お東京都様がウェブサイトにアップロードした、ばかげた「疑問満載解消BOOK」について、もはやほとんど正しい部分はないですが、あえて顕著な部分を抜粋してみます。


これは多分連載第1回目になると思います。


まず、下記が洗脳資料のダウンロードページです:


東京都中央卸売市場
築地市場の移転整備 疑問解消BOOK」の配布を開始しました

http://www.shijou.metro.tokyo.jp/book/index.html


Like a rolling bean (new) 出来事録-0902茶番の「疑問解消BOOK」表紙

ここから誰が見て疑問炸裂の箇所を列記します。

もちろん、該当ページに対して、これらがすべてではありません。


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■表紙

(写真は2005年頃?)
茶屋の前が異常に混雑していますが、東京都が数年前から交通整理をしなくなったためです。

利便性が高いこの場所が、ごくごく瞬間的にこうなることがありますが、いわば「築地の狭さ」の自作自演写真です。



■p.1 都民生活を支える築地市場の深刻な問題
写真はイメージ画像に過ぎず、これも「築地が過密化」のお東京都様自作自演。
以下の3つとも実態とかけ離れた「嘘」と言えるもので、完全に意図的です。


 ・施設が狭隘・過密化
 ・施設構造が時代に合わず、老朽化も深刻
 ・高度な品質・衛星管理が困難

しかも、矢印で示された部分には実際何の因果関係もなく、論理が破綻しています。
「課題への対応が遅れ」て、「築地市場は取引数量が大きく減少」とある点、「このまま減少が続くと」、「基幹市場として都民の食生活を支える役割が果たせなくなる恐れ」、これらはいずれも、市場外取引の増大に基づく影響が大きく、また市場外取引に補助金を出してローコストに見せかけたいという「例の」農水省の戦略も絡んでいるのかもしれませんね。

「これからの基幹市場」という枠内でもあらわなように、まず、新市場を建てたいというハコモノ(流通センター、加工工場)ありきのこじつけで現在地再整備ができないという理由にはまったくなっていません(大阪の再整備事例を無視しています)。



■p.2 これまでのリニューアル(再整備)の取り組みは?
築地再整備中断の理由は、当時の不景気だったのに別の理由をでっちあげています。
本格着工する前に、などとありますが、実際90年代には築地で本格着工していますね。
様々な妄想の問題を連ねて、「手詰まり」という大虚言を繰り広げています
イシハラが都知事になった1999年に、突然「狭い、古い」などの暴言があったことを考えてみるべきでしょう。

左下のピンクで囲んだ「築地市場再整備推進協議会」で現在地再整備を諦めるような意見集約があったとしていますが、この参加メンバーは東京都寄りのわずか6名でした
さらに、右側の「明らかになった問題」とは、市場構想を豊洲移転に変えたがゆえに挙がった問題に過ぎません。

1~3番目は、豊洲の莫大な汚染・地盤対策費用と高いリスクがあることを無視した議論であり、4番目の「空き地がない」は、種地を地元が申し出たことを無視しています。

「築地では積み下ろしまで4~5時間かかる」という市場整備推進協議会でのコメントがもっともらしく引用されていますが、これは本当ですか?



■p.3 再整備は今でもできないの?

嘘だらけ。これもまたひどい代物です。
「種地がない」と今さら言っていること自体、当初東京都が行っていた400億円を投下した再整備計画になんら根拠がなかった、と告白していることになりますよね。
右側のやらせ混雑写真に「敷地のほぼすべて(94%)が市場や道路に利用されています」と大嘘コメントが付記されていますが、これまた嘘をつきすぎれば嘘だと思われないの法則に沿って、勢い余って書いたものではないでしょうか?



■p.4 再整備を行うと営業にどういう影響があるの?

