先月の３０日から、夫の銀之丞と二人で２泊３日でサンフランシスコに行って来ました。
ＳＦは学生時代から８年間住んだ街。夫の転勤でミネソタ州に引越して以来なので私は何と１１年ぶりでした。
ＳＦの思い出は殆どどれも、霧がかかっているイメージだったのですが、今回の滞在中は、カリフォルニアのあちこちで注意報が出ていたほどの強風のせいでその霧が吹き飛ばされ、稀に見る快晴に恵まれました。
ＳＦのシンボル、ゴールデンゲートブリッジもきれいに見えました。
今回ＳＦにやって来たのは、実は銀之丞の勤続２５周年のパーティーに夫婦で招かれたためでした。
３０日の夜、ダウンタウンのホテルで記念の催しがありました。この日招かれた社員とそのパートナー、主催側の出席者は合わせて３２０人程ということでした。
最初は立食でオードブル（サーモンのカナッペとツナのユッケ風タルタル、鶏肉のサテー風などがありました）を頂き、その後は着席でディナーという形式。
バンケットルームに飾られた会社のロゴ（馬車です）の氷の彫刻がきれいでした。
ヘッダーに使用したテーブルの写真もここで撮ったものです（左下の手は銀之丞です）。
こういう席でお料理の写真を撮るのはマナー違反かな、と思ったのですが、みんなにお皿が配られる間ならいいかな、とササッと撮らせてもらいました。
お魚料理はＳＦと言えば今が旬のダンジェネス・クラブ。余白の美を追求した（？）盛りつけ。
＊Dungeness Crab Salad with Red Endive & Baby Frisee＊
カニは軽いバター風味でしっとりと甘く、セロリがいいアクセントになっていておいしかったです。
この後、お口直しに出て来たラズベリーのソルベはおいしかったのですが、デザートと言ってもいい程の量と甘さでした。（＾∇＾；）
＊Raspberry Sorbet＊
そしてメインはアンガスビーフのショートリブ（骨つき背ロース肉）の赤ワイン煮、バターナッツ・スクウォッシュとポテトのピューレとトランペットマッシュルーム（エリンギでした）、パープルカリフラワー、インゲン添え。
＊Zinfandel-Braised Angus Beef Short Rib with Butternut Squash & Potato Puree, Roasted Trumpet Mushrooms, Purple Cauliflower, Green Beans＊
メニューを見たときはオードブルは立食で済んでいたとは言え「エ？ 食事は２品だけ？」と思ったのですが…。
お肉はボリュームたっぷりで、おいしかったけれど半分を食べるのがやっと。デザートは別腹とは言え、余裕を残しておきました。
そしてデザートは辛口のスパークリング・ワインと一緒に、「マンダリンオリーブオイルケーキのオレンジラズベリーコンポートと柚子レモンクリーム、キャラメルチョコレートムース添え」ということだったのですが…。
＊Mandarin Olive Oil Cake with Orange Raspberry Compote & Yuzu Lemon Cream, Caramelia Chocolate Mousse＊
キャラメル風味のチョコレートのムースにも、その下の柚子レモンクリームにもオリーブオイルの影もカタチも感じられません。
「どこがオリーブオイルケーキ？」と思ったら、グラスの中央に、直径２.５cm程の丸いケーキ（パウンドケーキのような食感でした）が隠れてました。ほのかにオリーブオイルとシトラスの香りが。なるほど。
チョコレートには２５周年の文字入り。
ワインは白、赤、スパークリングともカリフォルニアのものでした。
二日目はレンタカーで昔住んでいた家や通っていた大学や、よく行った思い出の地…ショッピングモールやスーパーマーケット、ベーカリー等（笑）…をドライブしました。
よく買い物に来たストーンズタウンのショッピングモール。以前と変わらない、ツリーのまわりのオモチャの兵隊のオブジェが懐かしくて…。
写真を撮っていたらサンタさんが手を振ってくれました。
（＊＾∨＾＊）／
そして夜は今回の私の最大の目的と言ってもよかった、１１年間思い焦がれていたタイ料理のお店へ。
ここです～、「Marnee Thai（マーニー・タイ）」。私がタイ料理に開眼するきっかけを作ってくれたレストランです。
こぢんまりとしたたたずまいもそのまま。
嬉しいことに内装も、テーブルに飾られた蘭の花もブルーのお皿も、そして味も！変わっていませんでした。
興奮のあまり、お料理が到着した途端、写真を撮るのも忘れて手をつけてしまい…。
グリーンパパイヤのサラダと豚肉のグリーンカレーは食べかけでごめんなさい。他にエビ入りパッタイと夫の好物のダックの蒸し煮（たっぷり添えられたほうれん草がおいしいんです）も頼みました。
