(ビジネス知識)基本財務3表(PL・BS・CS)をざっくり説明したいの巻 | ちょっとの努力(仮)

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もしビジネスパーソンや学生さんのあなたが、後輩からこう質問されたらどう答えますか。


「先輩、財務諸表(ざいむしょひょう)ってPL・BS・CSの3つがあるって聞いたんですが、それぞれ何を表(あらわ)しているんですか。」
「PLはPL学園だろ、BSは衛星放送、CSはクライマックスシリーズの略だよ。」
「はぁ・・・。(一応感心したふり)」


その略語1つ1つは間違っていません。でも、最初に「財務諸表」と言ったじゃないですか。なんでも自分の得意分野に持ち込むのはやめましょうよ。


『・・・いつも自分の得意分野に持ち込む人、説明をお願いします。』


まず、財務諸表の基本となるものには、以下の3つがあります。


・「損益計算書(そんえきけいさんしょ):Profit&Loss Statement」

(以下、PL。)


・「貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう):Balance Sheet」(以下、BS。)


・「キャッシュフロー計算書:Cash Flow Statement」(以下、CS。)


これら3つをまとめて「基本財務3表」とも呼ばれます。


まず、それぞれの財務諸表が何をあらわす表かをざっくり説明します。


PLは、企業の1事業年度(通常1年間)の利益と損失を計算する表です。


PLの「利益」は売上などの「収益」から「費用」を差し引いて計算します。


利益は5つに分類されていますが、その中でおさえておきたい項目は、


営業活動によって獲得した利益を表す「営業利益」、


本業のもうけを表す「経常利益」、


そして最終利益である「当期純利益」です。


BSは、企業の正味財産(しょうみざいさん)」を計算する表です。


BSは、右側と左側の2つに分かれています。


右側にはその企業がいままでに「どうやってお金を集めたか」が表されています。


お金を集めるには、「他人から借りる」・「資本家から資本金として入れる」・「企業自身で稼ぐ」の3通りがあり、


最初のものは「負債の部」、あとの2つは合わせて「純資産の部」として表記されます。


左側には「その集めてきたお金が何に投資されているか」が表されていて、「資産の部」として表記されます。


CSは、現金の出入りをあらわす表で、いわば企業の収支計算書」です。


もっとざっくりいえば企業の「家計簿(かけいぼ)」です。


CSは「営業活動によるキャッシュフロー」・「投資活動によるキャッシュフロー」・「財務活動によるキャッシュフロー」の3つからなりますが、それぞれ営業・投資・財務の3つの欄(らん)に分かれた収支計算書という考え方でいいと思います。


これら基本財務3表企業活動にあてはめると、それぞれの財務諸表と企業活動の関連がわかりやすくなります。


具体的に説明してみましょう。


ここに、東証1部に上場する架空の機械メーカー、ジオニック社(仮名)があると仮定します。


ジオニック社は新規事業「ザクプロジェクト」のために、まずお金を集めました。


どうやってお金を集めたか」は、先ほど説明したようにBSの右側に表されます。


そして次に、そのお金を新規事業に投資します。


お金が何に投資されているか」はBSの左側に表されます。


そして、この新規事業によって「どのように利益を上げたか」はPLに表されます。


またCSには、


「どうやってお金を集めたか」が「財務活動によるキャッシュフロー」、


「お金が何に投資されたているか」が「投資活動によるキャッシュフロー」、


「どのように利益を上げたか」が「営業活動によるキャッシュフロー」の欄に、


現金の動きという観点から表されます。


例であげたジオニック社にかぎらず、すべての企業は「お金を集める」→「投資する」→「利益を上げる」という3つの活動をおこなっており、


PL・BS・CSはこれらの活動をいろいろな側面から見た表だということができます。


「財務諸表」というと、「むずかしい」・「わかりにくい」と苦手意識を持つ方も多いと思いますが、


まずは基本財務3表が何を表しているかをざっくりと理解したうえで、個別の財務諸表について読んでいく、という読み方をすれば苦手意識も薄(うす)れるのではないでしょうか。


ちなみに、「ジオニック社」は、「機動戦士ガンダム」に登場したザク・グフ・ゲルググなどを開発した機械メーカーで、史上初めてモビルスーツを開発した企業だという設定になっています。



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(参考:國貞克則/著,『決算書でよむ企業と業界力』,KKベストセラーズ,2010)

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