東大3限目の授業 | ぽちこ~おひとり様が行く~

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「ぽちこ」・・・これは放浪生活を送っていたノラ犬の名前。ぽちこのような安心した老後を見つけたいと願いをこめて。

東大の三限目の授業は、兵庫県明石市の泉市長さんによる講演、講義でした。
事前に、東大の先生からは「福祉、後見について、とても熱い市長さん」であると紹介されていましたが、想像をはるかに超えていました。

この明石市の泉市長さんは、子供のころ、あることがきっかけでそれ以来、障がい者のこと、福祉のこと、後見制度のことなどについて、いろんな面で関わってこられ、ご活躍されているようです。
気になる方は、インターネットで泉市長さんについて検索してみてください

この泉市長さんの講義で、心打たれたこと、勇気づけられたことがあります。
それは、何度も訴えるように仰っていたのですが、
「後見人は、だれのためにあるのか?それは、あくまで本人のためにある」ということです。
判断能力が低下したご本人の財産を減らないようにすることが後見人のすべき「財産管理」ではないと。
本人が、「やりたい」と思うことを叶えてやったり(例えば、最期に遠くに住む親族に会いたいと言い出した場合などに連れて行く)、本人の残りの時間がより過ごしやすいものにするためにお金を使うことが「財産管理」だと。
泉市長さんは、後見人として、時に外出で危険が伴う恐れがあっても最大限に、ご本人の希望を叶えようとして接してこられたそうです。

また、後見人は法律や社会福祉士などの専門職の人だけでなく、市民を含む様々な人がさまざまな知恵を出し合って、みんなで支えていくことが必要だと仰っていました。

私は、正直、NOP法人課程を選択すべきだったか、自分の任意団体はちっぽけな活動ではないか?と疑問に思うこともありました。
でも、泉市長さんの話を聞いて、私は私なりの後見の広め方、伝え方があっていいのではないかと思えました

自分が行政書士を目指したのが、「おひとり様の老後」を法律の面から見つめ、不安をなくすお手伝いができれば・・・という思いがあったからです
今、東大では任意団体を結成させていただいているお相手が、シニアライフについて多方面からサービスを提供されている企業の方です。
このような心強い仲間とともに、自分にできる形から後見制度の普及に取り組めばよいのだと、なんだかとても勇気づけられました

スーツではなく、「普通」のセーター姿の泉市長の話が始まると、しばらくして周りには目頭を押さえる人もいました。私も、目頭が熱くなり、そのうち、やるぞ~という思いで体が熱くなりました。