バレエや太極拳の動作に直結する開脚前屈と直結しない開脚前屈 | 股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

骨盤後傾から骨盤をおこし股関節を超なめらかに。体幹と四肢を連動させ動きの質を追及する。運動とは人の重心が移動することである。運動を成立させるべく構造動作理論(Anatomical Activity)に基づくトレーニング方法と身体観察について綴ります。

2月の大阪の構造動作トレーニング講習会は受付終了しました。
 
多裂筋を収縮して正確な開脚前屈をのつづき。クラシックバレエだけでなく、太極拳でも正確な開脚を目標にしている人がいる。関西から通院してくる方、毎回、課題と疑問を私にぶつけてくる。先日は、剣指の考え方、練習の方法を見直した。そして、片脚立ちの安定を高めるために、開脚姿勢をキープして、足関節の底背屈を見直した。
 
私が正確な開脚前屈といっているものは、クラシックバレエや太極拳の動作に直結するもの。開脚前屈で身体のやわらかさを求めてしまうと、バレエの動作がくにゃくにゃなって醜いものになりがち。正確な開脚前屈は、その動作に作用する筋が収縮しているものでなくてはならない。
 
一流のバレエダンサーは、子供の頃に正確な開脚前屈ができてしまっていて、できない時期の経験が少ない。そのため、正確な開脚前屈について上手く表現できないことが多い。
 

▲骨格筋の形と触察法(大峰閣) 著:河上敬介、磯貝薫 
 
構造動作の徒手療法(施術)は、相手の身体の中にある意識に上がらない、無意識にアプローチしていく。動きに長けた人の身体の中にも、無意識が存在し、怪我や故障に発展する。正確な開脚前屈ができない人の身体の中は、無意識が多い。開脚前屈で身体のやわらかさを求めてしまうと、筋を使わない、筋が作用しない無意識をつくりやすい。足の末端まで意識が通り、身体をコントロールできるようにしたい。
 
▲骨格筋の形と触察法(大峰閣) 著:河上敬介、磯貝薫 
 
正確な開脚前屈は、足関節の底背屈を鎌足にならない状態でできるようにすること。足関節の背屈で作用する筋、足関節の底屈で作用する筋、それぞれを実感すること。それらが、実感できていない状態では、正確な開脚前屈ができるようにはならない。太極拳でも正確な開脚前屈を目標にすることは大賛成。がんばってください!
 
2月の東京講座は、15日-16日です。
2月の大阪講座は、24日です。
 
 
 
 
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