本日2つめのエントリー、この洗脳資料問題はシリーズで書いていきたいと思います。
前回：
2009-05-08
お東京都様の豊洲移転洗脳資料、疑問解消BOOKの「誰がどう見ても疑問炸裂」な点（1）
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10256772921.html
★前半を中心に全体的な説明です。
洗脳資料のダウンロードページです：
東京都中央卸売市場
「築地市場の移転整備 疑問解消ＢＯＯＫ」の配布を開始しました
http://www.shijou.metro.tokyo.jp/book/index.html
なお、データ容量を絞ろうとしているのか、ダウンロードできるPDFでは256色？のあまり美しいと言えないものに仕上がっていますが、議員やメディアに2月に配布された光沢紙A3で31枚の冊子での色調は以下のような感じで、いずれにせよだいぶお金がかかっています。
あ、色調以外の変更点がないかどうかも確認しなくてはいけませんね。
この(2)では、前回(1)で書いた、現在地整備の敷地（種地）不足という嘘にフォーカスしたいと思います。
＜再掲＞
■p.3 再整備は今でもできないの？
嘘だらけ。これもまたひどい代物です。
「種地がない」と今さら言っていること自体、当初東京都が行っていた400億円を投下した再整備計画になんら根拠がなかった、と告白していることになりますよね。
右側のやらせ混雑写真に「敷地のほぼすべて（94%）が市場や道路に利用されています」と大嘘コメントが付記されていますが、これまた嘘をつきすぎれば嘘だと思われないの法則に沿って、勢い余って書いたものではないでしょうか？
＜ここまで再掲＞
洗脳資料、「疑問解消BOOK」ではどうなっているでしょう？改めて画像をアップします。
まず、この背景の混雑写真は、管理責任者お東京都様の自作自演渋滞で、東京都が交通整理を放棄したごく一部であって、しかも2009年現在の写真であるかは不明です。
また、ここにある敷地が利用されている率とされる94%も、「あの」（※）比留間市場長による虚偽説明を転載したものです。
（※）
2008-06-23
東京中央卸売市場長の比留間英人氏という人物（イシハラ教育行政の立役者、そして…）
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10109002936.html
2009-03-27
築地地上げに応じないと家賃が4倍だとすごむ地上げ屋そのままの比留間市場長都議会発言
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10231339688.html
市場内に種地がない、こんなに混んでいるから種地がないんだ、という嘘八百兆については、築地市場の地元中央区の区議の方が、実効性のある土地提供の申し出が無視されているとして、苦言を呈しています。
移転反対の地元区長も、土地提供の件は理解されているはずだが、と答弁しています。
それらを分かっていないかのような説明を堂々と伝えている東京都の地上げ作戦、まったく堅気の世界ではありません。
『２００８（Ｈ20）年 築地市場等街づくり対策特別委員会(11月10日)』
http://blogs.yahoo.co.jp/shimuratakayoshi/25279600.html
（略）
○志村委員
心強いです。実は、9月25日に都議会が開かれまして、その中でこの問題が取り上げられたんですけれども、このとき、比留間市場長が共産党の都議の質問に対して答弁に立ったんですけれども、種地の問題で答弁したんです。比留間市場長は、現在の築地市場の94％がいろいろな建物とか通路、荷さばき場で使用されていると。6％ほどしか種地は余裕がないんだ、それも散在していると、そういう答弁。だから、再整備に当たって種地というものが確保できる状況にないと、こういう答弁をされているんです。この質問の中でも中央区は種地もあると以前も言っていたよ、今でもそうですよと言っているのに、こういうようなんです。私、こ の6月か、7月に委員会で区長さんの確認をとって、都議さんに、今でも中央区は、もし現在地になれば協力はしますよと言っていますよということを伝えてあ りますから、そういうことになっているんですけれども、市場長はそれがないんですよ。
