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4月から新しい生活が始まる人も多いだろうし、またそれに向けて準備中の人も多いだろう。あるいは就職活動で頑張っている人もいるだろうし、4月から心機一転と考えている人たちも多いだろう。
今日はこれまで紹介した本の中からそういった人にオススメの本を5冊紹介したい。
やはり、新しく何かを始めるときというのは色々と物事を吸収できるときだ。そして、また何かを始めるに当たって世の中で何が起きているかを知っておくことは悪くないことだ。とはいえ、日本の新聞・マスコミ・なんちゃって評論家の意見というのはたいていは視野が狭いかトンデモなものが多い。
もちろん、日本で何が起きているかを知ることは大切だが、世界で何が起きているかを知ればだいたい日本でも同じようなことが起きていると考えてもいいと僕は思っている。ということで、まず最初の一冊はこれ。
大停滞
アメリカで大きな議論を巻き起こし2011年に最も話題となった経済書に選ばれたこの一冊である。欧米では日本化が叫ばれている。先進国は軒並み低成長の時代に入ったと考えられるとの論調が強い。ではなぜアメリカは低成長の時代に入ったのか?を理論のみならず色々な数字で解き明かす一冊である。
日本だけのことを考えていると・・・。日本だけがものすごい停滞しているように思えるが実は今世界の先進国がようやく日本においついて停滞の時代に入ったのだとの主張もなりたつ。その論拠を抑えるための一冊。
(詳しい書評→成長をあきらめる
)
人間は完全な社会には生きていない。社会に出れば不平等や理不尽は当たり前だ。また、不公平感を感じることも多いだろう。なぜ、社会は不平等で理不尽なのか?また、公正な競争とは何か?を解き明かす一冊がこれだ。
競争と公平感―市場経済の本当のメリット (中公新書)
市場経済による効率性の達成によって得られた富をいかに再配分するかの考察もある一方で、新しい生活を始めるに当たって、同僚や同級生におっと思われそうな豆知識がたくさん詰まった一冊でもある。ぜひ読んでもらいたい。
(詳しい書評→女性が出世しない理由、日本人は反市場的?
)
若者はカワイソウなんだ!という声は強い。まあ、いつの時代も若者はそう思って生きていたはずだ。理不尽に耐えながら必死に生き、そしてよりよい社会を作るために闘ってきたのだ。そう思うとちょっとは勇気がわくが。。。
まあ、僕もまたうるせえなあじじいどもがと思いながら仕事をしていたりする。。。。
まあ、それはそうと若者はカワイソウだというのは本当だろうか?個人的にはあまりそうは思わない。また世界のほかの国と比べても大差はない。いや、むしろ日本の若者は恵まれているくらいだと思っている。時代を横断してみても世界を見渡してみても日本の若者が格別にかわいそうではないというのが事実だろう。このブログでもよくそういった記事を書く。
「若者はかわいそう」論のウソ (扶桑社新書)
そして、この一冊は論理的かつ統計的・網羅的にその事実を証明してくれる。
若者はカワイソウだと聞かされてばっかりじゃあ、かえってつまらないだろう。ぜひ読んでもらいたい一冊である。
(さらに詳しい書評→若者は本当にカワイソウか?
)
さて、社会人になると日経新聞を読めと言われることが多いはずだ。でも、日経新聞なんて読んでもちんぷんかんぷんだという人も多いだろう。あるいは、読むには読むが書いてあることを受け売りするのが精一杯と言う人もおいだろう。
学生さんだと就職活動で日経を読む人も多いだろうし、ゼミで色々話し合う材料に使う場合も多いかもしれない。いずれにしても学年を追うにつれて机上の学問のみならず、色々と現実世界で起こっていることを考えることが必要になってくる。
そこで現実世界で起こっていることを考えるための手がかりがあればいいのは言うまでもない。何の指針のなければ何も考えられないし経済学の教科書を読んでもあまりそのことは書いていない。そういう人にはぜひこの一冊をオススメする。
常識破りの経済学
ノーベル賞を受賞したシカゴ学派の巨匠・ベッカーと法と経済学を確立したポズナー判事が共同でやっているブログが本になった一冊である。あらゆる話題に関して経済学の標準的な考え方ではどう考えるかが書いてある。
また温暖化・国の文化の経済学・産み分け・臓器売買の問題などちょっと変わったトピックも経済学の視点からの考察が書いてある。考える力をつけるために非常に優れた一冊と言えるだろう。
(さらに詳しい書評→世界一常識的な経済学を学ぶ
)
そして、最後はこれ。
なんだかんだ行って一生懸命に身を粉にして仕事や物事に打ち込む時期が人生には必要だ。だから、読んでほしい一冊。
日本電産永守イズムの挑戦 (日経ビジネス人文庫 ブルー に 1-32)
以上5冊。これから新しい生活を迎えるために。心機一転といきたい人のためにオススメしたい本達である。
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