昨日は旦那の42回目の誕生日でした。出会った時、私が42歳だったのに、8つ年下の旦那も、確実に私の後を追って歳を取っています。(笑)


旦那にとって年に一度の大切な日。限られたお小遣いで高価な肉を買い、大好物のご馳走をバースデーディナーに作ってあげました。


オッソブッコ with リゾット・アラ・ミラネーゼ

和・美・Savvy Cooking

2年前、旦那が40歳の大台に乗った年、人生でもっとも悲しい出来事が2回も立て続けに起こりました。


旦那の40歳の誕生日には、挙式をあげたロンドンのホテルの同じ部屋で、盛大にサプライズパーティーを開いて上げようと計画し、私は数年こつこつお金を貯めていましたが、予期せぬ事情で、普通の年よりもひっそりした誕生日を迎えることになってしまいました。


旦那がその時受けた心の傷は、これから生涯完全に癒されることはありません。でも、月日が少しずつ旦那の目を、過去から未来を見つめさようとしているのは、そばにいる私には感じられます。


去年は日本から私の両親が来ていて、またまた内輪だけのお祝いで終わりました。だから今年42回目の誕生日には、マイホームにお友達を呼び、にぎやかに誕生日パーティーを開いて上げたかったのです。


実は、パーティーをしよと言いだしたのは旦那でした。シドニーとベイリーの遅ればせバースデーパーティーを、自分の誕生日の日に催し、たくさんの人や犬を招待しようって計画したのです。


表向き犬の誕生日パーティーなら、招待する方々にも気を使わず来てもらえるし、旦那の感じるプレッシャーも少ない。なのに、結果的にそれがして上げられなかったのが残念で仕方ない!


原因は私!


日本から戻った日に3時間半かけて庭掃除し、クタクタに疲れてしまいました。湿った枯れ草を放置しておくと土地が湿り、特に日当たりの悪い箇所にはマッシュルームが生えてきます。


それを犬達が食べたら大変なことになる!だからどんなに疲れていても、彼等が戻って来るまでに、1週間放置した庭掃除をしないわけにはいかなったのです。


歳と共に私の時差ぼけは酷くなる一方。その上、ここ数日アレルギーで服用したアンチヒスタミンの副作用で、体がだるくて言うことを聞いてくれない。


残念で仕方なかったけれど、そんな理由でパーティーは、いつになるか定かではないけれど、延期となってしまったのです。(涙)だからそれを埋め合わせる意味でも、誕生日の日のディナーは旦那の好物の料理を作って上げたかったのね。


先週ホールフーズのミートカウンターを通り過ぎた時、オッソブッコはないか知らんとふと思い、尋ねてみることにしました。オッソブッコとは子牛の骨付きすね肉のことです。


ミートカウンターの兄ちゃん、"あるよ!でも、奥さん、高いでっせぇ!!!”って脅すので、幾ら位するのか恐々聞いてみると、1切れ当たり20ドル前後と言う!叫び


すき焼きの肉100gに千円以上払う日本とは違い、肉の安いアメリカで、300~400gの肉が20ドルってのは超高価な買物なのです。


相当悩んだんだよね。すでにお小遣いでプレゼントを買った後だったから、肉を買うともう私は完全に一文なしになるし...(汗)


でも、やっぱり買うことにし、奥の冷蔵庫から塊を出してきて4切れカットしてもらいました。それがこの下の写真の肉です。こんなに立派で綺麗なオッソブッコは、ロンドンのセルフリッジの精肉売り場で買って以来。さっすがホールフーズ!

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白ワインとトマトで1時間以上じっくり煮て、その後蓋を取って水分を少し飛ばしながらソースにとろみをつけました。骨の髄まで美味しいソースが染みこんでいます。

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誕生日のケーキには旦那の大好きなカスタードたっぷりのものを作ってあげようと思い、旦那の好物の中からブレッド&バタープディング か、トライフルのどちらかを選択してもらうことにしました。


旦那が選んだのはトライフル。

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イングリッシュとライフルのレシピはこちら から...

トライフルって、“くだらないもの”、“つまらないもの”って意味で、本来は食べ残しの硬くなったスポンジを、リユーズして作るデザートなのですが、私の作るトライフルは、そのスポンジも新たに焼く手のかかるデザートなんよ。


前日にスポンジを焼き、ジャムを塗ってシェリー酒をたっぷり含ませ、たくさんの苺とクランベリージュースで作ったゼリーを重ね、誕生日の当日まで冷蔵庫で冷やしました。


当日はカスタードを作ってゼリーの上に流しいれ、更にその上にほんのり甘味をつけたホイップクリームをトッピング。誕生日だからね、クリームは頑張って絞ってみただわさ。(爆)

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テーブルクロスが白なので、ぼやけちゃっているけれど、
上から見るとこんな感じです。


オッソブッコにはリゾット・アラ・ミラネーゼを作って添えました。たまねぎ、米、パルメザンチーズだけのシンプルなリゾットだけど、あの高価なサフランで黄色く色づけるので、これまた肉に負けないほど高級リゾットなのです。


サフランも誕生日だから奮発し、いつもの倍くらい入れてまっ黄っ黄にしちゃいました。(爆)

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オッソブッコ with リゾット・アラ・ミラネーゼのレシピはこちら から...
オッソブッコは日本でもこちらのサイト から購入可能です。
冷凍ですが、結構柔らかく上質のすね肉です。


昨日は旅行のお土産を持ってきてくれたお友達夫婦がいて、その方々と4人で、英国風サンデーミールの時間(午後3時ごろ)に、バースデーディナー食べました。FBで旦那の誕生日を知り、カードやプレゼントを準備してくれ、反って気を使わせてしまいました。(汗)


食事の前にはビールやワインのおつまみに、 アンチョビパフ も作ったのですが、最近ではゲストの居る場所でブログのための撮影は控えているため、写真はございやせん!(笑)


オッソブッコにはグレモラタと呼ぶ、パセリ、にんにく、レモンの皮を合わせた薬味をたっぷり載せていただきます。一見オサレなお料理ですが、実はこれ意外と“アニマル!”なお料理で、骨から骨髄を穿り出し、リゾットに絡めて食べるのが最高に旨いんすぅ!


妹から数日前に届いたプレゼントのシャツに、早速昨日手を通した旦那。健康で42歳の誕生日を迎えられて良かった!料理も満足してくれたみたいで私も嬉しい。

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私から旦那に上げたプレゼントはお料理の他に2つあります。1つは去年のクリスマスにプレゼントして非常に喜んでくれた、ウイスキー作りキットのレフィル用のお酒2本。


そしてもう1つ、これが今年の誕生日のメインプレゼントですが、ヘリコプターの操縦レッスンと、実際にシアトル上空を自分でヘリを操縦して飛ぶという、Learn to flyです。


シアトルの空を高く飛べ!未来に飛躍せよ!


バースデーカードのメッセージにはそう書いて上げました。と、まぁ、ここまでは非常に良妻なんだけど、やっぱり私には、大阪人の性とも呼ぶべき、“オチ”がちゃんとついています!(汗)


メッセージを書いたバースデーカード、可愛いから買ったのは良いのだけど、開封して旦那が読むまで、Happy Belated(遅ればせの) Birthdayと英語で印刷してあるのに、全く気付かなかったのでした!ドクロ