ドラクエ6冒険日記(20) | カインの冒険日記

カインの冒険日記

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マウントスノーにて伝説の剣を手に入れたカイン一同。
ザム神官の助言により、すでに錆び付いていたこの剣を、
ロンガデセオという町の鍛冶屋に鍛えてもらおうと、
カインは考えていた。

そして、ロンガデセオに足を踏み入れる。
この町は、ならず者の町であるが、殺しだけは勘弁、と言われた。
カインたちはならず者ではないが、殺しはしょっちゅうやっている、
相手はモンスターだけど。
いや、人型のモンスターだったら、やっぱり殺す。
腐った死体とか、死んでるのにもう1回殺したりする。
死人に対する冒涜ともとれる仕打ちを平気でしている。
だから、殺しは勘弁、っていうのは、意外と難しい。
けど、さすがに街中でそんなことはしないので、
この町のしきたりは、この町にいる限りは守ることにする。


ロンガデセオにはカジノがあった。
カジノをひととおり見て、ハッサンは思った。
なんだ、この程度のカジノなら、
オレの故郷のサンマリーノにもあるぜ、と。
思うが早いか、ハッサンは、故郷紹介を兼ねて、
アモス、ミレーユ、バーバラを引き連れて、
サンマリーノのカジノへ行ってしまった。

いや、故郷紹介というのは体のいい言い訳で、
実際はカジノだけが狙いであった。
アモスもミレーユもバーバラも、
サンマリーノには来たことがあり、
ハッサンの両親にもすでに会っている。

ハッサンが育ったサンマリーノでは、
船乗りたちで賑わうカジノがあったのだが、
両親の目の届くところでギャンブルを堂々とすることもできない。
そんな生い立ちがあり、
大義名分を持って、堂々とギャンブルをしたい、
というのがハッサンの望みであった。
そして、なんだったら故郷のサンマリーノの経済を回したい、
そういう希望もあった。
なんだか、大義名分になっていないような気もするカインだったが、
地元のカジノの紹介と、地元経済の活性化、
これがハッサンにとっては大義名分であった。

そういうわけで、サンマリーノでカジノに入り、
200枚のコインを買った。
ハッサンは滅法スロットに強いらしく、
30枚賭けたスロットで200倍の配当がつき、
コインは6000枚に膨れ上がった。
調子に乗ったハッサンは、
次のスロットではその10倍の300枚のコインを投入した。
配当は、また200倍。
60000枚のコインがスロット台から溢れ出る。

どうだ、とばかりに仲間を見るハッサン。
強気を装っているが、実は自分でも冷や冷やしていた。
カインが仕切っている大切な軍資金の一部を投入しているわけで、
すかんぴんになるわけにはいかなかったから。
いや、一部、なんて言い方をしたが、
実は所持金全額コインにしてしまっている。
銀行にも手持ちにも、もうお金は残っていなかった。
残ったお金は3G。
そういう背水の陣においてのハッサンの目押しの正確さは、
尋常ではなかった。

しかし、60000枚ものコインがあっても、換金できるわけではなく、
特に欲しいアイテムがあるわけでもなかったので、
とりあえずは、そのままコインを預けておくことにした。

その間、馬車でハッサンたちの帰りを待っているカイン。
財政難なのにカジノなんて、と、
ちょっとイライラしながら待っていたものだったが、
60000枚のコインの話を聞いて、すっかり機嫌を良くした。


ちょっと寄り道をした一行であったが、
場所は戻って、ならず者の町ロンガデセオ。

この町には伝説の刀鍛冶がいるというので来たのだが、
町の住民の口は堅く、
その情報はなかなか得られなかった。

一方で、滅法腕のいい情報屋というのもいて、
どんな情報もたちどころに調べてのけてしまうという。
情報屋の名はホックといった。

ホックを探すのさえ苦労したものであるが、
やっと見つけたホックの提示した情報料は50000Gだった。
もちろんそんな金はない。
さっき宝箱で2500Gくらい見つけたから、
所持金の総額は2503Gくらい。

そこで、ホックはこんな条件を出す。
情報収集のために変装して住民から情報を引き出す、
もし、その変装を3回連続で見破ることができたら、
50000Gを2000Gにまけてやる、
この賭けに乗るか?と。

カインは大いに悩んだ。
勝てば2000G、負ければ50000G。
これは雲泥の差、月とスッポン。
負けたら破産することになる。
代わりにカジノのコインで支払うしかない。

だが、悩んでいるのはカインだけで、
ハッサンもミレーユもバーバラも、
You賭けに乗っちゃいなYo~、ぐらいのノリなわけ。
全く金の管理の苦労を知らない。

散々悩んだ挙句、その賭けに乗ることにした。
が、やってみれば簡単なもので、
賭けには快勝、2000Gで情報が聞けることになった。
破産せずに済んで、ほっと一安心のカイン。


ホックの調べた情報とは、こうである。
確かに伝説の刀鍛冶コブレという名の男がいた。
しかし、武器を磨くことに熱心になるあまり、
10年ほど前、自分で伝説の武器を探そうと旅に出てしまい、
そして帰らぬ人となってしまったという。
コブレを待って待って待ち疲れ、妻のメアリも心労で亡くなり、
今や、娘のサリイを残すのみとなっていた。
つまり、伝説の鍛冶屋はもうこの町にはいない。
しかし、コブレはサリイに鍛冶の腕を伝えていた。
サリイの成長は著しく、
その腕前は、コブレを凌ぐかもしれないと言われている。
と、こんな情報。