現在地工事を大げさに大変だと騒いでいるだけで、特に右側の工期が延びる理由などもいずれもめちゃめちゃです。
まず、アスベスト対策ですが、90年代の努力もあり(東京都もずいぶんがんばったはず)、すでに大分前に9割以上が除去されています。
あ、イシハラがアスベストだアスベストだと喧伝していましたね。

2番目の「環境確保条例の規定による調査」とはお笑いです。
豊洲の話と混同していませんか??(築地も一定以上の改変でしょうけれど、すでに大規模な汚染が発見されている豊洲東京ガス跡地のほうがより調査費用が大です)。

3番目、地下鉄があるから再整備できない、など、これは十分回避可能なのでお話になりませんね。

その下段にある「買出人への影響」もひどい捏造の産物です。
そもそも、新店舗が旧店舗より大きくなるはずはないのに、この洗脳イラスト!
これは「仲卸の円滑なリタイア」を促して作る、豊洲新市場でのことでしょう。
お東京都様が完全に混乱しているのか、そこまで愚民思想を持っている、どっちなのでしょう。



■p.5 それでも再整備をしたら?
築地再整備をしたらわずか2haしか残らないとありますが、まったく根拠がありませんし多フロアで計画をすればこの数字には意味がありません。
重層化したらあたかも機能しないように書いてありますが、豊洲などまさに重層化し、しかも各街区を巨大幹線道路で分断していますね(爆)。
エレベータが問題だというのは「因縁をつける」の類でしょう(豊洲の計画にも、現在の大阪卸売市場にもエレベータはあるのでは?)。
物流効率をあえて悪く見せているだけの「移転ありき」洗脳イラスト集です。



■p.7 新しい市場には、どんな機能がどのくらい必要なの?
(いいかげん、こうした↑子ども相手じみた語り口に苛立ちを覚えますが)
40haが必要と言いますが、謎の緑地化4ha(ああ、そうですね、オリンピック招致!)が含まれていますし、駐車場は立体化すればこんなに面積を所用しませんし、また、待機駐車場と通勤駐車場を分けている根拠としての「動線うんぬん」、という点にも、想像だけで何の根拠も示されていません。
千客万来施設、これは築地なら場外市場があれば済みますね。

嘘八百兆の典型はイラストにも現れています。
豊洲の「動線」がとても素晴らしいように描かれていますが、2本の巨大幹線道路がイメージイラストからは抹消されています(印象操作)。
まだいろいろあります(汗)が、細かいので別エントリーで記載しようと思います。



■p.8 40hamの広さを他の市場と比べてみると?
築地と比較しないで大田市場を持ち出しています(呆れまくり)。
いや、豊洲と築地は同時期に存在しないのだから、という理系○○まるだしの説明をするつもりでしょうかね。
現在地の実態または再整備との広さ対物流検証をしなくては意味がありません。
ここはいろいろありすぎるのでまた別エントリーにしようかなと思います。
あ、でも1点だけ。
青果物と水産物の比較を、容器などがあり単純に1.4倍としているのは、どんな算定根拠から来たものなのでしょう。



■p.9 移転先の条件は?
「豊洲しかない」、官製地上げそのままですね。

しかも「40haのまとまった土地」って、あの環状2号だって通っていてこれをまとまった土地と言うなら築地のほうがよほどまとまっています(お東京都様は環状2号で分断して現在地を断固として諦めさせようとしていますが)。

「大規模災害時の食料備蓄」なるものを、広域輸送を超軟弱地盤の液状化の豊洲新市場予定地に求めようと
いうのは、最初からブラックユーモアとしか思えませんでしたが、まだ書いているわけですねえ。
ここもいろいろありすぎるのでまた別エントリーで分けてもいいかなと思います。



■p.10 豊洲新市場予定地の土壌汚染は?
このあたりから、イシハラ都政の虚言癖も、真骨頂に達してきます。
「深さ方向に汚染が広がっているわけではありません」、という点は、都が隠蔽してきた情報からも、またここにあるように36%の汚染があることからもまさに「深さ方向に汚染が広がっているわけではあります」の誤植でしょうか。

以前エントリーでだいぶ書いた、シアンの検出限界の10倍さば読みも「健在」です。
不透水層にしても、最大値の数値にしても大きな嘘ばかりなので、これはまたまとめてご紹介します。
伊藤ハムのシアン想像などを思い出しておきましょう。



■p.11 専門家会議の提言した対策は?
環境基準値以下にするのではなく「目指す」だけでした(昨年8月頃記載)。
均質な不透水層もありませんし、ここは既出ですが、すでに学識経験者から、明確な根拠に基づき否定された提言であることを示しておきます。



