田尾安志+三田寛子「初恋」 | 牧歌組合~45歳からの海外ミュージシャン生活:世界ツアーに向けて~

田尾安志+三田寛子「初恋」


村下孝蔵
初恋~浅き夢みし


田尾 安志
トッププロに学ぶ野球上達テクニックバッティング


田尾 安志
絶対うまくなるバッティング―確率を高め距離が伸びるスイングづくり


田尾 安志
星野仙一 猛虎革命
花王Pur〔ピュール〕 地肌モイストコンディショナー550mL

【このコンテンツは批評目的による村下孝蔵氏の音楽の引用が含まれています。音楽の著作権は著作権者に帰するものです。また、個人的耳コピのため音楽的には間違った解釈である可能性もありますが、故意に著作権者の音楽の価値を低めようとするものではありません。著作権者の権利、音楽の美学を侵害した場合いかなる修正・削除要請にも応じます】


 来期の去就が注目される、楽天イーグルス田尾安志監督。さて、今日は1980年代、当時中日ドラゴンズの選手だった田尾氏が三田寛子と共演した、花王トニックシャンプーのCM曲、「初恋」のコード進行を解析してみよう。村下孝蔵先生の超名曲。キーはAマイナー、4/4拍子。


【A-1】
**** **** **** ****
|4/4 Am-G |FM7 |Dm7-G7 |CM7|
**** **** **** ****
|Dm7 |Em7 |Dm7 |E7|


 この曲も部分的にAマイナー・キーと同スケールであるCメジャー・キーに部分部分でちいさな転調を繰り返していると思うので、トニック(Ⅰ)をⅠ=Cとして孝蔵、もとい構造を見ていく。1~4小節は

 Ⅵm-Ⅴ-ⅣM7-Ⅱm7-Ⅴ7-ⅠM7

Ⅵm-Ⅴ-ⅣM7部分はマイナー版循環コード、ラ→ソ→ファ…下降パターン(参照 )と思えばよい。その後ⅣM7→Ⅱm7はサブドミナント同士。その後ツーファイヴ(参照 )でトニックに戻る。


【A-2】

**** **** **** ****
|Am-G |FM7 |Dm7-G7 |CM7|
届かぬ 想い**** **** ****
|Dm7 |Em7 |Dm7 |E7 |E7|


 【A-1】の繰り返し。最後E7を1小節余計に弾く。


【B】

**** ****

****

|Am |Am |G |G|
**** **** ****
|FM7 |FM7 |E7 |E7|


 ココはトニックⅠm=Am と捉えよう。

 Ⅰm-♭Ⅶ-♭ⅥM7-Ⅴ7

かっぱの歌 や、宇宙戦艦ヤマト「英雄の丘」 と同じ、マイナー版循環コード、そのものだ。


【C】

**** **** **** ****
|Dm7-G7 |CM7-Am7 |Dm7-E7 |Am-A7|
**** **** **** ****  ****
|Dm7-G7 |CM7-Am7 |F |E7 |E7|
**** ****
|Am-G |FM7 |Am |E7|


 1~2小節は、Ⅰ=Cで捉えて、

 Ⅱm7-Ⅴ7-ⅠM7-Ⅵm7

ふつうの循環コード(参照 )。3~4小節は、Ⅰ=Amで捉えて、

 Ⅳm7-Ⅴ7-Ⅰm-Ⅰ7

最後のⅠ7は5小節のサブドミナントに繋がるドッペルドミナント。5~6小節は循環コード。その後、

 ♭Ⅵ-Ⅴ7-Ⅰm-♭Ⅶ-♭ⅥM7-Ⅰm

これらもマイナー版循環コードから読み解ける孝蔵、もとい構造だろう。


 田尾氏は当時、村下孝蔵の大ファンであったことを公言しており、また、田尾氏の歌唱力は正月のプロ野球選手歌合戦などで定評があったため実現した企画だったと思う。


 田尾氏といえば、1982年(?)、横浜大洋ホエールズ長崎啓ニ選手との首位打者レースの記憶が鮮明にある。1厘差を争うデッドヒート。よりによって最終戦が中日×横浜の直接対決で、横浜側は長崎選手を欠場させ、田尾氏に徹底した敬遠策をとった。なすすべない田尾氏は怒りからか、敬遠球に対して空振りするというアピールを行った。故・山際淳司が小説の題材にしており、カタルシスのあるいい一品だったが、小説の題名は忘れてしまった。田尾監督の胸中は、あの空振りの胸中と今、同じだろうか?

■関連記事: 黄桜酒造「かっぱの歌」  バッハ「プレリュード」  明石家さんま「アミダばばあの唄」