雨の中の大ブレーキテスト!ずぶ濡れのTrek 1200 | 自転車で糖尿病を克服した!

雨の中の大ブレーキテスト!ずぶ濡れのTrek 1200

さて、前回のブログ記事を書いて、そのすぐ2日後に雨が降った!

そう、新しいデュラエースのブレーキシューを装備した“街乗り用戦闘機”トレック1200「トマト号」の雨天制動性能テストのための絶好の機会が早くも訪れたというわけだ。

前回の流れを簡単に書くと、トレック1200「トマト号」にデフォルトで装着されていたのはノーブランドの黒いキャリパーブレーキ。

私はコレを見た瞬間に、「な~んだ、ノーブランドのブレーキか、効かなそうだな…」と思わず先入観から判断してしまったのだが、これがあにはからんや非常に高いコントロール性を持つなかなかの一品。

まさに“予想外のお気に入りの一品”になりかけたのだが、実はこのブレーキ、アーチの長さが足りず、シューがタイヤと接触してしまっていることが判明。泣く泣く別のブレーキと交換しなければいけない状況と相成った。

それならばと、新たに「トマト号」に装着されたのは、シマノの自慢の一品、105のキャリパーブレーキ。

信頼のシマノのこのブレーキ、コントロール性では例のノーブランドブレーキに1歩、い、いや2歩ほど譲るのだが、絶対的制動性能ではさすがにレベルが高く、まぁ街乗り用としては満足度の高い買い物であるように思えた。

し、しかし、この105ブレーキには大きな弱点があった。

雨天制動性能の低さだ。

集中豪雨の中を十数キロに渡って走ってみた結果、このブレーキ性能では雨の中は相当にコワいことが判明…。

そんな結論に達してしまった私は、早速ブレーキシューをより高性能なもの(=デュラエースのシュー)と交換することとなった。

このブレーキシュー、もちろん悪いものであるはずがない。

ドライコンディションでは充分な効きを見せる。コントロール性という点でも105シューと同等かそれよりも若干上回るだろうか…という感触。

そこまでを確認した上で、私は満を持してこの日を待っていたというわけだ。

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お昼頃までのどんよりとした曇り空から雲はさらに分厚くなり、パラパラと雨が落ちはじめたのが午後になってからだろうか。

それほど強い雨ではないが、明らかに大粒の雨がそれから何時間も降り続く。

今はもう午後8時。周囲は完全に真っ暗だ。雨が止む気配はない。

私はちょっと嬉しい気持ちになりながら、それをあえて表情には表さず、愛車「トマト号」ことトレック1200に跨がる。

そう、ここから自宅へは約13kmの道のり。私は仕事からの帰り道を利用してシマノの最高峰ブレーキシューの性能検証を行うのだ。

果たして時速40km/hからの雨中の急制動が成功するのか? 果たしてハイスピードコーナリング時の微妙なブレーキングコントロールを豪雨の中でスムーズに行うことができるのか?

私を悩ませてきた全ての課題が、今日明らかになる!

雨の日は、いつも使用しているクリアレンズのサングラスは使用しない。ヘルメットを目深にかぶり、ちょっと上目遣いで前方を見る。

これが雨天での一番の視界確保法だ。目に雨滴が直接入ることを避けつつ、しっかりと前方、そして路面状況を確認することができる。どんなに大雨だろうが、視界さえ確保されれば、悪天候もそれほど恐れることはない。

少し話は逸れるが、雨の日に私を一番悩ませてきたのは、視界不良ではなく、実はおでこから流れて来たしずくが目に入ることだった。特に整髪料を髪の毛につけているときなどは、これが目に滲みて非常に痛い。雨の日は、前方からの雨滴を凌ぐことができても、おでこから流れ落ちて来るしずくは避けられない…そう思って我慢してきたのだが、最近このことにも対処できる新しい方法を編み出した。

バンダナだ。タオル地の吸水性の高いバンダナ。これが非常に効果的なのだ。

かつてのテニスプレイヤーよろしく、これを頭に巻き、その上からヘルメットをかぶる。

こうすることで、数時間程度の雨中走行なら、整髪料の混じったしずくが一滴も目に入ることはない。

服装は短パンに発汗性の高い普通のスポーツ系Tシャツ。もちろんTシャツは夜間でも目立つ明るいカラーのものを選んである。

この天候の中、10分も走れば身体中(下着までも)びしょびしょになることは間違いないが、実際のところ、これは慣れてしまえば、そんなに絶望的に不快な状況ではない。私はそのことを度重なる雨中走行で学んだ。

人は半端に濡れることが一番不快なのだ。全身完全にずぶ濡れになってしまえば、もはや濡れることを恐れる必要は全くない。寒くさえなければ、そして後々の洗濯の手間さえ考えなければ、何の問題もない。

