ドラクエ6冒険日記(21) | カインの冒険日記

カインの冒険日記

ページをめくれば、そこには物語がある。

      読むドラゴンクエストの世界へようこそ。

大魔王について、伝説の武具について、
マーズの助けを借りて、探求する方向性のカイン。

でも、その前に、ちょっとだけ確認したいことがあった。
それは、ターニア周りの事情について。
どっちのターニアかって?
それは、夢も現実も、どっちも。

カインは夢と現実のライフコッドを飛んで回った。


今までの経緯を整理しておこう。
夢の世界でのライフコッドでは、
ターニア、ランド、ジュディという三角関係があった。

ジュディはランドのことを想っていたが、
デートをすっぽかされたことから愛想を尽かし、
徐々にカインに魅力を感じるようになる。
そして、結婚を申し込むが、カインに拒絶される。
諦めないジュディは、ことあるごとに、
「結婚の約束を覚えてる?」と再考を促し、
そんな約束はしていない、と言うと、
「そんな慎重なところもステキ。」と、
ますますカインに惚れ込んでいった。
ところが、カインがしばらくライフコッドに戻らないでいると、
「女はそうそう待てるもんじゃなくてよ。」と、
掌を返すように、想いも薄れていた。

ランドはジュディに好かれていることを承知の上で、
ターニアに一途な男であり、
カインのことを「アニキ」と呼ぶ存在である。
アニキと呼んでいても、同い年で、
ターニアを嫁にもらうことを宣言しているようなものだった。
一度、祭りの夜に2人で会って、結婚の申し込みをしたことがあった。
そのとき、ターニアは、「まだ自分のことがよくわからないの」と、
ランドの申し入れを断った。
この祭りの夜、というのが、
ジュディとのデートをすっぽかした日である。
カインから見たら、ランドは軽薄な男であったが、
ターニアに相応しい男になるべく、
バーテンをやり、ツアーガイドをやり、
職を変えながら、自分の価値を高めていく努力をしていた。

カインが、ランドを軽薄だと思ったには理由があって、
それは、カイン自身がターニアのことを想っていたからであった。
だから、ランドがターニアに結婚を持ちかけているのを目撃したとき、
心中穏やかではなかった。
実の妹に対してこういう感情を持つことは、シスコンなのだと、
カインはずっと思っていた。
しかし、時は進み、ターニアと血縁関係がないことが発覚してから、
さらに気持ちは発展した。
シスコンでもなんでもなかった。
極めて自然な感情であることがわかってきた。

一方で、ターニアはカインのことを血縁関係がなくても、兄は兄、
そういうスタンスで接している。
そして、
ランドのことも真剣に考えてみようということを言うに至った。
カインはこれを聞いて、言葉にこそ出さなかったが、気が動転した。
ハッサン、ミレーユ、バーバラはそれを察したかのごとく、
これでいいのか、カイン?と聞く。
答えられないカイン。
これでいいわけではない。
でも、自分には大魔王討伐がある。
なぜ、いつも二者択一を迫られるのだろう。
そして、なぜいつも辛いほうを選ばないといけないのだろう。
両方選べたらどんなにか楽だろう。
しかし、まだ、ターニアを迎えに行けるわけではない。
真の平和を取り戻してこそ、ターニアを迎えに行ける。
そして、そのときに、もしターニアがランドを選ぶとすれば、
それも仕方のないことである。


現実のライフコッド。
ランドは乱暴者で、カイン本体を良く思っていなかった。
というのも、ターニアが怪我をしたカイン本体を介護し、
家族同然に付き合うのに、嫉妬していた。
ランドはターニアを気に入っていた。
そこに、
どこの馬の骨ともわからないカインが転がり込んできたのだから、
ランドは穏やかでない態度をとっていた。
当初はカイン本体を村から追い出そうともしていた。
しかし、村にモンスターが襲ってきたときに、
カインが活躍する姿を見て、カインを見直し、
村に残るように説得する。
もちろん、
活躍したのは、カインとカイン本体が同化したからの話であるが、
ランドにはそんなことはわからない。

カイン本体の存在がなくなってから、
ターニアの家にはランドが居座っている。
そして、カインがターニアを訪ねても、
もう「おかえり」とは言ってくれない。
「いらっしゃい」と言われる。
ここには居場所がなくなったか、となんとなく悟るカイン。


