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2016-05-29 09:17:43

「個と組織」

テーマ:記事
なでしこリーグ11節 浦和レッズレディース vs AC長野パルセイロレディース@浦和駒場スタジアム

中断期間前の第11節。
共に平均年齢が23歳前後と若いチームの同士。前回対戦(3節)はパルセイロLのホーム南長野で、パルセイロLが横山選手の2ゴールで2-1と勝利しています。

浦和は第8節でようやく連敗を抜け出し、2連勝したものの、前節新潟に敗れて最下位に。勝利で、後半戦につなげたい一戦。

【浦和L】

     吉良知夏  白木星

        柴田華絵
 北川ひかる          塩越柚歩
      猶本光 筏井りさ

   高畑志帆 長船加奈 乗松瑠華

        平尾知佳

代表にはGKの池田咲紀子選手が初選出されていますが、今日は控えに。
両サイドの北川選手と塩越選手が高い位置をとり、守備時には3バックで対応するフォーメーション。リードしている後半に5バックを採用するケースは何度かありましたが、この試合だは開始から5バックを採用。

「前節新潟に負けましたが、後半はこのシステム(3-5-2)にして機能したので同じ形でスタートしました。(長野の)横山選手に対してしっかりと厳しい対応をするために、真ん中に一人増やしました」(吉田監督)

一方、長野は今季はホームでの強さを誇っていますが、前節は今季初めてアウェーでの勝利を挙げ、順位は4位ながら、2位INAC、3位仙台と同勝ち点で首位ベレーザにも4差。優勝争いの圏内につけています。
前節得点を挙げ、アメリカ遠征の代表メンバーにも選ばれている横山選手は、11ゴールでリーグの得点ランキングを独走中。

【長野L】

    泊志穂  横山久美

      齊藤あかね
大宮玲央奈        児玉桂子
       國澤志乃

 矢島由希 木下栞 坂本理保 野口美也

       池ヶ谷夏美

齊藤あかね選手、坂本理保選手、泊志穂選手、大宮玲央奈は元レッズレディースで、古巣対決。


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序盤から浦和Lが分厚い攻撃で畳み掛けます。

2分 浦和L 左サイドの北川選手のクロスにファーサイドで柴田選手が合わせるものの、シュートはバーの上へ。

3分 浦和L 左サイドの北川選手のミドルシュートはバーの上へ。

長野も前線からプレスをかけて奪いにいき、泊選手がポストプレーでタメを作ったところからの展開を試みますが、フィニッシュまでは持ち込めません。
しかし、一つのミスから試合はにわかに動き出します。

18分 長野L 浦和の最終ラインのパス回しで球離れが遅くなったところをついて、泊選手がパスコースを限定し、横山選手が奪ってGKと1対1。ここは得点ランキングトップのエース。確実に決めてきます。⚽️0-1

このゴールのシーンについて、パルセイロLの國澤選手は試合後にこう話していました。

「前線から泊選手や横山選手も行ってくれて、得点シーンは全員が相手のパスコースをはめにいって、はまったところで横山選手が奪ってゴールできました。ああいう形はパルセイロの持ち味です」(國澤選手)