ちなみに、気になるコブレのお歳はというと、
生きていれば50歳くらいだという。

おや?
50歳なんだったら、
ザム神官が氷付けにされた時点で産まれた年齢じゃないか。
では、ザム神官が言っていた伝説の鍛冶屋とは、
いったい誰のことだったのだろう?
コブレの父親かそのまた父親か、はたまた親方か。
いずれにしても、50歳ってのは、伝説になるには早すぎる年齢である。
と、カインは心の中で思って、言葉にも顔にも出さなかった。

さて、
ホックの情報どおりにサリイに会うことができたカインであったが、
サリイは母親と自分を残して旅立った父コブレを憎んでいた。
そして、刀鍛冶という職業をも憎んでいた。
武器なんてものは、人を傷つける戦いの道具でしかない、
それがサリイが刀鍛冶を憎む理由であった。
もちろん、コブレを憎む気持ちと相まってのことだろう。

そんなサリイの心を逆撫でするかのように付き纏うカイン一同。
カインからしてみたら、伝説の剣の復活は、
大魔王討伐のために必要なものである。
サリイの気持ちもわかるが、
ちょっとやそっとで諦めることはできない。

そして、数回に及ぶ交渉の末、
サリイは、遂にカインの熱意に負けて、話を聞いてくれる。
ただし、正しいことにしか使わないと約束できるか、と聞く。
その約束をゆっくりと噛み締めて、「はい」と言うカイン。
質問に対してカインが「はい」と答えるまでに間があったことに、
違和感を覚えるサリイ。

サリイはカインの真意を量り兼ねていた。
自分の鍛えた武器を悪事に使われることは、
サリイには耐え難いことである。
そこで、カインの真意を確かめようとする。
「じゃあ、私の目をじっと見てみな。」というサリイ。

サリイの目を見るカイン。
カインの目を見るサリイ。
サリイの眼力に気圧されして目を切りそうになるカイン。
それでもカインの目を見るサリイ。
サリイのその態度に、目は切れないと強く思うカイン。

カインはサリイと向き合いながら考えていた。
伝説の剣は正しいことに使う。
カインの思う正義とは、大魔王討伐のことである。
では仮に、チャモロが大魔王のスパイだったとしたら、
伝説の剣を使って彼を斬るか?
いや、それは正義ではない。
一度でも信じた者を斬ることは、カインからしたら正義ではない。
では、逃げようとするモンスターを追って伝説の剣で斬るか?
それも正義ではない。
敵意のない者への攻撃は正義ではない。
とすると、
仮に逃げ足が速くて銀色の半液体状のモンスターがいたとして、
そのモンスターはすごく経験値をたくさん持っていたとしても、
その敵を斬るのに伝説の剣を振りかざすのは正義ではない。
だが、その状況下で、伝説の剣を使わないだろうか?
そう約束できるだろうか?
カインには自信がなくなってしまった。
そして、自信がなくなってしまったのを
サリイに見透かされるのではないかと、目を逸らそうとした。

そのときである。
「わかった。あんたを信じるよ」とサリイが言う。
時間にするとわずか5秒の視線での会話であったが、
カインには永遠にも感じられるほど長い長い時間であった。
そして、ギリギリセーフだった。
あと1秒たりとも目を合わせておくことはできなかった。
カインは、根負けして目を逸らす寸前であった。

カインの強い意志は伝わり、
逆に後ろめたい部分は伝わらずに済んだわけで、
ともかくも、サリイの説得に成功し、
伝説の剣を打ち直してもらうことになった。
剣の精錬には時間がかかるだろうが、
これで、セバスの兜、ラミアスの剣は目処が立った。
あとは、噂に聞いただけのオルゴーの鎧とスフィーダの盾。
この2つを探している間に、ラミアスの剣は出来上がるだろう。

と、伝説の武具集めに意識が行ってしまったカイン。
が、大魔王の手がかりも、依然ないままである。
ここはひとつ、またグランマーズに占ってもらうとするか。


しかし、大魔王討伐という目的ができて、
俄然明確な意識が芽生えてきたパーティー一同。
ハッサンはカインの本体探しを目的としていた。
ミレーユは世の中の理を悟りたくて共に行動していた。
バーバラはよくわからないけど、一人でいるのもなんだし、
というくらいの意識だった。
チャモロはゲントの力でムドー退治したのに、
一向に平和にならないことを不思議に思い、カインに同行していた。
アモスは友達欲しさで仲間になっていた。
ピエールは、モンスターでありながら、武士魂を持っており、
仕えるべき主をカインに定めて、行動を共にしてきた。
そんな各々の目的意識が、あった中で、
大魔王の討伐という明確な目的は、仲間の絆を固くするものであった。

そして、伝説の武具を揃えることは、
大魔王に近づくことになるのではないか、
という考えにたどり着いている一同。

だが、武具についても大魔王についても、
まだまだ情報が足りない。
マーズの占いと、足での捜査が必要だろう。


ただいまレベル34、プレイ時間32時間1分




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