さて、いよいよお待ちかねの獸木野生セドナ遭難未遂?事件その1だが
その前に前のブログ
http://ameblo.jp/bigcatstudio/entry-12217943575.html
で、かつて獸木が経験したらしい「ほんとの運命が始まる時の一生に一度のポルターガイスト的現象」に触れ、村上春樹さんも同じ体験をなさったらしいという又聞き情報を掲載させていただいたところ、PALM読者の方が調べて公式FBにコメントしてくださったので、転載しておく。
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村上春樹さんは、たしかノモンハン事件のことを調べに旅行にいらしたときにポルターガイスト的現象に遭っているはずです。新潮文庫「辺境・近境」にある『ノモンハンの鉄の墓場』に詳細があります。ハードカヴァーも同じ題の本で、新潮社から出ています。
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とのこと。
実は獸木は、15くらいの時からカート・ヴォネガット以外の本をほとんど読まない人生だったので、村上春樹さんの作品も読ませていただいたことがないのだが、村上春樹さんもカート・ヴォネガットをお好きだか、影響を受けた方だと聞いているので、一方的に親近感を感じているのだ。
おりしも今日11/11(ココを書いてる時時間)は故ヴォネガット先生のお誕生日なので、獸木とヴォネガット文学の衝撃の出会いについてもちょっと書かせて欲しい(PALM読者じゃない人は読み飛ばしてね)
獸木がポルターガイスト体験した旅行は、PALMを14歳で書き始め15で漫画家になる活動を始めた数ヶ月後だったと前のブログで書いたが、この15で漫画家になる活動を始めた時に、高校へ行ったら漫画家になれないので高校へはいかない、と両親を説得しようとして失敗し、一旦高校行きを了承したところ、おかしくなって1,2ヶ月ほど学校を休んだ。
その時、数年後に自殺してしまった義理の姉(腹違いの兄の妻)が「本を捨てるから、読みたいのがあったら持っていっていいわよ」といってくれた中にあったのがヴォネガット先生の「猫のゆりかご」で、それまで乱読家であらゆる本を読み漁っていたのに、他の本をぱったり読まなくなってしまうほどの衝撃と影響を受けたのだった。
この場を借りて、義理の姉とヴォネガット先生に改めてお礼を申し上げておきたい・・・
ありがとうございました。
とにかくそんなわけで、村上春樹さん、いつかヴォネガット先生とダブルでノーベル文学賞を受賞してくださいね。応援してます。
さあ行きましょう、
セドナで迷子事件その1
(てかその2もあるんかい?!)
セドナ初日、10/27の午前中、お年寄りの一行と平和に観光を楽しんだ獸木。
お昼を食べて、街をのんびり散策していたが、どうも気分がすぐれないことに気づく。
そう、まだ時差ぼけで舌もよく回らない状態に加えて、その日はかんかん照りで気温29度。
突然、秋の気配深まる日本から砂漠にやってきたことと、今年のはじめ死にかけて2018年まで治療中であり、特に脱水症状には要注意な身であることを思い出す。
これはまずい。とりあえずホテルに戻ろう!
お店に入って、ホテルから3マイル以内ならどこにでも送迎してくれるシャトルサービスをお願いする。
素晴らしいサービスだが、ドライバーさんがシフトごとにお一人らしく、あちこちに呼ばれるわけだから、大抵すぐにはこられない。
待っているうちに、ハロウィンの飾り付けを使って店員さんと遊ぶ獸木。
冷房の効いた店内でそんなことをしてるうち、なんとなく気分が悪いのも治まってきた。
だったらホテルに直行せず、ホテルから3マイル以内の唯一の人気ボルテックス
エアポート・メサ
に行ってみよう!
行った方でなくてもググればすぐわかると思うが、エアポート・メサはセドナの4大ボルテックスの中でもっとも難易度が低いとどこにも書いてある。駐車場からビューポイントまでわずか徒歩10分。
セドナ全体が見渡せ、周りのボルテックスのいろんな種類のエネルギーを一気に浴びることのできるお手軽かつ強力なパワスポで、中心地からのアクセスもいいため、初日に訪れるに最適のボルテックスとされている。
駐車場に到着し、ドライバーの方がメサの案内図を説明しかけて
「あ、君英語読めるよね」
と、去って行った後、地元の方の何気ないアドバイスが貴重なこともあると気づくより先に、獸木が気づいてしまったことがあった。
気温が下がっている!!!
