高く売れるための視点:6 伝え方で売上が変わる | 藤村正宏のエクスマブログ

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集客アップ・売上アップに役立つPOPやチラシなどの販促事例が満載。「モノ」を売るな!「体験」を売れ!のエクスペリエンス・マーケティングであなたのビジネスが圧倒的に輝きます。


同じ商品でも、伝え方で売上は変わります。
そういう事例を、日常茶飯事に体験しています。

お客さまの声を載せただけで、何倍も売れたり。

開発の物語を丁寧に伝えただけで、独自の価値になったり。

ただ質のいい情報を発信すればいいわけじゃないんです。

情報発信の順番を変えただけで、同じことを言っているのに、伝わり方がまったくちがう。

そういうことはよくあることですよね。


このシリーズで何度か取り上げている、通販バイヤー石川さん(イッシー)の事例です。

(彼のブログは面白いですよ。ぜひ一読を)

【通販スイーツバイヤーイッシーの気づき日記】


今日紹介するのは、『黄樹』という、大きな栗きんとん(価格3990円)を販売した事例です。

イッシーが食品の担当になったときに、今まで頂いたお客様のアンケートはがきを女性社員と全て見たところ、『黄樹』という商品がおいしいという声がいっぱいあったことに注目しました。
しかし、そんなに売れてはいなかった。
そこで、食べたことがなかったので個人購入し食べてみました。

「めちゃ、おいしい!」

伝え方を変えれば売ると判断し、お客様の「おいしい」という声をいっぱいチラシに載せました。

すると、売上が大幅に伸びた。
紙面変更前は月の売上平均400~500万円。
変更したその月は1000万円以上!

その紙面がこれ


◆コンサルタント藤村正宏のエクスマブログ◆-売れる言葉
お客さまの声と開発ストーリーを載せた
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「おいしい」という声を多く載せるだけでなく、開発のきっかけのストーリーを掲載したわけです。

「もっと大きな栗きんとんはないの? 水を加えずにたきあげた栗あんに栗の甘露煮を合わせた栗きんとんの贅沢品 黄樹 誕生のきっかけ」

お客さまの声、

「今までに出会ったことがない」
「とっても美味しい」
「これが食べたかった!」

「おいしい」を載せました。

そうしたら、それまでは400~500万の売上だったのが、1カ月1000万円を超えました。


翌年には、前シーズン紙面変更後でいきなり売れたため、メーカーの日向庵さんは生産が追いつかず、残業・休日出勤の日々になりました。
そのシーズン終了後の春、お礼を兼ねて訪問したところ、店主は大変だったけれど、たくさん売れたことを大変喜んでいました。

また、社長と一日いろんな話をして過ごしたことにより、社長の人柄の良さと商品に対する情熱を知ることができました。
そこで、昨年売れた紙面をさらにいいものにする為に、昨年いきなり売れて遅延や展開をやめてしまったことに対して、お客様にお礼と今年もよろしくお願いしますという旨の手紙をシャイな店主に書いてもらいました。
その手紙と、夫婦仲がいいので二人の写真をチラシに掲載しました。

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昨シーズンはありがとうございました。
昨年大好評でした黄樹の販売がスタートしました。
昨シーズンはびっくりするくらいのご注文と
「とってもおいしい」とうれしい声を頂き大変うれしく思っております。
今期もさらに多くの方々に愛されることを願い
心を込めてご提供させていただきます。
            日向店主 ○○○○

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そして、「栗きんとんが大好きなあなたに!」とターゲットに呼びかけました。

その紙面がこれです。


◆コンサルタント藤村正宏のエクスマブログ◆-売れる言葉
店主の写真と手紙を載せた
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どういうことが起こったか?

9月 1100万円(昨対240%)

10月 1600万円(咋対282%)

シーズン前に昨年度の150%で生産計画していたのが、シーズンスタートの2カ月は200%を超える数字になり、生産が追いつかず、11月は急遽展開を休止することに。
生産が追いつかなくなって、11月は売ることができなかったんですね。

イッシーが担当するまでの売上は890万円でした。
彼が担当した年は、3830円万、昨対430%
生産中止した年は、5750万円、昨対150%

商品は全く変わっていない。全く同じです。
伝え方を変えただけ。
どんな商品でも、伝え方を変えるだけで売れるようになるのです。
あるいは、売れる商品があるわけではなく、売れる売り方がある、ということです。

今、商品がいいのはあたりまえです。

あなたの会社以外の会社の商品もいい商品なのです。
商品が悪かったら、もともと売れない。
商品はいい、という前提で、あとは売れるための伝え方であったり、いろいろな方法を考えていくということです。

今、世の中には商品があり余っています。
そのほとんどがすばらしい商品です。

だから、選んでもらえるように、伝え方を工夫しましょう。