夕べの我が家はカレー味のスープがメインの献立でした。と言っても、札幌で人気となり全国に広がったスープカレーとはちょっと違うカレーのスープです。それはまた明日にでもご紹介します。


メインをスープにしたのには理由があります。夕べは珍しく夕飯の後プディング(イギリスではデザートをこう呼ぶ)を作る予定をしていたので、メインの献立を軽めにしたんです。私が夕べ作ったそのプディングとはこれです。


ブレッド&バタープディング

クッキングリッシュの会

うちの旦那は仕事で徹夜になる夜が多い。そんな晩は私が眠ってから、小腹が空いてよくサンドイッチを作って食べます。と言っても、食パン2枚にスライスしたトマトとマヨネーズを挟んだだけのシンプルなサンドイッチですが。(笑)


明日の朝はパンがあるからと思って買って来なかった日に限り、旦那が夜中にサンドイッチを2回も作って食べてくれ、朝起きると1枚も残っていなくてトーストが食べれないことがよくあります。


ところが、どっちみちまた今晩もサンドイッチを作って食べるんだろうと思い、2斤まとめて買って来た時に限り全然食べてくれません!数日前もホテルブレッドを2斤買って来たけれど、1斤は丸ごとのこったままで既に固くなりかけていました。


賞味期限センシティブの私は、既に期限が終わってから3日も経ったパンは食べれない!(爆)そこで、夕べはその賞味期限も終わり固くなったパンを使い、このブレッド&バタープディングを作ることにしたんです。


先日イギリス帰省の時、コッツウォルズにあるF1レーサー・マークウェバーが経営するレストランに行きました。(あそこはコッツウォルズに属すると思うけれど、もしかしたら外れているかも。でも外れていても限りなく近い!)


そこのレストランで食後に旦那が注文したのがブレッド&バタープディング。下の写真がその時のものです。

クッキングリッシュの会

実は私その晩まで、あんまりこのプディングが好きではなかったんです!


大体からして食後にパンをデザートに食べるというのも変だし、カスタードのしみたパンがふにゃふにゃで、不味かったと言う思い出しかありませんでした。


だからその晩もプディングにこれを選んだ旦那に、なんでそんな美味しくないものを注文するのかと、頭から否定していました。ところが...


このレストランのブレッド&バタープディング違いました。あのふにゃふにゃ感は全くないし、甘過ぎずまろやかで、口に入れるととろけるような美味しいプディングだったのです。


基本的な作り方は義母や旦那に教えてもらったけれど、その作り方ではあのまろやかさは出ません。もともとは貧民のプディングだったブレッド&バタープディングは、残り物のパンに卵と牛乳を溶いたカスタードを染み込ませて焼くだけの素朴なお菓子ですから。


そこでオリジナルのレシピをちょこちょこっとアレンジし、下記の様にしてイギリス伝統のプディングを作ってみました。


<材料 4~5人分(1リットル強のオーブン皿1つ分)>

2、3日経って固くなりかけた食パン(6枚切れ)...3枚
バター...適宜
レーズン...50g
ブランディー...大さじ2
卵...3個
生クリーム...1パック(200ml)
牛乳...400ml
三温糖...大さじ3
シナモンパウダー(ナツメグでも良し)...適宜
バニラオイル...適宜
きざら...適宜


<作り方>

1.食パンの耳を切り落とし、バターを薄く塗って斜め切りに8等分する。レーズンはブランデーを振りかけ最低30分漬け置く。卵はよく溶き、生クリーム、牛乳を加え混ぜ合わせてから一度ざるこし、砂糖、シナモン、バニラを加えよく混ぜ合わせる。

2.1の食パンを写真の通り、重なる面が少ないようにずらしながらオーブン皿に並べる。

クッキングリッシュの会

3.ブランデーにつけたレーズンを2の上に散らす。底に溜まったブランデーも食パンの上にかける。

クッキングリッシュの会

4.1のカスタード(卵液)を3に加える。そのまま45分~1時間置き食パンに水分をしっかりと吸わせる。

クッキングリッシュの会

5.4にきざらをまぶし、180度で予熱の済んだオーブンで40~45分、カスタードが固まるまで焼く。(義母はデメララ糖をまぶして焼くそうですが、日本では簡単に手に入らない砂糖なので、私はきざらを代用しました。)

クッキングリッシュの会

イギリスの食パンと言うのは日本のサンドイッチ用食パンの様に薄いんです。6枚切れの厚みは恐らくイギリスの食パンの倍はあると思いますが、怪我の功名、私はこれくらいの厚みがある方が美味しいと思いました。


パンの耳は気にならなければ切り落とす必要はありません。でも1つだけ大事なことは、質の良いパンを選ぶことです。スーパーで袋入りで売っている食パンではなく、ベーカリーでスライスしてもらったものの方が良いでしょう。

私の作ったブレッド&バタープディングは、マークウェバーのレストランのものと殆ど同じ出来映えでした。甘過ぎずまろやかで、口に入れると溶けてしまいそうでした。


食べながら旦那は義母に電話をかけ、嫁の作ったプディングは母のものとは大分違うけれど、“こっちも”とても美味しいと評していました。


“こっちも”って...と言うことは、未だにおかんの料理と私の料理を比べ、素直に私に軍配を上げないってことかいな!(怒)

にほんブログ村 料理ブログ 料理教室へ