Cherish Vol.291 ~ 『ワールド・トレード・センター』 ~ | ☆1日1笑!☆Cherish Your Life!!

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【 Cherish You Life 】
  
~ 『ワールド・トレード・センター』 ~
 
             Oct 24, 2006  Vol.291 after 1000
 
    

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あれから5年。
復興の目処が立つのを待つようにして、昨年から今年に掛けて、
立て続けに911関連の映画が米国では公開されたようです。

この『ワールド・トレード・センター』と時を同じくして、
『ユナイテッド93』が、日本でも先日封切られてましたが…

そちらは久しぶりに、書けない映画でした。

飲食店でも映画でも、Cherishに「書かない」、取るに足りない
死にネタは、ネタとして書かれているものの数倍はあります。

が、『ユナイテッド93』は、書こうとするたび、収集のつかない
感情の波に見舞われて、到底文章にできるもんではなく…

すみません…。
ちぇりは、42stのグランドセントラルの捜索メモの山を前に、
わんわん泣くしか術がなかったヘナチョコですから(苦笑)
書くに書けない状態のまま、放置したまま。

せいぜい、今回の『ワールド…』にかこつけて、こうして
名前をだすくらいが関の山。
あの映画に対して物を言うには、ちぇりはあまりに不足かと。

が、『ワールド…』は、違う。
同じ911を題材にしていると言うことで同列的なコマーシャルが
展開されていたように思うけど、全くのジャンルが違う作品、
と言った方が良いと思う。

どーした、オリバー・ストーン…orz

いや、映画としては、ものすごくまとまってました。
テロに巻き込まれた警官二人が、瓦礫の下で耐え、
心配する家族の下に帰ってきました、というだけの話だけど、
独特のカット割り、演出、フラッシュバック、
そして俳優陣の力で、「作品」としてはお見事。ここはさすが。

だけど、あれだけ社会的な映画を沢山撮ってきながら、
自らの体験と傷すらを利用し、『プラトーン』を作った監督が、
敢えてこのような作品に仕上げる必要があったのか、という話。

彼が、911を取り上げると言う部分に不思議はなかったけれど、
どーも、既製品的なつくり。オリバー・ストーン印が、殆ど
見受けられない。

話自体も、911というよりは、
「災害に巻き込まれた人の生還劇」。

劇中、瓦礫に閉じ込められた自分たちの境遇をなぞらえて、
トルコ地震時、同じように瓦礫の下で4日も生きた4歳の
少女の話がでてくるのだけど…

うん。
そっちを描いても、全く同じ映画が出来たんじゃなかろうか?

ただ、爆発シーンの画像や音の迫力だとか、閉じ込められた
警官二人の織り成す緊迫した空気だとかは、本当に素晴らしい。

ニコラス・ケイジは、天使も超ヒーローもやっちゃいけない
ルックスだと思うけど(独断)、
「人間味のある役」をやらせたら、実に滋味ある空気が。

『月の輝く夜に…』は、良かったナァ…
(また古いところを…)

特に今回は殆どが暗闇の中での、しかも言葉数が少ない演技。
演出もあろうが、あれでメインの全編見せるのは、すごい。

だけど、どうも、既製品的というか。
実話だから、当事者の意見を忠実に、坦々と描くのが正解
ということだったんだろうけど、オリバー・ストーンである
必要があったのか?

この点がどうしても気にかかる(^^;
人々の善意の上に希望がある、という、反論の仕様がない
テーマも別に嫌いじゃないし、彼もインタビューなどで、
そこが一番描きたかった所だと強調しているのだけど…

「自分は人間的なドラマ作家だから」
という彼を、そうだよなー、と納得しながら見た人が、
一体どれだけいたのかナァ、と…
(「ナチュラル・ボーン・キラーズ」を撮ったの誰ぁれだ?)

あからさまに、アメリカ万歳のハリウッド映画に
仕立てるような監督じゃなかった所は大正解だけど、
彼のこれまでの経歴を見れば…

善意云々、力をあわせた先に希望が…とやるだけで、
彼的には充分「アメリカ万歳」のような気もしてきた…(--)/

あっ。
でも巷では、彼が911を題材にした映画を、もう1本
企画してるとか言ってたよな?
もしかしたら、この映画はその布石…???(笑)

と言ってしまうと、あんまり酷いか(^^;
映画としては、ほんと、まとまってるし見やすいしで、
文句を言う筋合いはありません。

が、ただし!
911の全貌や意味合い、影響は一切無く、
「911について見たい」と言う人には不向き。

エピソードも、2家族の大変個人的なエピソードに
始終しているので、感情移入も難しいです。

でも、その膨大な資料や証言の数を思うと…
歴史の中の大きなひとコマの資料として、何かの折につけ、
引き継いでいかれる映画だろうな、と言う気はします。

いえ…ガッコの視聴覚室で映されてそうだなぁ
なんてことは、決して…(--)

Million Kisses from Cheri throws the stone
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