中島美嘉「KATE:BLOOD」
Nuggets, Vol. 2: Original Artyfacts From the British Empire & Beyond NANA―Novel from the movie 香山 リカ NANA恋愛勝利学 矢沢 あい NANA 13 (13) |
歌姫中島美嘉が出演するカネボウ化粧品のブランド、KATEのCM、「to the Dark」ヴァージョンCM(コチラで視聴 )を。2005年8月31日(明日)発売予定の美嘉嬢のシングル「Blood」のサビ部分だ。キーはBメジャー(全体を通して聴くとG#マイナーかもしれない)。4/4拍子。
あまり見かけないタイプ。長2度下降を繰り返している。論理的コード進行として解釈するなら、 Ⅲm7-Ⅵm7-Ⅱ7-Ⅴ7-Ⅰ-Ⅵm7 の、赤字のⅥm7とⅤ7を省略したとすれば、完全4度上昇の繰り返し、その後長6度上昇と解釈可能。Ⅱ7はドッペルドミナントだ。このシングル、プロデューサーに L`Arc~en~Ciel を迎えているらしい。彼ららしいコード進行ともいえる。つまり、パンクだ。 パンクというのはファッションだけではない。音楽理論的にも、多くの形式を打破した。それはこの例のような「完全に理路整然としたコード進行を敢えて破壊する」姿勢にも現れていると思う。俳句でいうと、5-7-5を敢えて破壊するスタイルに近い。 このタイプのコード進行曲で、1960年代ブリティッシュ・サイケ・バンド、ブロッサム・トゥズ(Blossom Toes)の「リッスン・トゥ・ザ・サイレンス(Listen to the Silence)」という名曲がある。この曲は Ⅲm-Ⅱm-Ⅰ の繰り返しであった。バンドメンバーはその後1970年代、ロッド・ステュワート(Rod Stewart)、ロニー・レーン(Ronnie Lane)、マイク・ウェストブルック(Mike Westbrook)などのバック・バンドに散っていったが、ブロッサム・トゥズはパンクの先駆者として解釈されることも多い。確かに特異なコード進行の曲が多かったような気がする。 ともあれ、ラルクと美嘉嬢のコラボレーションには大期待。大人気コミック「NANA」の映画版公開も、来月に迫っている。 ■関連リンク:カネボウ KATE ブライアン・ゴディング(Blossom Toes ギター) ■関連記事:中島美嘉「接吻」 宮崎あおい「クノールカップスープ」 フェイセズ「ウー・ラ・ラ」 【このコンテンツは批評目的より、中島美嘉「BLOOD」の楽曲の引用が含まれています。音楽の著作権は著作権者に帰するものです。また、個人的耳コピのため音楽的には間違った解釈である可能性もありますが、故意に著作権者の音楽の価値を低めようとするものではありません。著作権者の権利、音楽の美学を侵害した場合いかなる修正・削除要請にも応じます】 |