そう今までのかんかん照りが一転曇り空に。セドナは寒暖差が激しく、どんなに灼熱でも日が陰ると一気に涼しくなったり、夜は寒くなったりするところなのだ。
もしあまりに暑かったら木陰で昼寝して帰ろうと考えていたが、これなら多少歩いても大丈夫だ。
そこで・・・
メサの中腹あたり(たぶん)を一周するエアポート・ループ・トレイルをお散歩してみることにした。
このトレイルは約2.5時間のコースで、多分ゆっくり歩くことを考えれば3,4時間見込んだ方がいいのだろうと今は思うが、数字に弱くあまり情報もなかった獸木には大雑把に二時間くらい、と言う感覚しかなかった。二時間といえばハリーと長めの散歩でもざらに歩く距離だし、さらに一周するだけだから迷う心配もないという思い込みから、写真を一枚撮っただけで案内図をよく吟味することもなくさっさと歩き出した。
コレがその案内図写真。
今になってはなぜかわからないが、事前にトレイルの地図を入手していたわけでもなんでもないのに、メサにいる間この写真を確認することは二度となかったのだ。
駐車場付近は、観光スポットのビューポイントを目指す人でいっぱいだったのに、トレイルに入るとすぐに誰もいない別世界。
カンド〜
素晴らしい景色と、自然の中を一人で歩く開放感に何もかも忘れ、別人のように元気にずんずん歩く獸木。
しばし美しい景色をご一緒にお楽しみください。
なだらかだけど、ほぼ崖っぷちに近い場所をずっと歩く
不思議な白い煙みたいなのが写ってるねー
よくわかんないけど、ボルテックスから湧き出てるというエネルギーかなー?
とにかくこういう写真がいっぱい撮れたよ。
何かわかった人は教えてね。
こういうネジネジになった木が、エネルギーの流れの証拠だそうだ。
みんなの好きなハート型のサボテンもいっぱい。
なんらかの原因でサボテンの頭の部分が傷ついて、結果こうなるようだ。
本当の愛は傷ついた心からしか生まれないのだなー、などと役に立つのか立たないのかわからないことを心にメモり、景色を眺めたり写真を撮ったりしながら、誰もいない道をただひたすらゆく。
ん??誰もいない??
そう、トレイルに入って小一時間経つのに、入り口付近で戻ってくる人とすれ違ったきりで、人っ子一人いないのだ。
さらにもう小一時間歩き続けて日が傾き始めても、どああれもいない。
歩き出したのが確か午後2時をとっくに回った頃。日没が5時半頃。
そういえば人だけでなく、トレイルサインの一つもない。
これはそろそろダラダラしないで本気で歩いた方がいいかも。
さらに進んでますます日が傾いた頃、崖っぷちの道が終わってやや平坦な場所に出た。
と、突然四人組のマウンテンバイクの若者が現れ、ものすごいスピードですれ違って行く。
ちょっとまてよ、君たち・・・
獸木は日が暮れる前に脱出する出口を探しているのに、今からトレイルに驀進していくのかい?
しかもそっちはマウンテンバイクで走れるのかどうかかなり疑問な崖っぷちの道。
危ないですよー
暗くなりますよー
止める暇もなく暮れゆくトレイルに消えていった若者たち・・・
グッドラック
全てが自己責任の大自然の中で、人の心配をしてる場合じゃないだろと自分に言い聞かせ、さらに進むこと数分。
突然・・・
道がまっぷたつに分かれている!
しかも標識なし!
どっちに行けばいいんすか〜〜〜?
その時一羽の鳥が、片方の道に降り立った
それがあろうことかあの・・・
青い鳥!
