テーピングの基礎的な知識についてはこちらをご覧下さい

http://ameblo.jp/csc-lab2015/entry-12138025707.html


テーピングを使用する上でのいくつかの注意点を述べさせて頂きます。



まずテーピングをしたからといって絶対に怪我をしないわけでもなく、怪我自体が良くなるわけではありません。


「テーピングをしているから怪我をした場所に対して改善させるための筋力トレーニングなどをしなくてもいい」「特に痛みはないけど心配だからとりあえずテーピングを巻いておこう」というのは間違いです。


足首の捻挫を例にしても、元々捻挫になりやすい筋力の低下や関節の硬さという身体機能の低下があり、そのために捻挫をした可能性があります。また、怪我によって運動量の低下や腫れや痛みによって関節可動域・筋力の低下が惹き起こされている可能性があります。そのままプレーに復帰すれば、捻挫によって足首の靱帯が弱っている状態なので重症化を招くリスクや、スポーツ時にいつまでもテーピングが必要な状態になってしまいます。


あくまでテーピングは補助的なものと捉え、復帰に向けては弱った関節をテーピングで保護し、その間に関節可動域や筋力の改善・向上を図り、ゆくゆくはテーピングを使用しなくてもプレーできる身体機能に改善させる必要があると言えます。


次に急性外傷時(怪我をしたばかり)の応急処置としてテーピングを自分自身で巻く際、固定を強くするために非伸縮性のテープをとりあえず強く巻き付けてぐるぐる巻きにしまう選手を見かけます。テーピングは確かに固定方法の一種ではありますが、とにかく強く

巻いて関節の動きを制限すればいいというものではありません。


必要な関節運動を制限する必要はありますが、全ての関節の動きを止めてしまうとプレーに支障が出るだけではなく、捻挫したての急性外傷時には腫れが起こり、強すぎるテーピングで関節を必要以上に圧迫した結果うっ血して神経や筋肉にトラブルを起こすリスクがあります。徐々に腫れによって関節の圧迫が強まる事を理解しておき、急性外傷時にテーピングを巻く際は過度な圧迫感がないことを確認する必要があります


また自分でテーピングを巻く方はテーピングの11本の意味や目的を理解しておく必要があります。全部強く巻いてしまえば関節の動きを必要以上に制限してしまい、関節は守れても上手く身体が動かずにプレーの妨げになってしまいます。なぜその位置に巻くのか?なぜその方向に引っ張るのか?圧迫はどれくらいかけるのか?それらを理解して巻くことで固定が必要な部分への制動効果と動くことを許容してもいい部分を固定しないことでパフォーマンスを発揮しやすくなります。しかも、基本の巻く形はあるものの、1人1人・その時その時の身体の状態によって巻く強さや本数を調節する必要があります。



選手自身にテーピングを巻かせる場合のための指導もただ形を真似させるだけではなく、指導する際にテープ11本の意味や目的を理解してもらう事で思いのほか効果的なテーピングをできることを経験します。指導する立場になる方などは参考にして頂けると幸いです。


そしてよく試合などの前日にテーピングを巻いて欲しいという選手もいますが、テーピングを巻くのは試合や練習の直前に限ります。それはテーピングの関節の制動効果は長くは持たないためです。さらには試合や練習が終わったらそのテーピングは外しましょう。長時間巻き続ける事でテーピングの効果も無いばかりか皮膚トラブルなども起こる可能性があります。


以上、テーピングについての基礎的な目的や種類の説明、注意点などを述べさせて頂きました。



どのツールを使用する際にも言える事ですが、初心者にしても熟練者にしても基本に立ち返ってみてそのツールの効果・意味・目的・方法を再確認することで効果的に使用ができることを多々経験します。



次回は『キネシオテープについて』の情報をUPします!



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