ワラーチと足の機能状態 | 股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

骨盤後傾から骨盤をおこし股関節を超なめらかに。体幹と四肢を連動させ動きの質を追及する。運動とは人の重心が移動することである。運動を成立させるべく構造動作理論(Anatomical Activity)に基づくトレーニング方法と身体観察について綴ります。

BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーVS人類最強の“走る民族"が話題になってから10年。ベアフットランニングをされている方たちのワラーチは、それぞれのランナーにより工夫が見られるようになっていた。
 
 
私もワラーチを自作したことがある。2012年自家製サンダル「ワラーチ」を履いて河口湖から神戸までの500㎞を走り抜くというワラーチ・プロジェクトに木村東吉さんと和木香織利さんの応援に行った。その時に私は自家製のワラーチを履いていた。
 
 
私は2000年に治療院を開設し、足を故障して来院される方たちの治療効果を上げるために、様々な履物を履いて、足と動作の関係を検証した。足半(あしなか)を手作りしたり、サンダル、マリーンシューズ、高下駄、一本下駄、ハイヒール、トウシューズなど、色々なものを試していた。当時、鼻緒の着いた履物が足に良いといわれて、サンダルや雪駄、中には一本下駄を履いて来院された方もいたが、そのほとんどの方は、鼻緒を上手く摘めておらず、シューズを含め履物を履きこなせていない方ばかりだった。原因は、足の機能が著しく低下していて、履きこなせないこと。
 
 
2007年、鼻緒のない下駄をコンセプトに、牧神の蹄(足感覚トレーニングブロック)を考案した。それが今では足指トレーニングのバリエーションを広げ全身を整える重要なアイテムになっている。それほど現代人は足指の機能が著しく低下していたということを改めて実感した。足指の機能低下は全身に影響し心身の不調の原因につながることが多い。
 
 
人の体の状態は個人差がある。同様に足の状態も著しく機能が低下した状態から健康な足の状態まで幅広い。おそらく、健康な足の状態ならば、どのような履物を履いたとしても履きこなせるだろう。しかし、機能が低下している足の状態は、履物を履きこなすことが難しい。
 
 
特定の履物を履いて、調子が良くなる人もいれば、そうでない人もいる。それは、足の機能状態に個人差があるからだ。 そうでない人は、自分の足の機能状態を見直すことが大切だ。 そして自分の好きなシューズを履きこなしたい。