『大衆社会の処方箋』 | くらえもんの気ままに独り言

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 今回は『新文明学1・大衆社会の処方箋』(藤井聡・羽鳥剛史著、北樹出版)という本を読んだ感想を書かせていただきます。と言いましても、まだ第Ⅰ部までしか読んでおりませんが(;^_^A


 この本は

 第Ⅰ部 大衆に対峙する哲学

 第Ⅱ部 大衆の反逆

 第Ⅲ部 大衆の起源

 第Ⅳ部 大衆社会の処方箋

 の4部構成になっているようです。


 第Ⅱ部~第Ⅳ部の感想については読み次第、後日書きたいと思います。


 第Ⅰ部の内容を簡単に言うと、オルテガの言う大衆とは何ぞやということと、大衆の問題性、そして、人々の大衆度を測る方法についてまとめてありました。


 ちなみにオルテガによる「大衆」の定義は以下のようになります。

「大衆とは、よい意味でも悪い意味でも、自分自身に特殊な価値を認めようとはせず、自分は、全ての人と同じであると感じ、そのことに苦痛を覚えるどころか、他の人々と同一で感ずることに喜びを見出しているすべての人のことである。(『大衆の反逆』)17P」


 そして、著者らは大衆性に関する因子として「傲慢性(ものの道理や背後関係はさておき、とにかく自分自身には様々な能力が携わっており、自分の望みどおりに物事が進むであろうと盲信する傾向)」および「自己閉塞性(外部環境から自己を閉ざし、外部環境との紐帯やその中での種々の責務を忌避する傾向)」を見出しております。


 さらに、オルテガの大衆社会論から著者らは以下の仮説を立てました。

「現代の社会問題はいずれも、人々の大衆化に、その決定的な原因がある。」


 ちなみに特定の個人Aが大衆、特定の個人Bが非大衆というわけではなく、それぞれの人の中に大衆性がもともとあり、その度合いが強いか強くないかというわけであり、大衆に分類される人が増えてきたというわけではなく、人々の大衆性が強くなってきたという意味のようです。


 さて、私は当ブログにおいて肥満対策に関することを書いてきましたが、生活習慣病もまさに現代の社会問題の一つと言えそうです。ということは生活習慣病の原因は人々の大衆化なのか?ということに興味がわきます。


 確かに生活習慣病の方々は家族からちゃんと痩せるように言われようとも、我関せずでゴーイングマイウェイな方が多いような(自己閉塞性)、それでもって将来、心筋梗塞になったり脳梗塞になったりするとは夢にも思っていないような(傲慢性)感じがしますね。自分が寝たきりになった時に周囲に迷惑をかけるなんてことも考えたりしないのでしょう。


 つまり生活習慣病や肥満の方々は大衆性が高いとも言えるのではないだろうか。


 それらの答えと対策にたどり着けるかどうかワクワクしながら続きを読み進めていきたいと思います。


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大衆性と公共事業etc.との関連は本書に書いてあるようなので、当ブログで取り扱うことは差し控えます。知りたい方はコチラ↓

大衆社会の処方箋―実学としての社会哲学(叢書 新文明学1)

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