フロントブレーキキャリパのオーバーホール・・・その②です。
組み付け編になります。
バラシの逆の手順ですし、パーキングブレーキ機構以外は、共通した作業が多いので、リアのオーバーホールをした時の手順、コツが活きますね。
フロントのOHキットです。
写真には写っていませんが、これにバンジョーボルト用のアルミパッキンが1組付きます。
左右なので、これが2組必要です。
各キットにグリスが付いてきますが、ひとつ分で4ヶ所のキャリパOHには十分過ぎます。
錆を落としたキャリパボディ。
できれば、もう少しきれいにしたかったのですが・・・
手持ちの道具とリアに手こずったせいで、この辺で妥協です。
まず、ピストンシールをはめ込みます。
ピストンシールとシリコングリス。
シールにグリスを塗って、
キャリパボディにはめ込みます。
しっかりと入ったことを確認。
次に、ダストカバーをはめ込みます。
ダストカバーにピンクのラバーグリスを塗ります。シール部は内外の両面に。
グリスを塗ったダストカバーをキャリパボディの溝にはめ込んで行きます。
リアで散々やった作業なので、比較的すんなりと行きました。
両手作業だったので、写真を撮り忘れましたwww
ダストカバーを取り付けたら、しっかりと溝にはまっているかをチェックします。
そして、難関のピストン挿入です。
リアと同じようにポリプロピレン(PP)製のまな板をガイドにしようと思いましたが、フロントはピストン径が54mmとリアより大きいため、ピストンの反対側のパッドを押さえる2本の爪(?)が邪魔をしてリアと同じ方法は使えませんでした。
しかし、ピストン径が大きい分だけダストカバーをピストンに引っ掛けやすく、何とか手作業で出来ました。
下側の一部をピストンにかぶせたら、そこを押さえて起点にして、指先で少しずつ引っ張り出してピストンにかぶせて行きます。半分くらいまで行けば、後は簡単に行きます。
指先だけでは、引っ張り出せない時は竹串を使いました。
当然、とがっていない方ですよ。竹串をピストンとダストカバーの間に入れて、カバーに引っ掛けるようにしてピストンの上に引っ張り出します。
ダストカバーがかぶったら、ピストンを押し込みます。
手でも押し込めますが、リアの作業で握力も無くなり、指も痛かったのでプーラーと汎用穴あきステーをピストン戻しの代わりにして押し込みました。
ダストカバーがピストンの溝にはまった事を確認します。
キャリパボディが組めたら、ブラケットにスライドピンを組み込みます。
スライドピンとピンカバー、グリスです。
スライドピンの表面とピンカバーの内側にグリスを塗ります。
ピンカバーをブラケットにはめ込みます。
カバーを取り付けたら、スライドピンを差し込みます。
しっかりと奥まで差し込んでピンの根元にカバーがはまった事を確認します。
カバーの中にエアが入っていたら、カバーをめくってエアを抜いて置きます。
反対側のスライドピンを同様です。
グリスを塗って、
ブラケットに穴に取り付けます。
スライドピンの先端には、キャリパボディ固定用のボルトを軽くねじ込んであります。
ボルトが付いていた位置が分かるようにと、ボルトをなくさないようにするためです。
これで、組み付け完了です。
組み付けが終わったら車体への取り付けに移ります。
OHの完了したキャリパボディとキャリパブラケットなど。
ナックルの取り付け部とブレーキーローターの間にブラケットを入れます。
固定ボルトをねじ込みます。
スライドピンの奥にあるのが、その固定ボルトです。
上下2本のボルトをレンチでしっかりと締め付けます。
キャリパブラケットを取り付けたら、ブレーキパッドをはめ込みます。
フロントも、純正パッドの残りがあったので、再使用しました。
キャリパボディを取り付けます。
取り付け穴とスライドピンのネジ穴を合わせて、取り付けボルトをねじ込みます。
スライドピンの六角部分をスパナで固定し、ボルトをしっかりと締めこみます。
取り付け終わったキャリパボディ。
キャリパとブレーキホースをつなぎます。
フロントもブレーキホースを交換しています。
バンジョーボルトのパッキンはホース付属の銅パッキンではなく、OHキットに入っているアルミ際パッキンを使っています。
後は、エア抜きをします。
エア抜きにはワンマンブリーダーを使いました。
基本的にはマスターシリンダから遠い場所から。
まずは左のリアから。で、この後が意見の分かれるところ。
次に遠いのは右のリア。
でも、今どきの車のブレーキは2系統。左リアと右フロント、右リアと左フロントと言った具合。
だから、1系統ずつが良いと言う意見。
まぁ、どちらも一理ありかな。
明日はブレーキローター交換とブレーキホースの交換ですかね。笑゛
では、リアのOHと同様に、
この記事を参考にDIYでキャリパのOHをする事は構いません。
しかし、ものがブレーキだけに万が一の際には自己責任だけではすみません。
最悪の場合、他人の命さえ危険にさらす事になります。
その事を十分に心得て下さい。
あくまでもオウンリスクにてお願いします。
今回のフロントブレーキキャリパのオーバーホールだが、作業の方法、人選は全て君に任せる。例によって、君、もしくは君の友人が怪我、あるいは車を壊しても当局は一切関知しないから、そのつもりで。成功を祈る。