11人が連動してパスコースを完全に限定し、相手のミスを必然的に誘い出した、とも言えますね。

23分 長野L 横山選手が右サイドから逆サイドを狙ったシュートは枠外。

32分 浦和L 右サイドで塩越選手がドリブルで2人を抜いて右サイドへ。吉良選手へのボールは長くなってしまい、クロスまで持ち込めず。

32分 浦和L 右CK。高畑選手が前に流したボールをファーサイドで猶本選手が合わせたボールが枠を捉えますが、ゴール前で横山選手がクリア。

長野が1点リードで後半へ。
後半、浦和は塩越選手が左サイドに入り、北川選手が左サイドバックへ。柴田選手が右サイドに入り、4-4-2の形に戻します。

56分 浦和L 白木星→山守杏奈

56分 浦和L 交代で入った1分後に山守選手が右サイドでチャンスを迎えますが、中へのパスは読まれてカットされます。

63分 浦和L オフサイドラインギリギリで裏へのロングフィードに抜け出した山守選手のミドルシュートは枠の上へ。

途中で入った山守選手の裏への動きが、浦和Lの攻撃にアクセントを生んでいました。

73分 浦和L 右CK。高畑選手が高い打点で合わせますが、ボールはバーの上へ。

77分 浦和L 吉良千夏→臼井理恵
北川選手をトップへ。

北川選手をトップに配置した意図について、吉田監督。

「新潟戦もそうでしたが、相手のディフェンスラインが浅いので、速い選手を前に置くというのは一つの考え方としてありました」

しかし、北川選手になかなか良いボールが収まらず…生かすことができません。

84分 浦和L FK。筏井選手のキックはゴール右上を捉えますが、池ヶ谷選手がパンチングで弾き出します。

87分 浦和L 右サイドで受けた乗松選手がドリブルを入れてシュート。これも池ヶ谷選手が弾き出します。

90分+ad 浦和L 北川選手が負傷。後藤三知選手が入ります。

最後まで攻め続けた浦和でしたが、ここで試合終了。浦和は連敗。長野は連勝で、後半戦を迎えることとなりました。1週間後からはカップ戦が始まります。


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浦和は、組み立ての中でイージーなミスが何度かありました。上手く攻撃できていても、一つのミスから流れが変わってしまうこともサッカーではよくあることです。
そして、そのミスを逃さないのが横山選手。

「(複数の相手に囲まれることは)もちろん想定内です。でも、『3枚に囲まれたら3枚抜きにいけ』と話しているので。今そういう選手は日本にいないですし、チームの成長と日本女子サッカーの成長を考えると求めたいです。ただ、本人も分かっていますけれど、体力の部分で後半足が止まって、ほとんど戦力外になっちゃうので。ドリブルの回数を減らせば体力も持つと思いますけれど、今後は最後の最後まで2人、3人を抜ききれる体力や感覚を身に付けて、日本の中で頼りになる選手になっていってほしい」

と本田監督。運動量の少なさを補ってあまりある、ここぞという場面を見逃さない嗅覚、決定力。

「どの試合でも囲まれることは想定しているので、それを打開できる力や、上手く周りを使える判断をもうちょっと身につけないといけないなと思います」(横山選手)

「個」を磨くことで、周りも見えてくるんですね。横山選手だけではありません。

「パスで崩すのも日本のサッカーですけれど、個があってのパスワークだと思うので。そこが最近忘れられていないかな?と。それはうち(長野)がベレーザとやって、小柄な選手たちに個で突破されて、その中からまたパスが生まれてきた。ベレーザのサッカーは理想ですし、そのためにもまず個を成長させるのは大事なことだと思います。泊(志穂)に対しても『バックパスをするな』と言っています。齊藤(あかね)もあれだけの(強い)体を持っているので、『味方を探さないで自分で突破しろ』と。特に前目の選手には全員に言っています」(本田監督)

個か組織か、という話になりがちですが、卵なくしてニワトリなし。ニワトリなくして卵なし、ですね。
そして、中盤の底でゲームをコントロールした1ボランチ、國澤志乃選手。

「相手の選手との駆け引きが出来る選手が少し出てきたかなと。その点で一番大きいのは國澤の成長だと思っています」(本田監督)と指揮官の評価も高いのですが、
「まだまだ力不足で、守備の部分ではなんとかやれている感じはありますが、ボールを奪った後の攻撃の部分だったり、足元の技術はまだまだないので課題です。他のチームのボランチの選手に比べてもまだまだ劣っています」(國澤選手)

