まつやまひろしの“抜けないトンネル”第76回 | ゲーム制作会社 サイバーコネクトツー 松山洋の「絶望禁止」ブログ

ゲーム制作会社 サイバーコネクトツー 松山洋の「絶望禁止」ブログ

福岡に本社を置くゲーム制作会社 サイバーコネクトツー 代表取締役 松山洋の公式ブログです。
定期的に最新の“思っていること”や弊社で刊行した書籍に掲載したコラムのアーカイブを掲載していきます。

電撃マオウ2012年3月号コラムより


▼これまでの「抜けないトンネル」コラムアーカイブ
http://ameblo.jp/cc2-piroshi/themeentrylist-10075270773.html


■第76回“アア~~~ン!?
いんだよ、細けえ事は!!”


2月23日には、弊社の開発した両タイトルが発売となります。
(※2012年当時)

『ASURA'S WRATH』
『NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストームジェネレーション』です。
それぞれカプコンとバンダイナムコゲームスから発売されます。

どちらのタイトルも長い時間をかけて制作されてきた主力であり、
戦略タイトルです。

タイトル発表から、各メディアでのパブリシティ展開やプロモーション含めて、
たくさんの大人たちが関わっています。

時間もお金もかけて、少しずつ多くの人にその存在を知っていただくために、
たくさんの労力が使われてきました。

なのに、そんな両タイトルが“同時発売”って!?

まあ、それぞれのタイトルで対象年齢も作品の性質も違うとはいえ。
いくらなんでも……
そう、思われた方も多いのではないでしょうか。

いくらタイプが違うタイトル同士とはいえ、
弊社のファンの方々にとっては
“えー?!どっちも買おうと思ってたのにー。
同時は厳しいよー。”
なんて声もいくつかいただいてたりもします。

さて、なぜこんなことが起きるのでしょう?

答えはまあ、明白。
“様々な事情から”ということになります。

なにも誰だって好き好んで、“同時発売”にしたいワケはありません。

できることなら避けたい。
当たり前です。

少なからず、両方のタイトルを買おうと思っていたお客さまにとっては
やはり“えー!?”となってしまうワケですから。

それでも、“同時発売”になってしまったのは、
それぞれのメーカーの“他タイトル”との調整の結果なのです。

当然ですが、カプコンは『ASURA'S WRATH』だけを
販売しているわけではありません。

バンダイナムコゲームスだって
『NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストームジェネレーション』
だけではありません。

まずは、社内での調整を優先し、そして他メーカーとの調整です。
この時期は業界的にも“年度末”と呼ばれる、
たくさんのタイトルが重なる時期でもあるのです。

調整した結果、他のメーカーと重なってしまうことはあります。
それがどちらもサイバーコネクトツーの制作タイトルだった、ということです。

ただ、それだけのことなのです。

まあ、ただ今さらブツブツ言ってもはじまりませんし。
それならそれで。

同時に買うのが困難であれば、
どちらかお好きな方から買っていただいて。
その次にまたどちらかを手にとっていただければ、と思います。

そろそろ業界全体も“発売日が全て!”という状態から
脱却すべきだとも思いますし。

良い作品であれば、例え発売から時間が経過していても
手にとっていただけると思いますし。

え?今回ですか?

当然、どちらのタイトルも“良い作品”なので。
いつ手にとっていただてもOKですよ。
もちろん。

【ひろしの今月の逸品】

『ASURA'S WRATH』は数年前から、
カプコンとサイバーコネクトツーで
“誰にも真似できない、世界がブッ飛ぶようなモノを作ろうよ”
なんて話しながら企画して、動き出したタイトルです。

今までにない、多くのチャレンジが詰まっています。
普段、ゲームを遊ばない人にでも
“久しぶりにゲームをクリアまで遊んだなあ”
と思ってもらえるタイトルだと思います。

そう、遊んだら“誰でもクリアできる”ことが特徴なのです。

そして
『NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストームジェネレーション』
は、それこそシリーズ10年やってきて、
世界累計は900万本を超えようとしている人気作の
最新シリーズです。

過去最大最高のボリュームとクオリティで
またたくさんの人に“長く”楽しんでいただけるように
工夫されたタイトルでもあります。

どちらも安心して手にとっていただける作品になっています。

ちなみに。
発売日がかぶっているのは日本だけです。

『ASURA'S WRATH』は全世界同時発売ですが。
『ストームジェネレーション』は北米版と欧州版は3月発売なのです。

まあ、これも戦略的な事。
きっと発売日に左右されない時代も、
もうすぐそこまできていると思いますよ。

ゆっくり選んで、じっくり楽しんでください。

電撃マオウ2012年3月号コラムより


▼これまでの「抜けないトンネル」コラムアーカイブ
http://ameblo.jp/cc2-piroshi/themeentrylist-10075270773.html



松山洋へのメッセージを募集中!いただいたメッセージの中から、一部ブログ記事中で取り上げ、松山より直接ご返答させていただきます!(※メッセージには全て目を通しますが、ご返答できない場合もございます。)