夢でも現実でも、ターニアはランドと向き合おうとしている。
カインは辛い心境になった。
カインもターニアも、お互いを大切な人だと認識している。
でも、認識のスタンスが違う。
今は、
今はまだ気持ちの整理がつかない。
夢のターニアと現実のターニア、
2人のターニアは同一だと納得できたばかりだったカイン。
同一だということと、結ばれたいという気持ちは、
論理的には直結しないが、カインの中では直結していた。
この件についてのカインの心の整理は、今しばらくかかりそうである。


真の平和を取り戻す道を選んだカインは、
そんな複雑な思いを胸にしまい、
仲間たちとマーズの館を訪れるのだった。

マーズからは次のお告げが言い渡される。
ガンディーのへ行けと。

はいはい、よくわからないけど行きます。
カインは心の中でいつも占いの正確さに驚かされながら、
もうちょっと具体的に占ってくれればいいのに、
と思っていた。


さて、場所を移動して、ガンディーノのお城。
この城下町を歩きながら、
ここ最近で劇的な変化を遂げた町であるとわかってきた。
その変化は王様が代わったことに由来する。

先代の王はギンドロ組というヤクザと通じて、
荒れ放題の政治を行っていた。
王宮、平民、奴隷に分けるならば、
たいていの仕事は奴隷が行っていたようである。
また、平民でも美しい娘は王への献上品とされていた。
しかし、先代の王妃は、美しすぎる娘を嫉妬し、
奴隷行きを命じ、地下牢に閉じ込めるのであった。

この話を聞きながら、バーバラがなぜかうれしそうにつぶやく。
私だったら、絶対地下牢行きじゃん、と。
よほど自分の美貌に自信があると見える。
オシャレコンテストで負けたことなんて、
すっかり忘れているようだった。

しかし、先代の王が死去し、新しい王になってからは、
ギンドロ組からの上納金を跳ね除け、
善政を敷き、奴隷を解放し、旅人にも親切だった。
国の人々はそのことを喜び、
逆にギンドロ組は逆境に立たされていた。
組長のギンドロは老衰で動けなくなっていて、
その血を継ぐ一人娘も、
もっと日のあたる場所でまっとうに生きたいと望んでいた。
国は活気付き、ギンドロ組は衰退の一途を辿っていた。

そんな活気のある国において、王は一人悩んでいた。
ムドーが倒れたというのに、平和になった気がしない。
これをどう思う、旅人よ?
と言うのである。

カインから見たら、
ムドーが倒れたことよりも、ギンドロが倒れたことのほうが、
この国の平和と関係あるような気がしたが、
それはそれとして、表情には出さないで、
大魔王の存在に気付いているという話をする。

王は、やはりそうかと納得し、
伝説の盾の話をしてくれる。
実は、先代の王のときに、
一度ギンドロからの上納品として、
スフィーダの盾が献上されたのだが、
その盾はまったくの偽物だったというのだ。
その後、王が代わり、
新王は国の学者にスフィーダの盾の調査を命じる。
そして、情報を総合すると、
スフィーダの盾の眠る洞窟の場所がわかってきた。
また、洞窟を進むに際しての、謎のヒントもわかっていた。

洞窟の場所の情報源は、ある盗賊の日記であったのだが、
水のきれいな町から「鷹の目」の特技を使うと、
船でしか行けない洞窟が見えたという。

カインは、盗賊を極めていてよかった、とあらためて思った。
さっそく、水のきれいな町アモールへ行き、
鷹の目であたりを見回した。
そして、それらしい洞窟を見つけた。

洞窟の中は入り組んでいたが、
ここにスフィーダの盾があると思えば話が早い。
伝説の盾が眠る場所には多くの仕掛けがあり、
そのヒントをあちこちで聞いたのだが、
カインはまったく覚えていなかったし、
果たして、どの洞窟がその洞窟なのかもわからなかった。
しかし、今や、この洞窟こそが伝説の盾の眠る洞窟だとわかっている。
そして、細切れに散りばめられたヒントは、
ミレーユが全部暗記してくれていた。

そして、苦労の末、伝説のスフィーダの盾を手にすることができた。
さて、誰が装備するか、と考えるカインだったが、
どうやら、カインだけにしか装備できないということがわかった。
セバスの兜も同じく、カインのみしか装備できない。
父親のレイドック王さえも装備できなかったという。
こうなってくると、仲間たちの意識として、
カインは非常に特殊な存在であるような気がしてきた。
夢と現実を行き来できる存在、それだけではないような気がする。
王家の血を引く存在、それだけでもないような気がする。
もしかすると、ラミアスの剣もオルゴーの鎧も、
カインだけしか装備できないかもしれない。

