築地地上げに応じないと家賃が4倍だとすごむ地上げ屋そのままの比留間市場長都議会発言

3月13日の業界紙「日刊食料新聞」に、豊洲「新市場」と築地再整備に、明らかにバイアスのかかった発言をした現市場長比留間英人氏（教育破壊のエントリーでその過去の「活躍」を示しました）からの発言があったと掲載されています。

◆参考　2008-3-25

都立三鷹高校土肥校長の異議申し立て（築地官製地上げ比留間市場長の都教育行政での「功績」と）

http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10230201089.html

計画をわざわざ変更して、数字をこねくりまわして、何が何でも現在地にはいさせまいとする地上げ屋そのままの発言です。

今、都議会とは、このような答弁がまかり通るところです。

（さらに、移転したい人は全員連れて行く、というような話を、東卸の理事長選挙で伊藤氏はマニフェストの一部に取り入れていたのではなかったでしょうか？）

1.4倍にしても、4倍にしても、仲卸いじめと廃業の加速を遂行し、商社や大卸とチェーンストアの思うがままに生鮮市場を運営して、工業製品のように、そして投機対象の商品のように取り扱おう、という意図が表れています。

豊洲に行けば安価というのは、確実に発生し続けるブラウンフィールドへの汚染対策と地盤対策という新たに作り込む「環境ビジネス」の顔をした公共投資の血税を除いた試算であることにも、せっかくだから突っ込んでほしかったものです。もしも仕込みでなく本来の職務としてそれを質問したら、ですが。

書き写してみると、この答弁の内容には、突っ込みどころばかりです！！！

日刊食料新聞　2009/3/13

都議会で比留間市場長初めて明言
「豊洲使用量は1.5倍以内」　現在地では「4倍の可能性」

開会中の東京都議会では、予算特別委員会が開かれ、比留間英人市場長は、整備計画が進められている豊洲新市場の使用料について「現行の1.5倍が上限になる」との見解を初めて示した。公明党の藤井一議員の質問に答えたもので、都が豊洲新市場の使用料について公式に言明したのは初めて。また、現在地で再整備を行った場合の使用料について「4倍程度になる」と答弁し、現在地裁整備の困難さを改めて示したかっこうだ。

　藤井議員の質問は、現在地で築地市場の再整備を行った場合、場内市場の将来的な費用負担はどのようになるかを問う内容で、市場長は従来3700億円と試算していた現在地再整備の工事費用を、市場の地下を通す予定であった環状2号線が、07年に現在の市場敷地を分断する形で地上を通すよう都市計画を変更して決定されたことを受けて「市場用地が約2ヘクタール減少することにより、市場を4層の立体構造とする必要がある」として、さらに400億円増の4100億円が必要との見通しを示し、市場使用料は「現行の4倍程度になる」と答弁した。

　市場長は、比較対象として豊洲新市場の使用料見通しについても触れ、建物の増設に要する経費が990億円であり、これから算定すると「現行の1.5倍が上限」との見通しを示した。豊洲新市場の使用料については、05～06年頃に実施計画をもとに試算されていた当時は、現行の数倍程度に引き上げられる可能性も指摘されていたこととと比べると、それを大幅に下回る使用料水準が示されたことになる。

　ただし、市場長の答弁は、現在地・豊洲移転いずれの試算とも、現在１１市場で一律である使用料を市場別に改めることが前提となっており、これを導入することについては市場業界全体の理解がまだ得られていないことから、ひとつの目安程度として捉えられない面もある。しかし、現在地再整備を行った場合の使用料見通しと対比することで、築地市場の現在地再整備の可能性をより強く否定する意図を示したものとも考えられる。

　藤井議員は、このほか移転再整備に伴う都の入場業者への支援策をとる考えがあるかどうかについても質問し、市場長は「ニーズを把握した上で、適切な対応を検討したい」と答えた。また、水産仲卸業者を中心に、移転を前に撤退する業者に対してセーフティネットの構築を要望する声があることについても「要望の中身を見て検討したい」と答え、都は今後移転再整備にあたって入場業者への説明会、個別面談などをきめ細かく行う考えを示している。

この記事を読んだ方からの、本当にもっともな意見です。転載します。

市場の使用料が始めて明らかにされたとして、都議会での答弁が日刊食料新聞の記事になりました。

築地再整備の場合の使用料が4倍になる理由に、０７年に都市計画決定された環状2号線が通るので2ha土地が減少し、その分の立体駐車場が必要になるからとの理由を挙げています。

多くの反対の声を押しつぶし、築地の移転を理由に地上案への変更を強行しながら、法外な利用料を環状２号線の地上案を理由にするなどあきれた物言いです。

4倍の数字の根拠も明らかではありませんが、築地を断念させるための嫌がらせ的な数字の設定であることは容易に考えられます。

そもそも、豊洲の重大な汚染（ベンゼン１０００倍）の発表直前（2日前）に、だまし討ち的に都市計画決定（07年10日4日）を下したのは他ならぬ石原都知事本人です。移転予定先が汚染まみれということであれば、築地の移転を前程にした都市計画道路の変更案は当然ストップになるべきでした。

　豊洲移転の場合の1.5倍の使用料も決して安くはなく、廃業を決意する店も数多くあると聞きます。

　地上げ業者さながらの比留間市場長は、東卸組合の伊藤理事長を使って、経営の圧迫している店の「円滑なリタイア（農水省の言い方）」を進めるのでしょう。

　消費者側の立場に立って魚を目利きし、的確に「値決め」する役割の仲卸が、市場から排除されていく状況を見過ごすわけには行かないと強く思います。