流れれば一緒に 爺さん婆さんや親父お袋も
鼻歌くらいはしていたような当たり前の歌 だった
ちょっと古めかしい印象の「椰子の実」
2回目は
免許を取り豊橋の友人を訪ねた時ドライブで行った
伊良湖岬の南端 恋路ヶ浜に歌詞の碑がたっていて
友人に問うたら
作詞の島崎藤村がこの地を訪れた時
この浜には時々ヤシの実が流れ着くという話を聞いて作ったそうな
へぇ~ 作詞家の感性ってスゴいなぁと思った
3回目は
小説を読んでいたらこの歌が出てきた
登場人物の成長や望郷にかかわって
とてもやさしく頭の中に響きました
耳に覚えてから40年たって
ようやく詩の意味を味わいました
いい歌だ
- 「椰子の実」
名も知らぬ遠き島より 流れ寄る椰子の実一つ
故郷(ふるさと)の岸を離れて 汝(なれ)はそも波に幾月
旧(もと)の木は生(お)いや茂れる 枝はなお影をやなせる
われもまた渚を枕 孤身(ひとりみ)の 浮寝の旅ぞ
実をとりて胸にあつれば 新たなり流離の憂
海の日の沈むを見れば 激(たぎ)り落つ異郷の涙
思いやる八重の汐々 いずれの日にか故国(くに)に帰らん