そう、たとえばプールで、たとえばお風呂で水に濡れることをいやがる人はどこにもいないのと同じようなもの。

話を戻そう。

私は右足をビンディングにキャッチさせると、そろそろと走り出す。雨天走行なのでいつもよりスピードは控えめだ。

ちょっとブレーキをかけてみる。

シュルシュルシュル…。

お、大丈夫なようだ。もしかしたら105のブレーキシューより、こちらのデュラエースのブレーキシューの方が効くかも…。

ちょっとそんな感触を得ながら、速度を徐々に上げていく。

今の時点ではリムがまだびしょ濡れなわけではない。速度もほんの十数キロ。だからこれが本当の雨天走行中の効きではない…はず。

そんなことを考えながら、私は交通の激しい大通りへとトレック1200「トマト号」を向かわせる。

いよいよ、本格的なテスト走行だ。前後の交通状況を確かめると、私は両足に力を込め、速度を20km/h、25km/h、そして30km/h超の世界へと加速させる。

フェンダーのないスポーツバイクだから前輪からも後輪からも相当に水しぶきが上がっているはず。だがどうせ水びたしになるのだもの、そんなことは大した問題であるはずがない。

さぁブレーキングだ!

私はブラケットポジションから力を込めてブレーキレバーを引いた!

さてさて、その効き具合は???

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そしてここで結論を書こう。

本当に正直な結論だ。

(あくまで個人の感想だから…伝々という注釈付きではあるが、私にとっての2008年10月現在の真実だ。)

まずは私が経験した中のチャンピオンブレーキの写真をお見せする。

シマノDEOREのブレーキ
雨中走行して汚れてしまった「ジャイアントホープ」(ジャイアント・エスケープR3)に装着されているシマノDeoreのVブレーキ。(撮影は数ヶ月前だろうか…。ちなみにこのブレーキは私が個人的に交換したもの。デフォルトのブレーキはテクトロのVブレーキだった。)

私の知る限り、これが雨中の制動力チャンピオン!

制動力、コントロール性ともに雨の中でも充分に信頼に足る性能を発揮してくれる素晴らしいブレーキだ。(唯一欠点があるとしたら、シューの寿命の短さかもしれない。特に雨の中を走るとみるみる減って行く感じがするが…)

そして、注目のこのブレーキは?

トレック1200
バーテープが新調されたトレック1200「トマト号」の勇姿。105のブレーキアーチにデュラエースのブレーキシュー。

結論から書くと、105のブレーキシューのときよりは雨の中でも確実に効くようになった。ただし、上記のシマノDeoreブレーキには確実に負ける。野球のスコアで表現するとこんな感じか…

○シマノDeore Vブレーキ 7 - 4 ●デュラエースのシュー付き105ブレーキ

ちなみに、この試合ではこうなる。

○デュラエースのシュー付き105ブレーキ 4 - 2 ●シューが105のままの105ブレーキ

で、ノーブランドブレーキとの比較だとこうなる。

○ノーブランドブレーキ 5 - 4 ●デュラエースのシュー付き105ブレーキ

[すべて雨の中での対戦結果。晴れの日の結果は全く違うものになると思われます。]

という、非常に興味深い結果となった。ノーブランドブレーキの健闘が目立つ。

そしてやはり、Vブレーキはかなり悪天候には強いようだ。

こ、これは「ジャイアントホープ」は雨天専用車として復活の可能性が!!!

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次回は多摩サイクリングロードで出会ったちょっと良いオドロキ。

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大間違いの話:2009年6月8日、この記事に関する追記】

後から判明したことなのだが、この記事は実は完全に間違っている!!!!

コメントでもご指摘いただいたのですが、この記事で言うところの「デュラエースのブレーキシュー」なるものはこの世に存在しないのだ!

つまりはこういうこと。

デフォルトで105のブレーキに付いていたブレーキシューの型番は「R56C2」
そして、私が「デュラエース」だと思って購入したシューのみの型番は「R56C2」。(ともに現物確認済み)

ええっ???同じじゃないか!!!という、ある意味衝撃の事実。

つまり105のブレーキと7800デュラエースのブレーキはシューが共通だったのだ!(新型7900は異なっているようだが)
だから両者の違いはブレーキ本体のみ。シューを交換したところで、同じブレーキシューのインプレッションをしているに過ぎなかったのだ!

ということは、この記事のインプレッションは、完全な思い込み、またはそのときのコンディションの違い…でしかなかったということ!

これは完全なる私のミスです。この記事を信じてしまった皆様、本当に申し訳ありませんでした!

(よく考えてみれば、最初に雨の中を走ったときには、まさに「ゲリラ豪雨」という感じの集中豪雨だったので、シュー交換後に乗ったときより雨が強かったのは確か。その状況では雨天性能の相当に良いシューだったとしても効きはかなり悪くなったろう…。印象の違いは、「思い込み」プラス「雨量の差」だと正直思う。まさにこれは痛恨のインプレッション・ミス。以後気をつけます……そしてご指摘いただいたコメントの方、ありがとうございました!)

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