*その時撮影したものです
ここはセドナ。幸運の青い鳥が道に降り立ったということは間違いなく・・・
「こっちへ行きなさい」
と言う神の啓示。
ありがとう、青い鳥。
ありがとう、神様。
いささかの迷いもなく青い鳥推奨の道をゆく獸木。
なんとなく上り坂が続くのが気になるが、いいんだもん。
やがて道は平坦になり、なぜか視界は180度のパノラマ。
右を見ても左を見ても、遠くの岩山が見渡せる。
夕刻の神秘的な空気の中の素晴らしい景観に思わずシャッターを切る獸木。
実はここは、テーブル・トップ・トレイルと言う、岩山のてっぺんを端まで歩くコースだった。
しばらく行くと、崖っぷちで道が終わり、本当に小さい「TRAIL」の文字に斜めの線が入った標識が、トレイルの終点であることを告げている(この下の写真の左端をよっくみるとある、棒切れみたいなのがそうだよ)。
うーん、なんてミステリアスな美しい夕暮れだ。
誰もいないし、まるで黄泉の国のようである。
ナムアミダブツ。
幸い端まで行って戻るトレイルだったので、仕方なくすごすご戻る。
さっきの分かれ道まで戻ると、多分そこがテリトリーなのだろう、さっきの青い鳥がまだそこにいて、「よう、行ってきたかい?どうだった?」と、声をかけてくれる。
どうもこうもないわい!
思わずまた青い鳥写真をとる獸木。
いや写真を撮ってる場合じゃないし。
青い鳥と神様の意図がイマイチ解せぬまま、暮れゆく道を急ぐ獸木。
道が下り坂になって、眼下の街並みが近づいてきたので、今度はおっけ〜と速度を早めた時・・・
ほとんど裸でびっしょり汗をかき、イヤホンで何か聞きながらものすごい勢いで駆け上ってくる男の人が一人。にっこり笑って「ハーイ」とか言いながら、止める間も無くあっという間にトレイルの闇に消えてゆく
「・・・・・・・」
いいのかな?
日が暮れますよー
寒くなりますよー
そんな獸木の目の前で、またしても道が分かれる。一つは少し登り、一つは下り。迷わず下る方をゆく。
しばらくすると、傍に駐車場のようなものが見えてきた。出発点のあの駐車場?・・・ではないようだが、とにかくあのへんまで出よう。
と、獸木の目の前を何か小さいものが横切る。
なんと・・・夕暮れになって活動開始したらしい、ピーターラビットみたいな小さいかわいいウサギ!
(写真はありません)
「ウサちゃん、ウサちゃん。」
藪に身をひそめるウサギに思わず声をかける。
いや、そんな場合じゃないよね。
そしてついに・・・日の入り直前にどうにか人里と思われる場所に脱出!
しかし・・・
どこですか〜〜〜???
建物はあるけど、あんまり人通りのない寂しい場所である。
一番初めに建物から出てきた人に、迷う余裕もなく声をかける。
「あの・・・申し訳ありません。コレコレこういうわけで道に迷いまして。ホテルに電話してシャトルを呼んでいただいてもよろしいでしょうか。」
「いいわよ〜。車が来るまで二階のベンチで待ってれば?角の部屋がビューティサロンでまだやってるから、あんまり迎えがこないようなら、中の人に頼むといいわよ。」
シナーさんと言う方でした。
神・・・
ありがとうございます。
ここでさっきのホテルのシャトルサービス事情を思い出して欲しいが、ここからさらにもう一度サロンの方に電話をお借りしたりして、さらに小一時間待つことになる。
迎えを待ちながら、すっかり暗くなったエアポートメサを見上げると、中腹あたりにフラッシュライトの点滅が・・・
やっぱりまだ降りられない人いるんだ・・・
やっと獸木を拾ってくれたドライバーさんに、
「やっぱりよく迷う人いるんすか?」と聞くと
「いるよ。」とごく当然というような返事。
そうなんだー
4人のマウンテンバイカーと、裸で走って登って行ったお兄さんはあの後どうしたのかなー
ホテルのテラスで軽い晩ゴハンを食べながら、明日からはもう少し気をつけて計画的にウロウロしようと反省しつつ、昼間は具合悪かったのに、+今年前半は死にかけていた体で午後いっぱい元気に迷えたことにセドナのミラクルパワーを感じる獸木。
そしていろんな方のご親切で、無事に帰ってくることができました。
ありがとう、シナーさん、ビューティサロンの素敵なお姉さん、もしシャトルがこなかった時に備えて大通りまでの道を教えてもらった通りがかりのお人さん、そしてシャトルのドライバーさん。
それにしても・・・・
一体なんだったのさ、青い鳥。
彼の出番はまだ終わらない・・・・