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前回 の続きです。
六合目の安全指導センター(標高約2400m)に着く頃には、
私も、もう一人の美化レンジャーのN君も汗だくに。
現在の吉田口六合目の安全指導センター(このブログでは13年前のことを書いています)
センター内に入ると、いろんな人がいました。
まず、
麓の富士吉田市の職員の方が2、3名。
2泊3日で交代し、また別の職員の方が来るようです。
次に、
地元の富士吉田市の警察官の方が1名。
こちらは1週間くらいで交代するようです。
さらに、
富士吉田市に雇われたバイトの方が4名。
私より少し年上のお兄さん方で、
登山者数を24時間体制で数えるバイトとのこと。
1ヶ月くらいで交代するようです。
そして、
第1班の富士山レンジャーが2名で、
総勢約10名(私たちは第2班の富士山レンジャーです)
もちろん、全員男です。
年代も20代から50代までバラバラで、
男だらけの不思議な共同生活
が始まりました。
センターに入ると、
汗だくになって入ってきた私達を見て、
「おいおい、大丈夫か?」
と、そんなんで富士山レンジャーが勤まるのか?
みたいに言われたので、
まだ若くて血気盛んだった私はムッとなり、
「うるせえな!今に見てろ!」
とは言いませんでしたが、
思わず、その方をにらみつけてしまいました。
荷物を降ろし、
センター内の方々への挨拶もそこそこに、次の指令が。
「これから、第1班のレンジャー二人と一緒に本八合目(標高3400m)まで登ります」
「えっ?」
この日は登らないものと勝手に思っていたので、
ビックリしました。
要は仕事の引継ぎです。
偶然にも、
第1班のレンジャーは、二人とも私と同い年。
二人とも登山経験者で体力もあり、とても活発な印象です。
正直、
「この二人のどっちかと一緒にやりたかったな・・・」
と思ってしまいました。
そして、
新旧富士山レンジャー4人と県職員のGさんと5人で、
本八合目(標高3400m)に向かって登り始めます。
一緒に登りながら、仕事の流れを教わりました。
まず、
山小屋の前を通る時は、必ずあいさつ。
(本八合目までは十数個くらいあります)
こともあるからです。
そして、
登山道を外れて危険な所を歩いていたり、
ゴミを捨てたりする人を見たら注意します。
さらに、
落ちているゴミを拾いながら登ります。
片手には大きなゴミ袋を持ち、
もう片方の手にはゴミ拾い用の鉄の道具(トング)を持って、
登山道上のゴミをほぼジグザグに歩きながら拾う
のです。
3週間の仕事を終えたばかりのレンジャー二人はさすがに屈強で、
あっという間に本八合目(標高3400m)に到着。
ペースについていけないということはありませんでしたが、
麓(甲府)からわずか5時間くらいでこの標高まで来たせいか、
高山病で頭痛がしました。
一方、
私のパートナーのN君はとてもつらそうにしていて、
常に遅れてしまっていました。
「もしかしたら、やめちゃうかもしれないな」
とこの時は思いました。
そりゃそうです。
誰であろうと、
登山経験も全くないのにこんなことやったらつらいと思います。
富士山レンジャーの巡回の範囲は、
本八合目(標高3400m)まで。
ここからは、登山道から下山道に移り、
下山道の巡回に入ります。
続きは明日
です。
※これは13年前の話であり、現在の安全指導センターや富士山レンジャーとは運営主体も業務も異なり、何の関係もありません。