なぜ少子化するのか? | ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ 「東京編」

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ロンドン・東京そしてNYといつの間にかいろんなところを転々とそしてまた東京に。海外なんて全く興味なかったし今もないという予想外の人生でした。今は東京に戻りしばらくお休みしていましたが少しずつ再開してみようかと思ってます。よろしくお願いします


少子化対策で保育園を。少子化対策に子供手当てを。という声は大きい。少子化は悪だとみんながなんとなく思い込んでいる。が、少なくとも僕の知る限りは少子化がなぜ問題なのかを明確に説明できる人はあまり多くないし、世間で言われる説明の多くはなんとなく間違ったものが多い。また、少子化対策と言われるものの多くは先日も書いた ように少子化対策の隠れ蓑を着た再分配政策であったり社会運動であったりすることも多い。


そもそもなぜ少子化するのだろうか?これは異常なことなのだろうか?日本だって昔は子供の数が多かった、いや、世界中どこでもそうだったが、人間の生活が豊かになってくると先進国ではどこでも少子化が進んでいる。別に日本が極端に異常なわけではない。


そもそも子供というのは数十年前までは労働力として見られていた。一次産業においては十分に労働力になる。家電なども発達しておらず家事も大変だったから子供を産むという行為は労働力を増やすという行為であったわけだ。だから、昔は子供をなんで学校に行かさないといけないのか?というようなことを言う人がよくいたという話を聞く。日本人は教育熱心な民族だがそれでもそういう人たちが多かったわけだ。そして、現に経済成長が遅れている途上国ではいまだに子供を学校に行かせるという習慣が根付かず、国民の教育レベルが低いままでそのことが経済が成長しない原因となっていることも多い。


もちろん、社会保障制度がそれほど整備されていない時代においては子供は自分の将来の面倒を見てくれる貴重な存在でもある。そして一人当たりの所得が少なかった時代だから子供が多くいないと自分の将来を見切れるか心配だということもあったのだろう。


まあ、下世話な話をすれば娯楽というものが少なかったから(中略)子供がたくさん出来てしまったということもあるだろう。


ではなぜそれが豊かになれば少子化となるのか。基本的には上記の反対のことが起きている。


まず、子供を労働力としてみなす必要は今はない。生産性の向上によって子供に労働してもらう必要はあまりないし家事をしてもらう必要もほとんどななくなっているのが現状だ。


社会保障制度の発達で老後の世話は国が見てくれるとなっている。だから子供に世話してもらう必要はない。まあ、もちろん、社会保障制度のみならず我々が自分で稼いでくるお金も増えているので老後に向けた貯蓄が出来ている人も多いというのもその理由だろう。


娯楽の数も増えている。


また、子供一人当たりにかかる教育費用は格段に増えている。勿論、将来へのリターンという意味では子供への投資は非常に有効であり、教育費用が高くなっていることが子供の数の減少とはそのまま考えにくい。ただし、誰もが大学へ誰もが高校へという考え方によって無駄に大学に行く子供が増えており、実際にはトップクラスの大学からトップクラスの企業へ入る人たちの生涯所得は減っていないと思うが、以前の高卒と同じ程度の所得しかもらえないという場合が多いのは事実だ。とすれば、不必要にみなが大学に行くという風潮は一部の人にとっては教育に対する投資のリターンが減っていることを意味している。このことが子供を持つことをためらわせ手いる可能性はある。国が高等教育の費用を肩代わりすればするほどこの傾向は強まるだろう。国による高等教育への補助金は子供の数を却って減らす要因となっている可能性があると僕は思う。


経済的に苦しいから子供が増えないなんていう人が意外と多いけれども、数十年前はほとんどの家庭が今よりも圧倒的に経済的に苦しかったわけでそれ自体が子供の数が減ってしまう本質的な理由にはならないだろう。


勿論、子供が居ることは人生にとっての喜びであるはずだ。おそらく上の理由から考えると現代社会においてはその側面が非常に強くなっている。だから子供は一人か二人でいいやとなる。結婚しない人も増えているし、結婚しても子供を持つ喜びと経済的な大変さを考えれば・・・。子供なんて要らないと考える人も多いのは事実だ。何十年か前ならばそれでも子供を持つ経済的な必要性もあったわけだが、現代社会においてはそれはないわけだから少子化が進むのは当然のことだ。これをとめるには手前で大量に金をばらまくしかない。もしくは社会保障制度を廃止して児童労働を認めることが必要だろう。少なくとも前者はコストとリターンを考えればおそらくマイナスになる可能性が高い。現在はこの方向に物事を進めようとしているが多分うまくいかないだろう。一方で後者の選択肢は当分実現しないだろうが、日本の財政破綻が見えてくれば成立するかもしれない。そうするとおそらく子供の数は自然と増えてくるかもしれない。



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