絆 ( 9 ) | 君がために奏でる詩

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絆~九話~


桜咲大学病院には、術者の先生がいて。

あたしは、その先生に診てもらった。

女医さんはとても優しそうな顔で。


「未来ちゃん、これに書いてくれる?」


渡されたのは、マジックとキャンパス。

隣には陵も座って、あたしを見てる。


「まずは・・・

未来ちゃん、なんで声が出なくなったか分かる?」


【いいえ】


「そう・・・。

未来ちゃんの力は・・・治癒の力よね?

さくら様よりも強力な」


【はい】


「その力、使ったって聞いてるけど、本当かな?」


【はい】


「自分の体調が悪いって分かってるのに、何で使ったの?」


少し迷った。

陵がじっと、あたしが何て書くか見てるし・・・

怒られそうで。


でも。


【さくらちゃんを、助けたかったからです】


一瞬、女医さんは何も言わなくて。

顔を上げて、あたしを見た。


「そうなんだ。

力を使って倒れたって言うからきっと・・・」


ーもう力を使わないように、声を封印したんじゃないかなー


声を・・・?


「どういうことですか?」


陵が聞くと、女医さんは、


「多分だけどね。

未来ちゃんは、力を使うことによって病気が進行するでしょう?

それを止めるために、自分の中の何かが鍵をかけてしまったのよ」


【何かって?】


「それは私にも分からないけれど・・・

きっと、それが分かれば声が出せるようになるかもしれないわね」



病室に帰ると、龍と、車椅子に乗ったさくらちゃんがいた。


「何してんの!!

具合悪いの分かっとって舞うなんか大馬鹿や!

しかも・・・うちの為に!!」


キーンって耳まで響く。

ぐわんぐわんする・・・・。


「うちのせいで声も出らんようになってもぅた。

せっかく、陵くんと会えたにー・・・」


ぐすっと泣きながら言うさくらちゃんの手を握る。

首を振ると。


「さくらさんのせいじゃない。

自分でしたかったから、自分を責めないでって言ってると思います」


すごっ

ちょっ・・・・何で分かったの!?


「・・・ほんまに?」


ぶんぶんと首を縦に振ると。

ぷっと吹き出す三人。


「振りすぎだ、未来」


「脳みそ弾けてまうよ・・・」


笑ってくれて、良かった。

皆が笑ってくれないと、寂しいもん。


【さくらちゃん、部屋何号室?】


「うちは、396号室や♪

さくらやからな!」


それだったら、『さくろ』になるんじゃ・・・?

て思ったけどやめた。

後が怖いし・・・。


「さくら、そろそろ帰るぞ。

診察の時間だ」


「もっとおりたかったけど・・・

あ、陵くんと未来は別の部屋に移ってな♪」


・・・ん?

陵も??



「え・・・と、僕もですか?」


ちょっと得意げな顔をするさくらちゃん。



「そりゃー

三ヶ月もの間、愛しい愛しい未来さんを寂しがらせた罪は重いで?

二人とも同じ部屋で過ごしてもらうからな~♪」


なんだって!?


「未来のサポートも、そのほうがしやすいだろ。

俺とさくらも学校を休むし、俺たちの成績なら問題ない」


龍まで!?

声が出なくなったあたしを売ろうというのか!!



「・・・分かりました。

何番ですか?」


何了解してんの!?
てか、

話勝手に進めないでよ!!

声でないから言えないし!

ムカつく~!


「最上階が、ホテルのスウィートルームと病院両方完備しとるから♪

そこの6番や」


両方完備!?

どういうことよそれ・・・。


なんだか、波乱な生活が幕を開けそうです・・・☆








週初めなので、もう一度言っておこうかとw


ひなが書いた小説ではありませーん\(^o^)/


詳しくは1話 参照d((殴