中隊長の戦没地。
が米軍の記録に残る日本軍部隊約30名を壊滅させた位置となる。

どちらが正しいのか・・・

現地では此処まで詳細な情報は頭に入っておらず、現地でやたらと撮りまくった写真を辿り答えを見つけるべく御慰霊巡拝行を続けて行く事とします。

つづく


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歩兵第十六連隊 連隊本部 最後の人事係 准尉  長谷川榮作さまのホームページ
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新発田歩兵第十六連隊の兄弟部隊である高田歩兵第三十連隊の従軍記録等を公開されているウェブサイト

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石坂准尉の八年戦争さま
と相互リンクさせて戴きました。



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