バルセロナでINAC神戸の練習を見学。 | 日本で活動中のサッカー監督のブログ

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バルセロナで修行してきましたが、2017年より日本で活動しております。

明日、バルサの女子チームとの
対戦のためにINAC神戸が
エウロパというクラブのグラウンドで
公開練習をしました。
僕も日本一の女子チームということで
興味があり見学してきました。
食事をするまもなく現地に到着し
パンとジュースを食らいながら
練習を見学してると
真横にいらっしゃるのは
僕のブログをお気に入りブログとして
登録していただいている
松原渓 さんが・・∑(゚Д゚)

「お気に入りブログに登録して
 もらってます堀江です・・」

など自分の自己紹介を
いろいろ脳内反芻してみて
どうにも良い結果が想定できず
結局、うまく声をかけられずでした。
心底、自分のヘタレぶりに凹んだので
明日の試合で再度チャレンジしてきます。

話が横に逸れました。
結論からいうと自分が思っていたよりも
みんなうまいという印象を受けました。
特に新入団の田中陽子選手が
印象に残りました。
パスが出てボールを受ける瞬間に
2度首を振っていたのは彼女だけでした。
また下がりながらボールを受けるときに
首を振って後方を確認し、後ろにいるFWに
パスが入るようにわざと角度をつけて
下がりながらワンタッチで後ろにはたくと
次にFWにボールが入ったときの後の
状況を想定して、スペースに走りだしていました。
うまく伝わりにくいので簡単にいうと
INACの選手の中でも2手先、3手先までしか
考えていない選手の中で
彼女だけが4手先の展開を予想して
プレーしていました。

サッカーとは将棋的な要素があって
次のプレーを相手より先回りして
予想して守備をすれば
相手にやられることはありませんが
自分の想定を超える動きを相手にされた
場合は守備が崩壊します。
つまり相手の守備の想定を超える
構想力を持つ攻撃的プレイヤーは
常に守備選手の脅威になります。
バルサでいえばイニエスタであり
チャビみたいな選手ですかね。
そういう選手を女子で見たことは
なかったので少し驚きました。
あと何より好印象だったのは
スペイン風にいうと「血」
を彼女のプレーに感じたことですね。

ただ田中選手はまだ高校卒業した
ばかりでチームメイトの競り合いに
簡単に潰される場面が散見され
それが当面の課題のようですね。
相手の当て身に対して
自分のバランスを
崩れないように
相手を手でブロックする腕力や
押されてもバランスを失わない
体幹中心の調整能力向上の
トレーニングを是非
やってほしいなと思いました。

仲田選手も田中選手同様、控え扱いでしたが
パスコースがないところを相手を揺さぶって
コースをつくっていたり・・。
総じて若い選手ほど選択肢が限定された
中での解決方法としておもしろい引き出しを
持っている印象を受けました。

興味深かったのは澤選手や川澄選手が
休憩中に自主的に体幹トレーニングを
していたことですね。
他の若い選手がボール遊びをしている中で
彼らが世界と戦うための姿勢や
態度を見せてくれているように思いました。
才能だけではなくて、そういう地道な努力によって
今のプレーの質は培われている
ことをまざまざと見せられました。

練習全体の印象についても
いろいろと感じるところはあったのですが
それは長くなるのでまた次回!!