遠野春日さんの『情熱』シリーズ最終巻です。

ありがちなネタとなってますが、それなりに楽しめました。
そのネタは、あとがきでもあらすじでも伏せられてますが、
このレビュではネタバレで書いてます。
お嫌な方はここでUターンお願いします。

【関連レビュ】
ひそやかな情熱  情熱のゆくえ  
情熱の飛沫(しずく)

情熱の結晶 著者:遠野春日 イラスト:円陣闇丸
ゲンキノベルズ BL小説 2005年1月
★★★
情熱の結晶 (ゲンキノベルズ)/遠野 春日
¥900
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◆あらすじ(裏表紙)
遥に誘われ、2人で高千穂まで足を伸ばし、幸せな週末を過ごした佳人。 しかし、そんな2人の上にまたしても新たな災難が降りかかる! 子供を助けようとした遥の上に材木が落ちてきたのだ。 その事故が2人の関係を思わぬ方向にねじ曲げた。 運命の残酷さに挫けそうになる佳人。 佳人を繋ぎとめるのは、重ねた夜の分だけ深く心と体に刻まれた、熱い想いの軌跡。 そして遥への揺るぎない愛だった――。 想いあう2人の前に立ちはだかる最大の危機!? 「情熱」シリーズ最終巻!! ◆

まさかの記憶喪失ネタ(笑)
でも、このカプならではの展開だったのではないかと。

ここ2、3年ほどの記憶をなくした遥。
もちろん、佳人のことも覚えていません。
そして、遥の元カノ登場で佳人はますます辛い状況になります。

元カノは遥の生活に踏み込んでくるんですが、
女にこういう形で押し切られると、
男同士カプの弱点が顕著になってしまい、
遥の幸せを願えばこその佳人の心の揺れが痛々しいのです。

BLなので結末は大丈夫という確信があるから安心して読めるけど、
そこに至るまでがじれったくて切なくて…。

カプを知る周りの人間たちが、
心配は出来ても手が出せないというもどかしさに悶々としてましたが、
それはそのまま読者の気持ちでもありました。

それでも、この過程があったから
遥も佳人も素直に感情を言葉にできるようになってます。
やっぱり言葉は大切ですよね。

円陣さんの絵もほんとステキなんです。
受けの佳人が美人なのはもちろんですが、
ガッシリとした体格の遥もすごく綺麗なのですよー。
二人が絡んでる絵などウットリしちゃいます。
二人ともスーツ姿も和服姿もありますよ。

巻末には表紙絵のラフ画もあります♪

遥と佳人のお話はこれで終わっていますが、
このシリーズは、スピンオフがあと2冊ありますので、
この後続けて読んでいきたいと思います。

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