今やZagat Survey でもベイエリア１、全米でもトップ５０位に入ると評されるレストランです（いつの間にかそんなに有名になっていたとは…）。近くに２号店も出たようです。
ホームページはこちらです。→「Marnee Thai Restaurant」
お近くにいらしたら、いえ、遠くからでも行く価値はあります。サンフランシスコに行くことがありましたら是非お立寄を。
この後、ホテルのあるダウンタウンに帰って来て夜のユニオン・スクエアを散歩しました。
ごみごみしているＳＦのダウンタウンですが、この時期はクリスマスカラーで統一感が出て、５割増できれいに見えます。
こちらが泊まっていたホテルです。ユニオン・スクエア横のセント・フランシス。
St. Francis Hotel
この季節、全部の窓がリースで飾られるこのメーシーズのビルを見るのがいつも楽しみでした。
下から見上げていたら、今度はあの窓（中央の最上階）からこちらを見下ろしたくなったので、メーシーズの中へ。
右手にこの季節だけオープンするスケートリンクが見えます。ここで一度滑ってみたいな、と思いながらまだ試したことはないんです…。
こちらはホテルのパウエル通りに面したエントランスに飾られた砂糖細工のお城。ベイエリア一の大きさなんだそうです。
まわりを汽車が走っていました。やはり男の人が（銀之丞も含む）熱心に見ていたような気がします。
さて、３日目は「ちょっと観光客をしよう」ということで、昔よく日本からの友人・知人を案内したフィッシャーマンズワーフへ行ってみました。
「観光客」ならやっぱり乗らなきゃね、とケーブルカーで向かいます。
変わらないこのサイン。
この看板（？）が見えて来たあたりからカニをゆでる匂いがしてきました。二人とも張り切って早起きしたのでお腹もすいていたのですが…。
何せこの時の時刻はまだ１０時過ぎで、レストランはどこも準備中。開いているのは…。
というわけで、ここには今まで何度も来ていながら二人とも食べたことがなかったシーフード・スタンドで、カニと…。
イカフライを買ってブランチにしました。
カウンター席が割と混んでいたので、外の石段に腰掛けて食べようと思ったらお店の人が「外で食べるんなら鳥に気をつけてね。」
なるほど、座った途端にカモメとハトがやってきました。
おこぼれを待ってるのかな、と思ったら私たちの頭をかすめて飛んで来るカモメもいて（驚いて落とすのを狙っている？！）、文字通り、蹴散らしながらの食事になりました。（＾＾；）
ウの目、タカの目、カモメの目。
右端にＳＦ名物、全身金色男、ゴールドマン（私の勝手な命名です）が写っています。以前はユニオン・スクエアにはシルバーマンがいたのですが、今回は見かけなかったんですよね…。
小さなカップだと思ったのに、ぎっしり詰め込まれたダンジェネス・クラブはなかなかの食べごたえ。甘いカクテルソースより、ポン酢が欲しかったな…。
イカフライのコロモはカリカリというよりボリボリ。おいしかったのですが、全部は到底食べきれませんでした。
腹ごしらえを済ませて散策。ピアに出て見ると…。
いました。数は少ないけれど、ピア３９名物のあざらしの群れ。夜になると、本当にてんこ盛り状態になるんです。
晴れていたのでアルカトラズ島もはっきり見えました。
フィシャーマンズワーフは夏に来ても寒くて震えていた覚えがあったので（夏だと思って薄着だったせいもありますが）、まさか１２月にニット一枚で汗をかくとは思いませんでした。
この後ダウンタウンに戻り、昔よく行ったショッピングモールなどを歩いた後、夕方の飛行機でロサンジェルスに帰って来ました。
今回の旅行の何よりのお土産はこれ。
Marnee Thaiのシェフが出した料理本。レストランの壁に「料理本発売中！」と張り紙がしてあったので、迷わず買って来ました。
誰かのサイン入りの本なんて持つのは初めてです。それが料理本だというのがマコトに私らしい。
真似して作ってみても、どうしても「あの味」が出せなかったグリーンパパイヤサラダ。作ってみるのが楽しみです。
１１年ぶりのサンフランシスコ。銀之丞は越した後も出張で何度も来ていたので「街も大きくなって、随分変わったよ。」と聞いていたのですが、雰囲気は全く変わっていませんでした。相変わらず観光客と中国人と若者が多く、私にはどこかよそよそしく感じる街。
今回旅行で行ってみて改めて、この街は住むより、たまに遊びに来る方が私には楽しい街なのだ、と思いました。人と人にあるのと同様、街と人にも相性があるのですね。
仲の良かった友達はみんな日本に帰ったり、州外や、その他に移ったりして、訪ねる人こそいませんでしたが、通りの名前の一つ一つまでが懐かしく、住んでいた頃の自分の面影を街のあちこちに感じる旅でした。
今度は何年後になるのかな。また行ってみるのが楽しみです。
