重量級サイクリスト必見![軽量級サイクリストに対抗するための秘密作戦案]
そして遂に復活した「ジャイアントホープ」!
2007年6月のある日、注文していたフロントフォークの交換が完了し、再び立ち上がったジャイアントEscape R3。幾多の試練を乗り越え、今なお“街乗り用バイク”としての酷使に耐え続ける、自転車の鏡のような存在。
時速30km/h以上のスピードでいきなりハンドルが真横を向き、大転倒したにもかかわらず、その強靭なフレームは小傷を除き一切のダメージ を跳ね返した!変形はゼロ。さすがはクロス種の勇、丈夫さではチャンピオンクラスだ。Escape R3のオーナーの方々、あなたのクロスバイクは誇りに思う価値がある!だがくれぐれも転倒にはご注意を!
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そして本日のお題「重量級サイクリストが軽量級サイクリストに対抗するための秘策」
★前書き
サイクリストたちは常に軽量化を目指し続けてきた。そしてその努力を多くのサイクリストたちは今も続けている(機材の軽量化なのか自分の肉体の軽量化なのかを問わず)。
それをし続けてきた理由はここで語るまでもない。
そう、それが自転車のパフォーマンスアップに効果的だと思わされてきたからだ。
“軽さこそが正義”。自転車乗りの間ではこれは完全な常識と思われてきた。だが、ちょっと待ってくれ。本当にそうなのか? 本当に軽いと良いことばかりなのか?
あなたは騙されてはいないか? 重いことはそんなに悪いことなのか? なぜそうまでして自分自身の軽量化、あるいは機材の軽量化を目指すのか???
そう、よくぞ気づいてくれた。
ものごとには常に両面あるということを。
重量があることはデメリットばかりではないのだ。重量があるが故のメリットもあるのだ。逆に軽量級であることのデメリットもあるのだ!
[軽量級=善][重量級=悪]という過度に単純化された偏った価値観から、そろそろ脱却してもいいのではないか?
それに私は気づいたのだ。まさに大発見だ。私は昨晩夜中にこのことに気づき、近所やA子への迷惑を顧みずに部屋の中を跳ね回ったのだ! 自分史上最大級の発見をしたことで興奮して眠れなくなってしまったのだ!
これは個人情報なので大きな声では言えないが、私の現在の体重は81.0kg(よく気づいてくれた。約1ヶ月前に比べて1000グラムも軽量化に成功したのだ。パーツの金額に換算すると7~8万円相当になる!)。ラグビー選手やプロレスラーの中に混じれば決して重量級ではない(!)が、一般日本人サイクリストの中では客観的に見て重量級だと思う。
そして正直に言おう。私はサイクリストとして自分自身が重量級であることを恥じてきた。軽量級こそが正義!なぜかそう思ってきた。いや、そう思わされてきた。サイクリストは軽ければ軽いほどいいのだ!…どういうワケかそんな思いを抱いてきた。
だが、それは間違いだったと今ここでハッキリ言える。
そう、あなたは誤ったイデオロギーに犯されていたのだ!
重量級サイクリストたちよ。今こそ新しいステージへと上がるときがきたのだ!
もう重量級であることを恥じるのはよそう! 重量級であることの長所を伸ばそう! もう強迫観念のように自分をいじめることはない! 重量級であることに誇りを持とう!
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★というワケでここからは軽量級サイクリストには秘密にしたい作戦案!
重量級サイクリストたちのための、パフォーマンスアップ作戦!
もっと自分を好きになろう!もっと良いところを伸ばそう!プロジェクト発動!
(※ここでの重量級サイクリストとは一般的には体重が80kg前後より重い人を指します。ただこの体重の範囲外であっても、あなたが自分を“重い”と感じることがあるのであれば、該当者となります。どうぞこの先をお読みください。)
第一部:上り坂での重量級サイクリストの苦難をやわらげる方法!
重量級サイクリストの諸君!このブログへようこそ!
この記事を読み終える頃には、あなたはきっと今よりもっと自分に自信を持ち、本当に自分の価値に目覚め、明日に希望を持つことがはるかに容易になったことに気づくだろう。私はそのために今ここで記事を書いているわけだ。まずここではっきりさせておこう。あなたは誤解していたのだ。真実をねじ曲げて理解させられていたのだ。そのことをまずここで明らかにしよう。これを読むだけであなたの胸のつかえがスーッと取れるはずだ。
★あなたは本当に貧脚ヘタレサイクリストなのか???~常識の嘘を暴く!
