サウンドチェックを終え、再度ステージは回転します。
後ろに屏風風のつい立てがご覧いただけるでしょう?これの反対側が客席に面したステージとなります。
バックステージで見つけました。ジミがハリウッドボールで演奏した時の写真。
ブラックバードはまだ子供だったのですが、理解ある両親のおかげで、何と、4回もジミのライブを見に行ったことがあるんですよ。
ハリウッドボールで1回、元レイカーズの本拠地であるグレート・ウエスターン・フォーラムで2回、アナハイム・コンベンションセンターで1回です。
ブラックバードと同年代のミュージシャンで、生ジミを体験した人は早々いません。
今でこそ、子供たちでもコンサートに行く時代ですが、あの当時の子供達にとっては、コンサート会場に足を運ぶなど、夢のまた夢。
そんな思い出のあるハリウッドボールで、ブラックバードは初めて演奏をしました。
コンサートの前に行われた、マイルス・ディビスの切手発売のセレモニー。写真はLAタイムスの記事からお借りしました。
その後、センターステージに移動したハービー・ハンコックがマイクを握り、マイルスとの思い出話などを語り、一番手は“Kind of Blue"のメンバーであるJimmy Cobb's率いる "So What" Band。マイルスのキャリアの初期から思い出をたどる趣向のようです。続くMiles Electric Bandはその名からたやすく想像できるように、70年代のエレクトリック期と呼ばれる時代を、クロージング担当のマーカス・ミラーは、“Tutu”からの曲と今夏発売予定のご自身のアルバムからの選曲で、80年代以降のマイルスの偉業にスポットを当てました。
Miles Electric Bandは、ドラムを入れるとパーカッションが4名、ターンテーブル1名、キーボード2名、ベース、ギター、各1名、トランペットとサックスが各1名と、合計11名の大所帯。
Photo by Ingrid Hertfelder
腕利きミュージシャン達がそれぞれ即興で作る聴かせどころ。各自のソロが終わる度に惜しみない拍手を送ってくれる、ハリウッドボールのオーディエンス。
観客席から絶妙のタイミングで掛け声がかかり、Munyungoがそれに応えて、”は!”なんていいながらパーカッションを叩いているところなどは、大向こうさんと歌舞伎役者のようでした。
“成駒屋!”
とかってやつですよね。
演目は違っても、根っこは一緒なのでしょう、興味深いです。
ステージの真向かいに残り時間の表示があるのですが、残念ながら最後のJean Pierre中、2度目のギターソロが始まると同時にステージが回転し始めました。
はい、時間切れですね。
でもステージが陰に隠れた後も、しばらく演奏が聴こえ続けていたところが、なんともしゃれた、いかにもハリウッドボールらしい演出でした。
その後、ステージの横からマーカス・ミラーのライブを見せていただきました。
42種類の楽器を駆使すると言われるマーカス、この日はベースクラリネットのソロを披露して下さいました。若いトランペット奏者ショーンと繰り広げる見せ場は、素晴らしかったですね。
ライブ後、バックステージで写した写真。
“僕のショーを見ててくれてありがとう”
とお礼を言われて、驚くブラックバード。カーテンの隙間から拝見していた我が家の事に気付いていたようで、その余裕っぷりに感心する事しきり。
その後は、レニー・ホワイトを通じて最初に会った時の話などで盛り上がり、ハリウッドボールの夜は更けて行きました。