と、本人は謙虚なコメントでした。

横山選手が個の強さを見せた場面の一つがゴールの場面。1対1となり、対峙した平尾選手は、こんな駆け引きをしたそうです。

「(失点のシーンは横山選手と1対1)昨日YOUTUBEで(横山)久美さんの(前回対戦時の)シュートシーンを見ていて、そのシーンでは左に打っていたので、左に来るかなと思ったんですけれど、その裏をかかれて右に決められました。やっぱりなでしこ(ジャパン)に入る選手はすごく上手いと感じました。次は裏の裏をかけるように勝負していきたいです」(平尾選手)

浦和は組織としては上手くいかない場面が多かったですが、「個」に関しては、個人的には北川選手の気持ちと気迫のこもったプレーが印象的でした。安易に後ろに下げず、パスコースを囮にして、自分が仕掛けるという選択は相手に脅威を与えますね。
結果的に、両サイドでプレーした塩越選手の堂々としたプレーも印象的でした。

「ミスからこういう結果になってしまってもったいない部分と、今の実力が結果に出たなという試合でした。(前半と後半で、両サイドでプレーしたことについて)練習でも両方やらせてもらっていますし、試合の中でも右、左、前といろいろなところをやらせてもらっている分、問題なく入れたと思います」

ユースの時からトップの練習に参加していたことも、その強みになっているようです。

「ユースの時から練習はトップにずっと参加させてもらっていましたが、試合では絡みがなくて、運営に関わる中で見ている立場だったのが、今こうやって出られる立場になって、ようやく実感している部分はありますけれど、もっとやれると思う部分もまだまだあります。(上と下の決定的な違い)ユースの子たちも凄く上手ですが、プレーのスピードや判断など、スピード感の違いが大きいと思います。(ドリブルも持ち味?)あまりドリブルが得意ではないと自分で思っていたんですけれど、周りから『仕掛けろ』と言われることが多いので、強みに変わってきているのかなと。これから自信を持ってやりたい。運動量はもっと生かせるようにしたいです」(塩越選手)

浦和Lが抱える組織としての課題は、中盤でゲームをコントロールした猶本選手の言葉から見えてきました。

「前半から守備が上手くはまらなくて、主導権を握れないうちに全体の動きが少なくなってしまったように感じました。(選手同士の)距離が遠いなと感じていました。(前線に人数はかけているのに崩れないのは?)ボールを持っていない選手と目が合わないこともあるし、詰まってしまっていることもあると思います。後半はどんどん前に関わっていくことを意識しました。(山守)杏奈が途中から入って来て、良いアクセントになってくれていました。裏に抜ける動きが出てきて、あの少ない時間でチームとして武器になりそうなプレーが多く見られたのは収穫です。こういう状況でも大きな拍手や、『やれる』と背中を押してくれるサポーターの声は本当にありがたいです。その人達のためにも勝ち点3を取って一緒に喜び合いたいです」(猶本選手)

トンネルの出口は、見えているのだと思います。あとは、そこに向かってどう進んでいくか。ただ、残りは7試合。トンネルを抜け出すために残された時間はそう多くはないのも事実です。

最後に、この試合で人一倍気合が入っていたのが、パルセイロLのキャプテン、坂本理保選手。古巣相手に無失点。

「レッズにいる時から応援してくれた方達も来ていたと思うので、まず元気な姿を見せられたのは良かったです。在籍したチーム相手にゼロで抑えられたのは自信になりました。ここ2ヶ月ぐらいでようやく1部のスピードに慣れて来ました。スピード感の違いは実体験しなければ分からない部分もあって、2部で一歩遅れても受け渡しができていたところでも、1部だとそこは通用しないので。もっと速く、もっと速く、意識する中で、合って来たかなと思います」(坂本選手)

それでも、「常にチャレンジャーであることは一人一人が自覚しているのでブレないです」。坂本選手のブレないキャプテンシーもチームの強さの秘訣かもしれませんね。


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他会場では、ジェフLがベガルタLに2-0で勝利、伊賀がコノミヤに3-1と勝利で2連勝。新潟はINACに2-1と勝利で6試合負けなし。湯郷Belleと日テレ・ベレーザの試合は本日13:00~ですウインク
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