京都 祇園小石 長者さんのかくし飴(左) 梅酒にて候(右)
水飴は平安時代以前からあったそうで、もち米、あわを原料に麦芽(もやし)を使って造られた
貴重品だったそうだ。
有名な狂言の「附子(ぶす)」からも、当時水飴が貴重品だったことが分かる。
(以上この飴のしおりによる)
ちなみに、附子(ぶし)というのはトリカブトのことで、そのままでは毒性があるが、
無毒にして漢方薬などにも多く使われている。
この「かくし飴」は、麦芽水飴に生姜汁、金柑エキス、陳皮エキスを加えてある、とのことで、
なるほどほのかな金柑の香りがする。
思ったよりずっと甘くなく、例によって上品なあとくちである。
子供のころ、夜店や紙芝居屋さんなどで味わった、下品な甘さ、というのもちょっと懐かしいが、
ワインも水飴も、いかに気品を醸し出すかという点で、造り手の実力が出るようだ。
ブルゴーニュと水飴を、いっしょにするな?