たとえば10人くらいのロードバイク乗りたちとあなたは走行会に行ったとする。たとえば世田谷B地区あたりから大垂水峠への往復100km前後の行程としようか。その10人のメンバーの中でもあなたは理不尽なことに重量級のジャンルに属することになる。その課程で何が起こるか私が言い当ててあげよう。
大垂水峠に到達するまではそれほどのキツい坂道はない。最初は多摩川サイクリングロードを通るかもしれない。ここは完全にフラットだ。おそらく最大の抵抗は風だろう。場合によっては向かい風かもしれないが、とりあえず10台のロードバイクはみんな揃って走る。
ここで一番辛いのは先頭の人だ。だがおそらく先頭を走っているのは走行会のベテランだろう。すでにキャリアも5年以上になる。それだけロードバイクに乗っていれば、おそらく彼は充分に脂肪が取れているだろうから、間違いなくあなたより軽い。ところがここは平地なので重量はそれほど大きな意味を持たない。リーダーとも言える彼は全員のペースを考えつつ、速過ぎず遅過ぎずのペースで走る。
あなたは、そうだいたい前から6番目くらいの位置で前の人に付いて走る。おそらくこの段階ではあなたはそれほどキツいとは感じないだろう。他の人はどうだか知らないが、あなたにとっては大したことはない。前の人たちのスリップストリームに入っているので仮に時速30km/hで集団が走っていたとしてもそれほどには感じないはずだ。その後国道20号に入り、八王子を抜ける。このあたりでは多少のアップダウンは出てくるが、キツかったとしても一時的なものだ。おそらく全員がそんな感じだろう。
つまりここで第一の誤解が起きるのだ。
あなたは全員の走る能力にそれほど差がないのではないか…と感じるのだ。
だがそれは全くの早とちりだ。基本的にみんなが意図して一緒に走っているのだから、この時点では能力の差は全く関係ない。みんなが意図して一緒に走っているだけで、能力が一緒だから一緒に走っているわけではないのだ。
本当は軽量級サイクリストの中には平地での辛さを感じている人が間違いなくいるはずなのだが、全員がそれほどハイスピードになっているわけではないので、彼は遅れずについてくる。全く問題はないように見える。彼にとってはちょっとキツいかな…という程度だ。一方あなたは実は余力を残している。多少の疲れは感じたとしてもそれだけだ。本当はもう2~3km/hくらい集団のスピードが上がってもいいのだが、あなたは充分な社会性を持つ成人だ。だからひとりで抜け出したり、後方をちぎろうとしたりなどしない。大人の行動だ。法治国家に住む者としてあたりまえの行為だ。結果としてやはりみんなが同じペースで走り続けることになる。
こうしてまず第一の誤解があなたを間違った認識へと導いていく。自分は別段パワフルなわけではない…普通レベルのサイクリストなのだと。
そしていよいよ大垂水峠に差し掛かる。さぁ上り坂だ。あなたはちょっと自分に気合いを入れ、遅れないように密かに自分に鞭を入れる。
おそらくこのあたりから集団がバラけはじめる。先頭のベテラン・リーダーはなにしろロードバイク歴が長いので彼自身のペース配分を知り尽くしている。適当に速いスピードで先へと進んでいく。問題なのは10人のうち3人程度はいると思われる“軽量級”の奴らだ。彼らはここぞとばかりに先へと行こうとする。あなたはじりじりとその軽量級の3人組から離されはじめる。
まあその“軽量3人衆”の中でも実力差があるので、そのうちのひとりとは一時的にいい勝負になるのだが、やはりそれも最初の数キロだけだ。やがて一番軽いギアまで使い切ってしまったあなたは、追い上げることもできず、ただゼーゼーあえぎながらひたすら頂上に到達するのを待ちわびることになる。
あなたの後ろにいるのはたったの3人だけだ。それほど乗り込んでいないように見える女性サイクリストとロードバイク歴僅か2ヶ月のエントリーレベルサイクリスト、そしてあなたよりさらに重量級の超重量級サイクリスト。まぁ納得とも言える3人だけだ。
ここであなたは思うことになる。
「あぁ、私は貧脚の持ち主だ。ヘタレサイクリストだ。」
やっとのこと頂上に到達したあなたは、ほっとしながら下りはじめる。本当はもっとスピードを出して先行する軽量級の奴らやリーダーに追いつきたいのだが、それも難しいことに気づく。テクニカルコーナーだ。多くのクルマも走っている。全開で踏み続ける訳にはいかないのだ。結果として数分の差はしっかりとキープされたまま、休憩所であるところのセブンイレブンに到達することになる。
リーダーや軽量級の奴らはすでにドリンクを飲み、補給食を食べてにこやかに待ってくれている。彼らも大人だ。仲間たちを見捨ててどんどん先へ行くことはしない。自転車談義なぞに花を咲かせながら楽しい時を過ごすことになる…
そんな感じであなたは100kmの道のりを走りきり、そこそこの疲労感を持ちながら帰宅することになる。まぁ、良い走行会だ。調子良く走れた人は気持ちよく、そして苦しかった人はそれなりの感想を持って1日を終える。
そして、あなたはこう結論づけるのだ。
「あぁ、まだまだ練習が必要だな。速い人はやはり速いな。自分は一番遅かった訳じゃないのが救いだが、やはりヘタレであることは間違いない。次回はもうちょっとはいい走りがしたいな。まぁ楽しかったけど…。」
ここで私はあなたにはっきり言おう。あなたは完全に間違っている。悲しいことに自分を誤解している!あなたはヘタレではない。ましてや貧脚の持ち主なんかではないのだ!客観的に貧脚と呼べるのはむしろ軽量級の彼らなのだ。彼らに比べれはあなたは“剛脚”の持ち主なのだ!いや、皮肉などではない!私は大まじめに言っているのだ!
