負けるな!重量級サイクリスト!目指せ山岳王! | 自転車で糖尿病を克服した!

負けるな!重量級サイクリスト!目指せ山岳王!

前回のブログでは、重量級サイクリストたちが実は自らのパフォーマンスを過小評価して“自信喪失”に陥っている…という、日本のサイクリスト界においての憂慮すべき事実を書いた。以下はそのブログ記事に関して「連邦自転車研究所」へ寄せられた喜びの手紙である。すべてを紹介することは難しいので、ここではいくつか、ごく一部だが、代表的なメッセージを紹介したい。

「拝啓、連邦自転車研究所所長、B夫さま、
私は世田谷C地区に住むごく一般的な中年サラリーマンです。約1年ほど前からロードバイクに乗り始め、それ以来、通勤や遠出で毎月平均500kmほど乗っております。私の体重は約98kgほど。高校時代からアメリカンフットボールや柔道をやってたりなど、体力には自信があったのですが、先日、部下たちと箱根へ山岳コースサイクリングに行った際に(言い出しっぺは私でした)、体育系の若手部下はもとより、明らかに体力のなさそうな女子事務員のクロスバイクにまで完璧にちぎられてしまい、私の体力も落ちたものだと、たいへん悔しい思いをし、これでは課長としての権威失墜だと、転職を考えはじめた矢先でした。その記事を読み、実は私は体力が落ちたのではなく、ただハンデを与えただけだったのだ…という記述、本当に勇気づけられました。明日からまた自信を持って仕事に励むことができます!」

「兵庫県E地区に住む自転車愛好家です。何年か前にダイエット目的で自転車をはじめたものです。最初は体重は楽に100キロを超えておりました。ただ自転車のおかげもあってか、実に20キロ以上の減量に成功し、現在は85キロです。現在ショップのチームに所属しているのですが、最初から坂道だけは苦手で、細身のチームメイトに引いてもらってやっとのこと山道を上っているという状況でした。そのせいかチーム内でも地位が低く、練習走行後の買い出しや肩もみはいつも私の役目となってしまいました。ですがあなたの記事を読み、私は自分の実力を過小評価していたことにはっきりと気づきました。明日の練習走行会では自信を持って大きな顔ができます。肩をもんでもらうべきなのは私です。平地や下りで奴らを思いっきり引いてあげることだって本当はできるのです。」

「ヨーロッパD地区在住、プロサイクリングチーム、リクイガスに所属するバック○テットと申します。
チームメイトはおそらく知らないと思いますが、私は日本の自転車ブログを読むのが趣味で、ツール・ド・フランス期間中もよくブログを見ていました。ご存知のように私は身長2メートル近く、体重は95kgありまして、プロのロードレーサーとしては異例に重いのですが、それでもなんとか立派に選手としてやっております。最近成績的にあまりパッとしないこともあり、ちょっと自信を失っていたところでした。私もやはり山岳コースは苦手です。あなたのブログを読み、やはりパワフルサイクリストNo.1は私だ、ということを改めて確認させていただき、来シーズンへ向けてのモチベーションが上がってきました!『パワーデハワタシガイチバン!』これを合い言葉にトレーニングに励んでいこうと思っています。」

といった具合で、皆さん喜びにあふれたコメントばかりだ。今までそれだけ重量級のサイクリストは冷遇されてきたのだなぁ…ということをあらためて感じ、今こそ重量級サイクリストは立ち上がるべきなのだ!という思いを強くしたコメントの数々であった。

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※連邦捜査局からの警告!
本日のブログ内には作者のねつ造と思われる投書の引用が含まれている可能性があります。読者の方は充分ご注意の上、読み進んでください。

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では、いったいどうしたら重量級サイクリストがもっと自信を持って坂道を速く走ることができるようになるのか…。そのための提案をしていきたい。

提案1
がんばってダイエットに精進し、なんとか重量級を脱却、中量級になる。

解説:
これはとても効果的な手法だ。これだけで山道では相当のスピードアップにつながる。ただひとつ条件がある。筋肉量を減らしてはいけないのだ。だから難易度は結構高い。これを目指して失敗した人は星の数ほど存在する。