思い起こせば、例の全員協議会のときも、以前そういう書類とか、やったんじゃないですかということについても、あの場ではそんなのは知らないよという答弁でしたよね。後で、こういうことがありましたと。区長さんも一生懸命頑張って言っていましたという資料を受けましたけれども、そういう意味では、まだ、 市場長の認識もそうですし、質問で中央区が種地を用意してもいいと言っているじゃないですかといいながら、無視した答弁をしているんですね。ですから、そ ういう意味でも、改めて今の区長さんの言葉を都に示す、現在地の場合、中央区は全力を尽くして協力しますよと、そういうことを示すべきだと思うんですけれ ども、それはいかがでしょうか。
○矢田区長
もう私も市場委員会のメンバーを数年やりましたし、その中でも伝えてありますから、東京都はよくわかっているわけです。中央区は一生懸命やってくれている。ただ、東京都は、今、移転に邁進しているわけですから、なかなかこちらの意向があるというのを、どうなんですかね、余り、わからないけれどもね、そう いうことじゃないですかね。こちらの意向はもう十分わかっているわけですよ。だって、市場橋公園ですか、あそこなんかは実際に提供したわけですしね。要す るに、築地を取り巻く1ヘクタールは中央区の土地があるということはわかっているわけだし、それを提供しますということは、もう再三にわたり公式に述べて いるわけですし、また、ほかの面でも協力するということはわかっているわけですから。大人ですから、向こうもね、十分わかっているんじゃないかというふう に思います。
○志村委員
だから、私、今、答弁の議事録を読んだんです。わかっていないんですよ。わかっていない。市場の中に6％しかないから、種地はないんですと。市場橋公園 の話なんか出てこない。東支川を埋め立てて鮮魚マーケットをつくろうとしていますけれども、その場所も、海幸会の人たちも含めて、場外の人も含めて、工夫 すれば現在地になったときも使えるような考えでやっているんですよと。それがわかっていなんですね。だから、そこをもう一度改めてやることが必要じゃない かなと思います。
（略）
さらに、現在地で再整備したら、種地が小さいから32年だという、この工期の根拠がどこにもありません。
土地を地元が出すと言っているのに、演出された混雑→「94%の利用率」でっち上げで、あたかも工事が細分化されるようなイメージをかもし出しておいて、そして、またまた根拠のない数字をなんとなくリアルに見せるような演出を施しています。
過去の20年という数字についても検証が必要ですし（それこそ技術革新があるでしょう）、さらにはこの涙ぐましい嘘、「12区域で32年」というものに、いちおうの計画の線は引かれているのかもしれません（当然、根拠のないダミープランなはずです）。
さらにそのために、建築コンサルが構想を作り、職員は休日深夜残業をしたりして、そこに投入されているのは、都立小児病院を廃止しなくては立ち行かないほど、あらゆる福祉を削減しなくては財政が破綻するかもしれないという、この首都での、納税者からの税金です。
～～～
そしてこの、p.5のお話につながってきますが、ここでも疑問は深まります。
＜再掲＞
■p.5 それでも再整備をしたら？
築地再整備をしたらわずか2haしか残らないとありますが、まったく根拠がありませんし多フロアで計画をすればこの数字には意味がありません。
重層化したらあたかも機能しないように書いてありますが、豊洲などまさに重層化し、しかも各街区を巨大幹線道路で分断していますね（爆）。
エレベータが問題だというのは「因縁をつける」の類でしょう（豊洲の計画にも、現在の大阪卸売市場にもエレベータはあるのでは？）。
物流効率をあえて悪く見せているだけの「移転ありき」洗脳イラスト集です。
＜ここまで再掲＞
市場に2haしか残らない、これはやる気を持っていない現在地での見積もりに非常に大きな負のバイアスがかけられていることとともに、上の種地の問題も含めて、東京都が隠蔽していることはありそうで、信用するに足らない数字です。
また、汚染と軟弱地盤の豊洲新市場予定地が街区ごとに道路で分断されているのかどうかは、移転を打診されている事業でも認識が分かれていて、しかし、PFI（民活）水準書などは上層がつながっている（結果、移動距離は長くなる）という書き方になっています。
現在はどうもつながっている「らしい」？？という話題は上がっているようですが、いずれにしても、数十メートル以上をわたる動線が長く、一刻を争う作業には支障が出ることに変わりはないようです。
そもそも、事業をする当事者にまともな聞き取りもせず、また、当事者は正しい情報を把握できないまま、東京都からのトップダウンで決定されるというのが、さすがイシハラ都政の品質です。
こうした懸念にはっきり都から説明もないことからして、結局はこの点も「疑問炸裂」箇所です。
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