関東甲信地方が平年よりかなり早く梅雨明けしました。
いよいよ夏山シーズンの到来ですね!
それでは前回 の続きです。
8月下旬~9月初旬は、なぜカミナリの危険が少なくなるのでしょうか?
カミナリが発生する大きな原因の一つは、
真夏の高温です。
通常、
暖かい空気は上にたまり、冷たい空気は下にたまります。
住宅で考えてみても、
1階の方が寒くて、2階の方が暖かいのはこのためです。
真夏、もともとの高温に加えて、
日光で暖められた地上の空気は、上に向かいます。
これが上昇気流となり、上空の冷たい空気に冷やされることで、
水蒸気、つまり雲ができるわけです。
高温であればあるほど上昇気流は強くなり、
雲がどんどん分厚くなっていき、積乱雲となります。
こうなると、
カミナリが非常に発生しやすい状況になるわけです。
7月の梅雨明け後から8月のお盆のあたりまでは、
猛暑になりやすいため、カミナリが発生する確率が高いです。
8月下旬以降ともなれば、
気温は少しづつ下がっていく傾向になりますので、
カミナリの発生は比較的少なくなる
というわけです。
富士山は6合目から上には木がなく、
カミナリの標的となるものが人間くらいしかありません。
カミナリが不意に近づいてきた時、
すぐそばに避難できる小屋がなければ、かなりの恐怖です。
私が富士山レンジャーをやっていた時にも、
カミナリはたびたび発生し、しばしば停滞を余儀なくされました。
山頂で男性がカミナリにうたれて亡くなったこともありました。
ただ、富士山では、
日本アルプスと比べると、
カミナリの発生は少ない方です。
真夏の日本アルプスでは、
毎日カミナリが発生するといっても過言ではありませんが、
富士山では感覚的には3日~4日に1度、という印象です。
それほど過剰に心配する必要はありません。
ただ、
私のように、カミナリがどうしても苦手(笑)
という方は、8月下旬~9月初旬頃に登ることをオススメします。
長くなりましたので、続き は次回です。
落石の話です。

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