18、愛と憎しみ | 綾小路有則のスピリチュアル・レポート

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こんばんは。 今夜も冷えますねえ。(^^;


今日は、レポート
「以心伝心」について、多くの方からメッセージを頂きました。



「その人を理解したということは、その人を愛したということと同義である。

 相手の言動を変えようと思っていると、相手は変わらず、

 自分の相手への思いが良い方向に変化すると、

 徐々に相手の心が変わって来るという『逆転現象』が起る」



理想としては素晴らしいが、実践となると難しいですよね。


言うは安しですが、いざ身近なことで実践となると… (-"-;


私もいざとなるとうまく対処できなくて、「どう心を整理したらよいものやら…」と悩んでしまうことがあります。


今日のレポーは「愛と憎しみ」と題して、


「その人を理解したということは、その人を愛したということと同義である」


ということを、実話を元にして考えてみたいと思います。




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「相手の言動を変えようと思っていると、相手は変わらず、

 自分の相手への思いが良い方向に変化すると、

 徐々に相手の心が変わって来るという『逆転現象』が起る」



というのは頭では分かりますが、どうしても好きになれない人がいる、というのは、多くの人が経験していることだと思います。


「相手を理解する」


口でいうのは容易いですが、実践となるととても難しいですよね。


そこで、ある方が実際に経験した話を紹介しようと思います。


それは、「なるほどなあ…」と思わず納得してしまう、とても深いお話でした。(ご本人に迷惑がかかりませんように、多少人間関係等を変えてあります。)




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Aさん(女性)は生まれたときから、まともに父親に愛されたことがなかったそうです。



Aさん


「父は、私にいつも自分の考えを押しつけようとしてきました。

 進学のことも、就職のことも、結婚相手までもです。

 私の希望は、いつも全て無視され、全てが父の命令で無理矢理決められてきました。

 また、父は私が思い通りに動かないと、すぐに暴力を振いました。

 いつもお酒を飲んでいて、気に食わないことがあるとすぐに暴れ出すので、

 私も母もいつも怯えていたのです。

 こんな父親をどうやって愛せよというのですか!」



絶対に自分の父親を許せないと思い続けてきたAさんでしたが、「貸借対照ノート」を書き綴ってみたら、考え方が徐々に変わってきたといいます。


「貸借対照ノート」って何のこと?


経理をされたことのある方なら、ピンと来るかもしれませんが、「貸借対照表」とは、入金と出金が一目でわかるようにまとめた表のことです。


貸借対照ノートは、相手がしてくれたことを左側のページに、自分が相手にしてあげたことを右側のページに思いつくままに書き綴り、徐々に自分の気持ちを整理していく方法です。


Aさんは、生まれたときのことから順繰りに、お父さんが自分にしてくれたこと、そして、物心がついたころから自分がお父さんにしてあげたことを思い浮かべ、貸借対照ノートに書き綴りました。


すると、お父さんが自分にしてくれたことは以外に多く、自分がお父さんにしてあげたことはほどんどなかったということに気がついたそうです。


さらに彼女は重要なことに気がつきました。


お父さんは、自分に対して、とてもたくさんのことをしてくれていた。


ただそれは、自分が「こうしてほしい!」と願っていることに対して応えてくれたものではなかった。



「自分が期待していること以外のことで愛情を注がれていたために、

 私は一度も親に愛されたことがないと思いこんでいたんだわ」




自分が期待しているとおりに愛されなかっただけ…



そう。


Aさんは、お父さんが不器用ながらも、自分なりの方法で、Aさんを可愛がってくれていたことに気がついたのです。


すくなくともAさんはこの段階で、「自分は、まったく父親に愛されたことがなかった」という思いが誤解だったことがわかり、衝撃を受けました。


しかし、自分や母親に対して行った父の暴力行為を許せるようになったわけではありません。


その悲惨な記憶が、Aさんの父親に対する感謝の気持ちにブレーキをかけていました。


どうしても父親に対する憎しみを捨てることができないのです。


しかしAさんは、少なくとも父親に愛されていたということは、頭では理解できましたので、さらに深く父親の気持ちを理解できるよう努力してみました。


彼女が次に試みたことは、一種の「冥想法」でした。



父が自分なりに愛情を表現していたシーン


父が自分の思う通りにAさんを支配しようとしていたシーン


父が飲んで家族に暴力を振っていたシーン



等を目をつむって深く思い出し、脳裏に映像が見えたら、自分の感情はひとまず横に置いておき、第三者の目、たとえば、自分の尊敬する先生の目、お父さん本人の目、そして「神さまや天使だったらこれをどう見るのだろうか」という神さまの目を想定して深くそのシーンを分析していくという「対人関係調和の冥想」です。