ここでその根拠を示そう。
このブログでも書いたが、私はペダリングセミナーに参加し 、16kmのバーチャルレースを戦った。そこで私はある面白い真実を発見したのだ。
このレースでB夫は、軽量級の「ヤングライダー」と激しいバトルを行った。結果的にはB夫が3秒差でこの戦いを制することになったのだが、5カ所くらいある上り坂ではいつもヤングライダーの方が速かった。B夫は一生懸命ペダルを回すのだが、登りではどうやっても「ヤングライダー」の方が速い。何回目かの登り坂のときにB夫はレース状況を伝えるディスプレイを見た。ここには各選手の現時点での出力(ワット)やスピードなどが表示されているのだが、ここに表示されている数値はきわめて興味深かったのだ。
つまり、重量級のB夫の方がワット数(=出力)では常に上回っているのだ。僅かではない。結構な差がある。正確な数字は忘れたが、B夫が300ワットだとしたら「ヤングライダー」は250ワット。そんな感じだ。だが、なぜかスピードは「ヤングライダー」の方が速いのだ。B夫が時速15km/hだとしたら「ヤングライダー」は時速18km/h。そんな感じだ。
つまりこういうことだ。あなたはパワーが足りない訳ではなかったのだ! ただ不幸なことに軽量級のサイクリストよりもはるかに重荷を背負っているのだ。だから結果としてはスピードは彼らより遅いが、あなたの足は彼らより相当多くのパワーを発揮しているのだ。つまりあなたは彼らに比べると「剛脚」なのだ!どちらかというと貧脚なのは軽量級のサイクリストたちだったのだ。
こうも考えることができる。あなたは彼らにハンディを与えているのだと。
本当はあなたの方がパワフルなのに、あえてあなたは重りをつけて走っているのだ。そうは見えないかもしれないが、事実上そういうことなのだ。ハンディを相手に与えているのと同じことなのだ!
これはゴルフにたとえるとわかりやすい。
たとえばあなたはハンディ20のゴルファーだったとする。たまたま調子が良くてタイガー・ウッズを凌ぐスコアを出したとしよう。結果としてのスコアだけ見ると、明らかにあなたの方が良いことになる。だからといってあなたはタイガー・ウッズより実力が上なのか? だからと言ってナイキがあなたにスポンサー契約を申し出てくるのか?
やっとわかってくれたようだ。どうかな? 胸のつかえは取れたかい?
いやいやまだだって?
じゃぁもうひとつ付け加えよう。この例にあった走行会のルールがそもそも軽量級に有利なようにできてる。あなたにとって全く不利なルールのもとで走行会が行われているのだ。だってそうだろう。あなたが本来もっと速く走れる平地や下りでは、“社会性”を理由にあなたを縛り付け、彼らが有利になる上り坂だけで勝負する。こんな不公平なルールはあるかい?これじゃぁ“アウェー”にもほどがある。まずはルール改正をベテランのリーダーに進言することだ。
もっと重量級にフェアなルールを!
まさに正当な要求だと思うがどうかな?
え、その話はわかったけど、じゃぁ具体的にその不利な条件下でも上り坂で軽量級に勝てる方法が知りたいと…。
な、なんと贅沢な、ま、まぁいい。
じゃぁ特別サービスで重量級サイクリストとしての、私の対軽量級の秘策を公開することにしよう。
まず、そのためにはもうひとつ、世の中にはびこる“常識”を捨て去る必要がある!
そうロードバイクのデフォルトのセッティングの話だ。どうかな?聞きたいかい?
わかったわかった。では、話すことに…
あ、いけない! もうそろそろ終了の時間だな。
では次回にその話をすることにしよう。
残念だけど【次回へ続く!】
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