初日良し・・ポンソ | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~
ドメーヌ・ポンソ ブルゴーニュ・ルージュ 2004
購入日    2007年5月
開栓日    2010年1月23日
購入先    タカムラワインハウス
インポーター メルシャン
購入価格   3300円

何本か購入したもののうちに1本だが、ACブルゴーニュとしてはとても良くできている。
ワインは濃ければいい、深みがあればあるほどいい、などということはなく、
あ~しんど、晩飯に合わせてちょっとピノが飲みたいなあ、と思ったときに
このワインは最適である、

ACブルゴーニュとしては価格はちと高すぎて、この点では同レベルの実力を持つラマルシュに
軍配が上がる。
前に開けてから2年以上経つのかも知れないが、青臭さは消えていてすでに飲み頃に
なっている。

薄い味わいの中に、幾重にも重なる複雑なスパイスと果実が魅力的であり、
開栓当日が最もバランスが取れていた。
2日目後半では酸味が出すぎていて、まともな人には酸っぱすぎるだろう。

これはわたしにとってビール同然のデイリーな食中酒であり、趣味の世界で語る対象では
ないのかも知れないし、こんな裾ものワインの感想をいちいち書く意味があるのかという
疑心暗鬼に陥る。

しかしこの一見薄っぺらで何てことはないACブルに、明らかにピノ・ノワールの
泥沼に繋がる魅力が隠れているのを看過することはできない。
ビオワインの造り手が、唯我独尊で早老ワインを生産し続ける、という
ともすれば虚しい行為を鼻で笑うかのような正当性が感じられるのだ。

4年くらい前に開けて酸っぱくて飲めなかった2002がまだワイン庫に寝ているかも
知れないが、わずか2年でこのワインは明らかに進化している。
それ以外のヴィンテージは知らないのでこれ以上は分からないが、
その進化はヴィンテージの呪縛を乗り越えたということかも知れない。

濃くて甘いワイン好きには無縁の、酸性人御用達の通好みのワインである。
ユーロがまともになった現在、せめて2000円台半ばにしてほしいところである。