Bromptonで秘湯へ行こうシリーズ第51弾。十谷温泉(じっこくおんせん)へ行ってきた。 

 

十谷温泉は、富士川の支流である大柳川(おおやながわ)を遡ることおよそ7キロ行った先にある。最寄りの鰍沢口駅からの距離約12キロ、その標高差は約400メートルに及ぶ。急斜面にへばりつくように密集する十谷集落を過ぎると、三軒の秘湯宿がある。「山の湯」、「十谷荘」(じっこくそう)、「十谷上湯温泉源氏の湯」(じっこくかみゆおんせんげんじのゆ)だ。山奥のロケーションへの高評価もさることながら、特に十谷荘『天狗の湯』と十谷上湯温泉源氏の湯のかつて『がまの湯』と呼ばれていた「かじかの大岩風呂」は、秘湯好きにとって一度は行ってみたいぬる湯の源泉秘湯である。

 

[走行データ]

ルート 鰍沢口駅→十谷温泉源氏の湯→鰍沢口駅

距離 24.7km
最大標高差 409m
平均斜度 全体0.1% 上り5.4% 下り4.7%
獲得標高 上り446m 下り410m

 

身延線の鰍沢口駅に着いた。本日は日曜、明日の仕事に差し支えないように、行きは町営バスを使う「楽ちんプラン」と決めてきた。10時19分の町営バスに乗る為に、駅から1.7キロ先の「山梨交通鰍沢営業所」バス停まで自走だ。
 


 

ところが、実際に行ってみてとんでもないことが判明した。山梨交通の方が言うには「町営バスの定期運行は6月末で廃止です。」とのこと。家に帰ってから確認すると確かに「平成26年6月30日をもって運行を終了いたします。」とある。不注意だった。

 

自走以外に手段がないとは、むしろ望むところだ。「ブロンプトンならでは」感が急速に強まってきた。鰍沢口から12キロ先の十谷温泉まで自走だ。秘湯は、雲の下のあの谷の最奥にある。

 

細い割には交通量の多い富士川沿いの「身延道」(国道52号線)。この道を3キロほど走ると、十谷集落への山道への三叉路へ行きつく。そこから源氏山を源流地とする大柳川沿いの谷が重なり合うような道を上っていく。

 

途中で、富士山が見えた。降雨可能性は極めて小さくなった。

 

急に険しくなってきて渓流がついに断崖の下に見えなくなった。標高をさらに上げていくが、相変わらず折り重なるように谷が続く。谷が非常に多いという意味を「十」に込めて表したことが「十谷」(じゅっこく)の名の由来とも聞く。

 

遥かかなたに仙境のような十谷の集落が見えてきた。

 

十谷集落の入口だ。道が急に狭くなる。

 

集落はこのような様子だ。

 

坂はかなり急です。バイクに抜かれた。さすがに化石燃料は強力だ。

 

集落の最上部にやってきた。三軒の湯の宿はまもなくだ。

 

まず一軒目の山の湯。いずれは試したい湯だが、今日は先を急ごう。

 

二軒目の十谷荘。実は本日の本命はここの『天狗の湯』だったのだが。

 

日帰り湯のavailabilityを聞いてみた。若女将らしき人が大女将を呼びに行った。おばあさんが出てきて「悪いけど今日は終わっちゃったんだよ。」 忙しい週末が終わり昨日の泊まり客が既に去って、湯の掃除に入ってしまったようだ。残念!再来を期す。

 

最奥の『十谷上湯温泉源氏の湯』だ。ここの『ガマの湯』は同じく有名だ。ここにしよう。ここは最近、このあたりのもう一つの秘湯「奈良田温泉」の老舗である白根館の経営に変わったらしい。さあ行ってみよう。

 

温泉編に続く

 

 

 

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