マントラの向こう側 第六回『What A COOL We are!』 | ゲーム制作会社 サイバーコネクトツー 松山洋の「絶望禁止」ブログ

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福岡に本社を置くゲーム制作会社 サイバーコネクトツー 代表取締役 松山洋の公式ブログです。
定期的に最新の“思っていること”や弊社で刊行した書籍に掲載したコラムのアーカイブを掲載していきます。



▼これまでの「アスラズ ラース」マントラの向こう側
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『ガリタ食堂』に行きました。

〝え? 『ガリタ食堂』って何?〟と思われた方に簡単に説明しておきますと。
ナインティナインの人気番組『めちゃ×2イケてるッ!』
人気コーナー『ガリタ食堂』のことです。

『めちゃイケ』のプロデューサーのカガリさんが、
行きつけのお店を紹介していくという企画です。

この『ガリタ食堂』は定期的に放送される人気コーナーで、
私自身も『めちゃイケ』の本放送で何度か観たこともあったのですが、
放送された全てを1回も見逃すことなく観れているわけではありませんでした。

で、先日、海外出張で国際線に乗った時のこと。
いつものように機内で映画を見ようとプログラムを確認したのですが、その時は運悪く。
どれも既に観たことがある映画ばかりだったのです。

〝うーん〟と、仕方なくページをめくっていると後半に
『めちゃ×2イケてるッ! 冬も食べすぎ働きすぎ涙の2時間SP』が。
最近の国際線ではバラエティ番組なども観れるのです。

ちょうど観たことがない回の『ガリタ食堂』だったので早速、観てみました。
この時の回は〝新橋のお店特集〟でした。
3件ほど紹介されたお店の中で特に気になったのは牛鍋のお店。『牛弁慶』というお店でした。
いわゆるすき焼き(牛鍋)なのですが、それがすごく美味しそうで。
新橋ならよく仕事でも行くし、東京スタジオからも近いので機会があれば行ってみよう、と思っていたのです。

結果的に『牛弁慶』に行って、実際に〝特撰牛鍋〟を食べてすごく美味しかったのですが。
雑談がてら、店員の方とお話をしたのです。で、よくよく話を聞いてみたら。
前述の『めちゃイケ』の本放送は2012年の12月だったとのこと。
そこで紹介されてから以降半年間はずっと予約で埋まっていたらしいのです。
で、その後、飛行機の機内でも同番組が放送されたことにより
更に予約が取れないお店になった
らしいです。
(当のカガリさんご自身も放送後、半年は予約がいっぱいでお店に来れなかったらしいです。
半年経過して先日ようやく久しぶりにお店に入れたらしいです。私は運よくお店に入れましたが。)

更に店員さんが言うには。お客さんによっては、
〝今、国際線の機内で放送を観て、成田空港に着いてすぐ電話してるんだけど。
今からお店に行くので予約できる?〟
なんて問い合わせもあったらしいです。

いやー、テレビの力ってやっぱりすごいですね。

ということだけではなく。
ここで注目したいのは2012年の年末に放送したバラエティ番組の再放送を、
飛行機の機内で半年後に放送しているということ。
これによって更に沢山の人に番組を知ってもらうことができたということ。(かくゆう私もそのひとり)

これは『めちゃイケ』という番組自体が普遍的な面白さを作り上げているということの証明であると、
私は思います。もちろん、今はネットでも色んな場所で、あとから番組自体を楽しむことができたりもします。
便利な時代です。

けど、大事なのは『めちゃイケ』のように〝あとからでもちゃんと楽しんでもらえる
普遍的な面白さを確立できている番組を作っていること〟
だと思います。

それこそ、映画もTVドラマも何度もいろんなところでロードショーだったり、
再放送だったりで楽しんでもらえます。
けど、どんな作品でもその対象に選ばれるわけじゃありません。

むしろ〝選ばれた作品のみ〟が何度もロードショーや再放送されます。
そのどれもがやはりいつの時代でも受け入れてもらえる〝普遍的な面白さ〟を有しています。

本来、TVのバラエティ番組はその時その時の時代の流れに流されやすく。再放送はされにくいジャンル。
で、あるにも関わらずそれに選ばれた『めちゃイケ』がすごいなと思うわけです。



『ASURA'S WRATH』を制作する際に考えていたことは、まさに〝ソレ〟だったのです。
映画やTVシリーズのDVDボックスを買ってきたお客さんが
〝今日は何話まで観ようかな~。明日も学校だしな~。
あと1話だけ観たら寝ようと思っていたのに結局、あと2話観ちゃったよ!〟
なんて感覚。

そして、全てを観終わったあとでも。それから数年経っても定期的にまた見返したくなる作品。
〝ソレ〟をゲームエンターテインメントとして新しい形で描きたかったのです。

一度、クリアしてエンディングを観たとしても。ちょっと時間が経つとまた頭から体験してみたくなっちゃう。
そんなDVDボックスのような魅力をイメージして作り上げました。
そのためにはやはり普遍的な面白さがちゃんとできていないと成立しません。
私は『ASURA'S WRATH』には〝ソレ〟をしっかりと実装することができたと思っています。

恐らく、本書を手にとって私のこのコラムを読んでいる方のほとんどが
高確率で『ASURA'S WRATH』をプレイしていて、クリアされた方だと思います。

さて。

『ASURA'S WRATH』が発売されておよそ1年半ほど経過していますよ。
あなたはそろそろ『ASURA'S WRATH』をもう一度プレイしてみたくなっていませんか?
もし、そういう気持ちになっていただけていれば。こんなに嬉しく、幸せなことはありません。


株式会社サイバーコネクトツー
代表取締役 松山 洋


▼これまでの「アスラズ ラース」マントラの向こう側

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本コラムは、下記冊子より抜粋したものです。

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