続けてきたことを「辞める勇気」

皆様

おはようございます。

あなたの未来を予約する手帳ライフコーディネーター青木千草です。

今日はヨガの話。

ご興味あります方はご一読ください。

ヨガスタジオCITTA湖南店にもうこの２年は通ってくださっている鎌田さんという６０歳男性がおられます。

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そりゃもう彼は、大変なヨガ好きで毎週必ずスタジオに来てくださいます。
（湖南店では有名です）

彼のすごいところは、私が

「ここ、こうしたほうが良いよ。」

とお伝えすると、１週間でびっちり修正してくるんです。

必ずです。

絶対直してくるんですね。

もう、すごい。

「会社の昼休みやってます。」
って。

もともと陸上をされていたからか、大変ストイックなんですね。

彼が初めてCITTAに来た時、そりゃまあ全身の筋肉を使いまくるヨガのポーズの取り方をしていました。

体の力を目一杯入れてガチガチ。キンキンに二の腕や足を使う。

それでは、体がゆるみません。

呼吸もできませんし。

私は、今まで何度となく彼に

「ヨガはポーズじゃないですよ。」

とお伝えしてきました。

だんだん、徐々に彼の身体は変わってきました。

一度、半年くらい前に、足の音を立てずに太陽礼拝をしてみてとお願いしたことがありました。

私がお伝えしたいのは「音のないヨガ」
なんですね。

マットに体をバン！ボンッと叩きつける体の動かし方ではなく、

ふわっと

そっと

足を置けるような動かし方が出来る方が体を傷つけないからです。

すると。

鎌田さん

この夏は毎朝４時に起きて

一人で河原に行って

１時間くらい延々と太陽礼拝だけを練習されていたと聞きました。

おかげで、彼の太陽礼拝はものすごく美しくなり、音を立てずに体を動かせるように急成長いたしました。
本当に見違えて上手くなりました。

おそらくCITTAのどの生徒さんよりも彼が一番動けると思います。

練習量ハンパないですから。

自分に言い訳をせず。

やると決めたことはやる。

ここは本当に彼のいいところだと思っておりました。

でも。

私はかねてから、彼に一つきになることがあったのです。

昨夜、クラスに来てくださった鎌田さんに今まで指導してきて初めて怒る出来事がありました。
（怒るってほどではないのですが）

昨日のやりとりはこんな感じでした。

私「鎌田さん、今日、調子はどうですか？」

鎌田さん「いや、、、ちょっと左足を伸ばしすぎたのか、膝裏が痛いんです。前屈したら痛くて。」

私「・・・えっ？！」（何を？！）

なんと話を聞くと、スポーツジムのマシーンで夜な夜な足を伸ばしているらしいのです。
鎌田さん、火曜から土曜日まで、毎日ヨガのクラスをジムに受けに行ってらっしゃいます。
かつ、クラスを受ける以外の練習時間を恐ろしく費やしているのです。

たたでさえ伸ばす際に負荷のかかっている状態で、しかも後ろからスタッフに押してもらってハムストリングを伸ばしていると言いました。

これには私、眉間をピクリとしてしまいました。

彼は、膝まっすぐの前屈に憧れ続けていたのです。

私「鎌田さん、、、、、。

ヨガの目的ってなんだと思いますか？」

鎌田さん「えっ・・・・・え～と、今より幸せに周りも自分もあることで、、、、えっと、えっと、なんでかって聞かれると困りますね。。。」（しどろもどろ）

私「あのね、自分の体を傷つけちゃダメなんです。

腰が痛い人ってたくさんいらっしゃるでしょう。

目が覚めてベットから起きる瞬間から痛くってもう憂鬱になるって。

体と心は繋がっているし、現に今鎌田さん足が痛くて前屈が出来ない自分が嫌でしょう？

そんなことはしちゃ、絶対に、ダメです。」

鎌田さん（正座で）「・・・・・・はい。」

私「いつも言ってるじゃないですか。ヨガはポーズじゃないって。

なぜそっち側に行きたくなるのか考えてみてください。

完璧な自分、できる自分でいたいと思うからですよね。

なんの為に？ですか？

誰と比べてます？

鎌田さん。

鎌田さんはもう充分に出来ているし、いつも私クラスで褒めているじゃないですか。

仮に出来ていなくてもいいんです。

ポーズができなくても鎌田さんやし。

出来なくても鎌田さんやし。

現状維持でも鎌田さんです。

そんなことで鎌田さんの魅力は変わりませんよ。

今の鎌田さんは十分に魅力的なんですから。」

鎌田さん「・・・・・はい。」（まだ正座）

私「あのね、

やり続ける勇気より辞める勇気って本当にものすごくいるんです。

鎌田さんは体の調子が悪かったら練習を辞める勇気が必要ですよ。

もし、鎌田さんが本当にそれに気づいたらまた一つ変わると思います。

そこに気づいたら、素晴らしいヨギーになると思いますよ。

今の鎌田さんの修行はそれです。

辞める勇気、です。」

鎌田さん「・・・はい。」
(ちょっとうつむく)

とまぁ。

６０歳の鎌田さんに偉そうに言うてしまいましたが。

彼をみているとたぶんにもったいないなって感じることが多かったのです。

だってそんなに体使えるのに。

そんなに丁寧に体が動かせるのに。

中身が変わらなければ意味がありません。

私が彼に昨晩しつこめに話してしまったのは、コレを今、言わなければ鎌田さんまた怪我するなって思ったからなんです。

また同じ怪我をしてしまっては意味がありません。

もう２度と体を傷つけてほしくなかったので、言いました。

昨日は鎌田さんは帰り際に受付で

「先生、今日はありがとうございました。」

とペコリと頭を下げて帰られました。

まぁ。

伝わったか、

伝わらなかったかは

分からないのですが。

私が彼を大事な生徒だと思っているという事がわかってくれたら、もうそれでいいなと。

本当に、そう思いました。

幸せになるための一つの方法。

「辞める勇気」

ですね。

今日もお読みいただきありがとうございました。

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