まつやまひろしの“抜けないトンネル”第75回 | ゲーム制作会社 サイバーコネクトツー 松山洋の「絶望禁止」ブログ

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福岡に本社を置くゲーム制作会社 サイバーコネクトツー 代表取締役 松山洋の公式ブログです。
定期的に最新の“思っていること”や弊社で刊行した書籍に掲載したコラムのアーカイブを掲載していきます。

電撃マオウ2012年2月号コラムより


▼これまでの「抜けないトンネル」コラムアーカイブ
http://ameblo.jp/cc2-piroshi/themeentrylist-10075270773.html


■第75回“そらは食わず嫌いなだけ
なんじゃないかなー。”


前号に引き続き、
劇場用3Dアニメーション『ドットハック セカイの向こうに』
のお話。

この号が出るタイミングであれば、
もうお話しできると思いますので言っちゃいますが。

本作・劇場版のあとには
新作“ゲームプロジェクト”が待っています。
(※2012年当時)


ぶっちゃけ、4年前から劇場版とゲームは
並行して制作していましたので。
同一線上のプロジェクトということになります。

ゲームに関しては一切のデータを
まだ明らかにはしていませんので、
これ以上は語れません。

しかし。

前回もお伝えしましたように、
劇場版は最新の「The World」が舞台となります。

その名も「THE WORLD FORCE:ERA」。

劇場版の「The World」は小文字ではなく
大文字で「THE WORLD」と表記されます。

“FORCE”は“力”。
“ERA”は“世代”
という意味です。

弊社はもともとゲーム制作会社ですので、
劇場版の「THE WORLD」を表現するために
“いつもどおり”の膨大な設定を作成しました。

実際に「THE WORLD」の開発を行っている
架空のゲーム会社“CC社”の開発者のつもりで。

なので、そのままゲームソフトだって
制作できるほどの設定がすでに存在しています。

そして、同時に動いていたのが
新“ゲームプロジェクト”です。

ゲームの舞台となるのは
正確には「THE WORLD FORCE:ERA」ではありません。
また、別の舞台が用意されています。
このへんは続報をお待ちください。

前号から引き続きとなりますが、今回の劇場版において
私自身が読者のみなさんにお伝えしたいことは“ひとつ”です。

“この劇場版は他の誰でもない、
「.hack」プロジェクトを我々とともに
10年にわたって応援し続けてくれた
みなさんのために作ったんだ。”
ということ。

立体視技術にもこだわりました。
設定も年表もドラマも背景も。
劇場版の本編で語られる全ての情報が
「.hack」に不可欠な要素で構成されています。

当然、“全国公開作品”なので。
なんの前準備がなくても、
ちゃーんと1本の映画として楽しめるように
バッチリ制作されています。

ただし。

「.hack」を10年にわたり応援し続けてくれた
みなさんであれば“もっと”楽しめるに
決まっているじゃないですか。

なんどもなんども脚本を直して、絵コンテを直して、
アニマティクスも編集も何百回と行いました。

伊達に4年かけてないですからね(笑)。

完全に納得いくまで精査して、完成したのが本作です。
きっと何度観ても新しい発見があると思います。
執念にも近いこだわりで、完遂し、完成・完了した
劇場用3Dアニメーション『ドットハック セカイの向こうに』。

いよいよ2012年1月21日より、全国で公開です。
(※2012年当時)
一緒に新しい「.hack」を楽しみましょう。

【ひろしの今月の逸品】

引き続き、劇場版のお話ですが。
上でも述べたとおり、本作は“立体視”で制作されています。

公開も3Dのみの上映です。
今のところ2Dでの上映予定はありません。

もともと弊社ではR&D(研究開発)の一環として
立体視技術の研究をずいぶん前から行ってきました。
これはリアルタイム立体視という、ゲーム制作のための研究です。

人体や人間の目の構造から立体視技術に関する研究を
続けてきました。
世の中にニンテンドー3DSが発表される“前”からです。

本劇場版では、そんな弊社の立体視技術が
ふんだんに盛り込まれています。
立体視演出も同様です。

3D立体視と聞くと“目が疲れる・目が痛い”など、
人によっては“合わない”という意見もよく聞きますが。
本作に関しては“そういうことがない”と思ってください。

はっきりと宣言します。
おそらく本作は今後の立体視技術や演出の
“お手本”となるべく制作されました。

最高の立体視による映像エンターテインメントでもあるわけです。
3D立体視が“苦手だなー。”と思われる方も安心して
劇場に足を運んでくださいませ。

あ、前売り券はまだ売ってますので。
お早めにご購入ください。(※2012年当時)

どうせ観るなら安い方がいいですよ?

電撃マオウ2012年2月号コラムより


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