■p.12 どのように土壌汚染対策を実施していくの?
地下水は基準に収まるとは技術会議「ですら」言っていないので、またもや、「ついで」での大嘘炸裂です。
土壌汚染対策法の改正を意識しているのでしょうか。

このあたりは、4月24日の青果説明会への突っ込みエントリーでもいろいろと書いたのですが、とにもかくにも「客観性、信頼性確保」という点がもろに虚偽で科学哲学論理学の基本に唾するものでしょう。

ここでは右側下の表に専門家会議の973億円(食うな魚、で覚えられます)が「一般的な技術」とありますが、あの実績ない提言をもってして一般的とは何をおっしゃいますやら、というところです。



■p.13~14
これらは、青果説明会関係、4つの問題点のエントリーなどで詳しく触れました。
お東京都様は、次の鮮魚への説明でまたこの2枚を使うつもりでしょうか。
(ずいぶん時期が遅れたような噂も耳にしていますが)

特に、p.14の右上の図と解説が犯罪で、不透水層が連続していない可能性はきわめて高いと通常は考えられます(なのに、穴にふたをするという稚拙な提案にずっこけたい気持ちにすらなります)。



★関連エントリー:

指摘事項転載: 4月24日の築地青果部説明会での都回答の4つの問題点
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10254810132.html


4月24日の築地青果部説明会の報告(続き)・質疑応答で東京都の開き直り、極まれり
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10252894256.html


4月24日の築地青果部説明会で、東京都が豊洲問題報道をするメディアに逆ギレ抗議表明
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10251708389.html


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一度にすべて出すのもどうかと思いますので、まずはここまでとします。


ここから先も、あまりに嘘とごまかしだらけです。
ただ、指摘する問題点が多すぎると、あたかも批判する側が「トンデモ」だったり、「イシハラ都政への私怨」があるとみなされかねないのがたしかに難点です。


大きな嘘をつく方法を東京都は完全に身につけてしまったのですね。


くず湯の上の原発を再稼動させたり(柏崎刈羽のこともずっと書きたいのですが・・・)、さらに活断層の上の原発も止めないのだから、都民はたかが汚染や液状化で騒ぐな、などと言いたいのかもしれません。


より大きな危険を冒したほうが「より大きな実績」として賞賛される、恐ろしい時代の恐ろしい国に生きてしまったものだと鳥肌が立つ思いです。


===

英文解説へのリンク↓です。


Like a rolling bean-Tsukiji_SOS_logo4_small

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UNPLUG KASHIWAZAKI-KARIWA
GW明けの7号炉の試運転再開報道、情報戦が安全より先行していること自体が狂っています。

火災が頻発する異常事態(新たにまた1件!)、情報隠しもなんら変わっていません。

くず湯の上に建つ、塑性変形した原発の再稼動は許されません。


===


3月4日、イスラエル軍による戦闘員の狙撃が再開されています!

日本国際ボランティアセンターのガザに関する最新情報です(支援情報あり)

http://www.ngo-jvc.net/jp/projects/palestine/200812gaza.html


ガザからの叫び、以下に日本語で新しい情報が追加されます。

http://www.news-pj.net/npj/gaza/index.html
先の虐殺で失われた1300人以上の生命と失われた生活はガザに戻ってきません。

戦闘の犠牲と封鎖は続いています。

この問題は初めから「どっちもどっち」では決してありません。


※引き続き、「もやい」への寄付とカンパをお願いいたします!!

いくらからでもOKだそうです。政官財の非情がこれ以上漫然と繰り返されないためにも、もやいを支援しながら、積極的に反貧困を訴え続ける必要があります。

http://www.moyai.net/modules/weblog/details.php?blog_id=384

(もやいの危機について解説したエントリー: http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10147525072.html

サポーター会員も募集中とのことです。


汚染と利権まみれの市場移転計画に反対する「東京大行進」へのご参加と、真実を明らかにする署名へのご賛同ありがとうございます。

「壊すな築地 7.12東京大行進」 

→2008年7月、好天のうちに今回終了です。ありがとうございます。

 またよろしくお願いします。
http://tsukiji-iten.org/
江戸街初夏示威行歌舞伎座引幕版
(↑管理人による勝手バナーです(^^;)


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