提案2
がんばって練習に精を出し、超パワーを獲得することにより重量級なのに山で速い!というスーパーサイクリストを目指す

解説:
これもとても有効な手法だ。体重は重いままでも、人の3倍、いや4倍のトレーニングをし、優秀なトレーナーの指導を受けて、信じられない程のパワーを獲得すれば、あなたはとてつもなく速くなる。こうなればあなたはもう“町内会レベル”のサイクリストではない。おそらく近いうちに「Nippo梅丹」からスカウトが来ることは間違いない。
だが、いかんせんその実現は難しい。なにしろ時間が必要だし、金がかかる。だからこの方法は誰にでもおすすめできるものではない…残念なことに。

提案3
提案3はない。何もしないで時間も金も使わず、体重も重いままで山岳コースで速くなる方法など、世の中に存在するワケないのだ。そんな方法があったら私がもう試している(!)。残念だが地道な努力と多少の工夫しかないのだ!…あ、そう、多少の工夫ならできるかもしれない。そう、多少の工夫なら。

[重量級が山で速くなるための多少の工夫例]

こういうのはどうだろう。まずは以下の表を見てもらいたい。


重い人は負荷も高い


そう、これぞ今まであまり明らかにされてこなかった“驚愕の真実”なのかもしれない。(これがあまり認識されてこなかったのは、軽量級サイクリスト連盟の陰謀の可能性もある。要調査だ!)

簡単に解説すると、重量級サイクリスト(体重85kg)と軽量級サイクリスト(体重55kg)が一緒に同じスピードで走った場合に、傾斜によってどのくらい負荷が違ってくるか…というのをグラフにした「概念図」と思ってもらえればいい。

もっと簡単に言うと、ペダルを回すのにどのくらいの力が必要か?というのを地面の傾斜との相関関係で示したものだ。まぁ、ペダルの重さと斜度の関係というわけだ。

これを見てまずわかるのは、登り坂では重量級の人のペダルは相当に重くなり、下り坂では逆にペダルが結構軽くなる、という事実だ。

ということは重量級サイクリストにかかる負荷の幅(=ダイナミックレンジ)は、軽量級サイクリストのそれより明らかに大きくなるのだ。

ここでひとつの“工夫ポイント”が明らかになってくる。

あなたのバイクのギア比は適切か?

ということだ。

普通のロードバイクのギア比は、果たして重量級のことを考慮した設定なのか?もしそうでないなら、変えなければならない。必要以上に重荷を背負わないために!(普通のフロントダブル53-39、リアスプロケット12-23とか12-25とかの設定がベストな人はおそらく中量級または軽量級の剛脚、もしくは超剛脚タイプなのではないか…そう思えるのだ)

ここからは、私の個人的な意見になるので、異論もあると思う。だけど誰かが言わなければならない!重量級サイクリストにすこしでも楽に走ってもらうために!

つまり、私が思うに、重量級サイクリストがロードバイクで走る場合、軽いギアは重過ぎ、重いギアは軽過ぎる可能性がある…気がするのだ。中量級、もしくは軽量級の人はそれほどそんな感じはしないのではないか?そんな気がするのである。

なぁんだ。そんなことか…とお思いの方もおいでかもしれない。

でも私、いやB夫は今、この仮説をもとに実験をしていこうと思っている。

どうするかって?

いや、とても簡単なことだ。フロントトリプルを試してみようかと思っているのだ。こうすると、コンパクトクランクのダブルに比べて、軽いギアはもっと軽く、思いギアはもっと重くなる。

いや、実はつい先日、和田峠アタックを敢行したのだが、いやぁ、これがきつかった。何しろ平均勾配で10パーセント以上あるものだから、疲れることこの上ない。約3.6kmの長さしかないのだが、私はこの峠をノンストップで最後まで登りきることができず、2.7km地点で数分間休憩してしまったのだ!あぁ、なんという不覚!

結局頂上まで登るには登ったが、このままではいけない!何かしないと!と思ったというワケなのだ。(実際、重量級の私にとってコンパクトクランクの一番軽いギア34×25でも、この峠を登るには重する、と感じたのだ。せめて34×27があれば…と何度思ったことか。あぁ情けなや!)

実際に、重量級サイクリストの多いアメリカではフロントトリプルを使う人がかなり多いと聞く。果たしてその結果はどうなのか? これは次回ではなくちょっと先にレポートする予定!

というワケでこの[負けるな重量級サイクリスト!プロジェクト]は一旦ここで終了。

次回はA子のビンディングペダル・チャレンジ続編の予定!

 

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