父親が装備できないのに、息子が装備できる。
これは、血の繋がりがないことを示している可能性がある。
他人だと思っていたレイドック王が父親だったとわかり、
今また逆に、父親ではないかもしれないことが脳裏をよぎった。
ターニアの件といい、レイドック王の件といい、
世界の平和を求めるカインであったが、
自分の家庭環境は非常に問題だらけであった。
少なくとも、現時点ではカインはそう考えた。


さてさて、スフィーダの盾を持った一同は、
またガンディーノに戻る。
王にお礼を言わなければならない。
と、そんな途中、教会で懺悔をしている老人がいた。
老人は悔いていた。
昔、ギンドロ組に孫娘を差し出し、
対価としてお金をもらったことを。
10年も前の話である。

その罪の意識に耐えられなくなった老人は、
今になってギンドロ組に掛け合うに至った。
孫娘を返してくれ、と。

ギンドロ組は、とりあえず娘が仕切っているわけで、
ギンドロ娘は老人をこうなだめる。
その娘は先代の王に献上しているし、
美しかったのでたぶん奴隷になっている。
王が代わったときに、奴隷はすべて解放されたので、
もしそのときに帰らなかったのであれば、
どこかに逃げたのではないか、と。

そう言われると、どうにもしようがなくなった老人。
すごすごと家に帰り、寝込んでしまった。
そして、寝言でこうつぶやく。
「ミレ・・・」

カインはミレーユのほうを見た。
そういえば、ガンディーノに入ってから、
ミレーユがずっと無口なのである。
意図的になにもしゃべらなかったのだろうか。
老人が口にした寝言とミレーユは関係があるのだろうか。
しかし、
カインには、そんなに気軽に聞けるような質問ではない気がして、
今のところ、質問を自重することにした。

もし仮に、この老人の孫がミレーユだったとしたら。
カインは想像を膨らませた。
ミレーユはガンディーノで生まれ育ち、
金でギンドロ組に売られ、先代の王への献上品として差し出され、
先代の王妃の嫉妬を買い、奴隷にされたということになる。

カインは断片的な情報をもう少し整理して考えた。
王室の地下牢に、今もいる老人が言うには、
昔いた奴隷の娘に、不思議な笛を渡して逃がしたことがあるという。
彼女は城を脱出したら、弟を探す、と言っていたそうだ。
これがもしミレーユのことならば、
ミレーユには弟がいることになるし、
不思議な笛というのが、
ムドーを倒すときに役に立ったオカリナのことかもしれない。

一方、ギンドロ組の組員からの情報。
10年前に、姉を返せと子供に斬りつけられた、
その傷がいまだに痛む、というのである。
この子供が、ミレーユの弟なのかもしれない、
カインはそう考えるに至っていた。

しかし、ことはナイーブな問題。
まだ、そのことに触れるのはやめておこう。
いずれ、ミレーユが自ら話したくなったら話してくれるであろう。
といっても、カインが思っているとおりだったらの話であるが。


そうこうしているうちに、
カインは、ついに勇者に転職することができた。
魔物マスター、盗賊、商人、レンジャーを経て勇者へ。
なんか、そんなに勇気のある職業には就いたことないんだけど、
勇者だから伝説の武具を装備できるのか、
伝説の武具を装備できる特殊な人物だから勇者になれるのか。
そこはカインにはわからなかったが、
勇者たるもの、勇気を見せなければならない。
これまで、戦闘では常に先頭に立って指揮を執ってきた。
その勇気が、今認められたのかもしれない。
ちなみに、勇者にも階級がいろいろあって、
今のところ、カインは「町勇者」である。


なんとなく、ガンディーノには、
きっとまた来ることになるような気がしているカインであったが、
当面の見通しはまたなくなってしまった。
残す伝説の武具はオルゴーの鎧であるが、
どこにあるか、よくわからない。
こんなときは、いつものところを頼るとするか。
教えて、グランマーズ。


ところで、すれ違いの館というところで、
夢告白をしようとしていたら、やたら時間がかかってしまったカイン。
しまった。
こんな間にも大魔王は次々と悪事を働いているかもしれない。
平和が戻るまでは、夢告白はしないようにしよう。


ただいまレベル35、プレイ時間42時間58分。




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