和泉桂さんの『清澗寺家シリーズ』第一部完結編、
『終わりなき夜の果て』下巻です。

掌編も含め、全部で4編で構成され、
長男・国貴カプと、三男・道貴カプのお話がメインです。

うん!いいお話でした!
3兄弟カプ、それぞれが自分たちの目指す未来に向かって歩き始めました。
第一部完結として、大団円だったのではないでしょうか。
読み終えた私もホッと一息といった感じでしたものw


これまでのレビュはコチラ

清澗寺家シリーズ
終わりなき夜の果て(上)


終わりなき夜の果て(下) 著者:和泉桂 イラスト:円陣闇丸
リンクスロマンス BL小説 2010年11月
★★★★
終わりなき夜の果て〈下〉 (リンクスロマンス)/和泉 桂
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◆あらすじ(ノベルズ裏表紙)
清澗寺伯爵家の長男の国貴は、軍を裏切りながらも密かに生き延び、一族を捨てて恋人の遼一郎と上海で逃亡生活を送っていた。国貴は素性を偽り、つましくも幸福な日々を送っていたが、遼一郎がまたも秘密を抱えていることに気づく。不安が増す中、国貴は弟の道貴にみつかってしまい……。 雑誌掲載作に加え、道貴のクラウディオと甘くも激動の日々を描いた書き下ろし作品、初代伯爵・貴久の掌編を収録した、清澗寺家シリーズ第一部完結編・下巻。 ◆

表題作 終わりなき夜の果て 後編
導入部は学習院初等科時代の国貴と和貴のエピソードで
それを読んで
「あぁ…。この二人の間には悲しい溝ができてたんだった…」
と思い出し、ちょっと胸がつまりました。


国貴カプは、お互いの気持ちを信じ切れてないというか、
いつか終わりが来ることを前提に考えてしまってます。
それも二人ともだから始末が悪い。

そして、遼一郎の目の状態も悪化する一方ですし、
かつての運動の仲間が接近してきたり、
でもそれらを国貴には知られないようにとしてしまうので
ハラハラする展開もあります。

でも!
里帰りが実現しますよ!国貴カプも道貴カプも!
清澗寺家に一族が全員集合です。
このエピソードが那義は大好き!
あの冬貴にも父親っぽい顔がチラリと覗いたりして。

冬貴の
「あの子はもう、寒くはない」
という言葉が意味するものがとても深くて、
冬貴は何もかもお見通しなのだろうなと、
改めて彼のすごさに感動しました。

国貴と和貴の誤解や溝がきちんと融解したのも良かったです。


せつなさは愛の妙薬
道貴とクラウディオの話です。
上海を引き払いアメリカに移る二人。

このカプの場合は、道貴の成長にスポットが当たってます。

でも、4カプ目ということで少し食傷気味(Hにもw)ということに加え、
クラウディオのキザ甘トークにオシリがムズムズ。
読んでても目が泳いじゃって、かなりの飛ばし読みになってましたwww
イタリアンな甘々がお好きな人にはたまらない美味しさでしょうけどね。

このお話のラストの円陣さんの挿絵がすごく好き!
感動のシーンですが、挿絵でさらに感動が増します!


幸福な朝
遼一郎×国貴の甘いお話です(o^-^o) ウフッ

暁闇
貴久と嵯峨野の話。これ、すごく好きです。

一族の終焉を望みながらも、
嵯峨野の言葉に一抹の未来を思ってしまった貴久。
それが冬貴の生に繋がり、子供たちに繋がっていった。

あちらで嵯峨野を待つという貴久。

きっとお酒でも飲みながら、
冬貴とその子供たちのことを見下ろしているのでしょう。
嵯峨野を待つ淋しさを紛らわしながら。

貴久と嵯峨野の話がもっと読みたいです。
それと、鞠子の想い人も誰なのかすごく気になる!
これは第二部でわかるかしら?


イラストSSカードがついてました。
和貴カプと国貴カプのお話ですが、
同じシチュでのやりとりの違いに
2カプの特徴が出ていて、ニヤついちゃいました♪
短いけど面白いです!
円陣さんの絵もエピソードに沿った絵で素敵!


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