すると冥想をしているAさんに、当時のお父さんの気持ちが徐々に分かってくるようになりました。


そして、昔お父さんが、Aさんにお酒を飲んで漏らしたあるシーンを思い出したのです。



Aさんのお父さん


「俺の両親はひどい貧乏で、しょっちゅう喧嘩が絶えなかった。

 口もひどく悪かったし、何かというと家族の愚痴をよく聞かされたよ。

 俺に対してもいつも悪口ばかり言っていて、誉められたことなんか一度もなかった。

 それどころか、『お前はろくでなしだ』という言葉を毎日浴びせられたよ。

 それに、ひどい貧乏だったから学校もろくに行かせてもらえず、

 就職のときはひどい苦労をしたよ。

 それでも、俺は人の数倍働いて、人並みの生活ができるようになったんだ。

 いいか!

 進学でも就職でも、俺はお前が貧乏になるような『選択』は、絶対に許さないからな!!

 俺の言うことさえ聞いていれば、お前は幸せになれるんだ!

 必ず俺の言う通りに動くんだぞ!!」



このシーンが脳裏に蘇ったとき、Aさんの心に天啓が走りました。


それは、まるでAさんの守護霊がインスピレーションを通してAさんに情報を下ろしてくるがごとく、思い出すシーンごとに、お父さんの気持ちが伝わってくるようになったのです。


Aさんは、悟りました。



「本当は、お父さんは、私のことを愛してくれていたんだ。

 でも、実の両親にまともに愛情をかけられたことがなかったので、

 愛し方がまったく分からなかったんだ。

 優しい言葉のかけ方すら分からなかったんだ。

 自分のような不幸を私に追わせたくないという、ただそれだけの思いから、

 あれ程までに頑固に私を服従させようとしていたんだ。

 でもその気持ちを理解してくれない家族を見て、

 やはり自分は『ろくでなし』なのかと、そんなにひどく悩み続けていたなんて…

 お父さん!

 だから、いつもお酒ばかり飲んでいたのね。

 暴力を振えば振う程、家族に嫌われていると卑屈になり、

 自分のことも嫌いになり、どんどん意固地になっていったのね…」



お父さんがなぜあのような態度を家族に対して行ってきたのかを理解できた瞬間、Aさんの目からは涙がこぼれ落ちたそうです。


お父さんの不器用さがたまらなく不憫で、また愛おしく思えたそうです。


Aさんは、その後の冥想で、お父さんの行動の真意の理解が深まっていきました。


そしてついには、お父さんへの憎しみは消え、感謝の気持ちが素直に出て来るようになったそうです。


その後、Aさんは疎遠になっていた父親をたずね、今までの親不孝を謝り、心から感謝の言葉をお父さんに伝えました。


その言葉を聞いたお父さんは号泣されたそうです。


生まれてはじめて家族から深い愛情を注がれたためなのか、その日以来、お父さんは優しい人になっていき、人を自分の思う通りに動かそうとすることはなくなっていきました。


Aさんの思わぬ感謝の言葉に心を打たれたお父さんは、その後色々と反省もされたようで、ふたりは今ではすっかり仲の良い親子になれたということです。



「その人を理解したということは、その人を愛したということと同義である。

 相手の言動を変えようと思っていると、相手は変わらず、

 自分の相手への思いが良い方向に変化すると、

 徐々に相手の心が変わって来るという『逆転現象』が起る」



まさにその通りだと思います。


傍若無人な父親だと思っていた存在が、「なぜそんな行動をしていたのか」が理解できたとたんに、憎しみが感謝に変化したのですから。



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「こんな人を愛するなん、とてもできない!」


と思うときは、Aさんのように「貸借対照ノート」を書き綴ってみるとよいと思います。


そして、


「なんでこの人は、こんな言動をとるのだろうか?」


ということを深く瞑想して考えてみる…


これを習慣化していくことが、とても大切だと思うのです。


「対人関係調和の冥想」を習慣化することによって、他人さまの感情の動きが深く理解できるようになっていきますし、何よりも自分の感情の動き、喜怒哀楽の「怒」と「哀」の原因を深く把握し、だんだんと心のコントロールができるようになっていきますから。



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捕足



皆さま、メッセージ、ありがとうございました。


やはり実際のお話を紹介する方が、自分に当てはめて考えやすいですよね。


みなさんも、Aさんの話を自分に当てはめて、是非実践してみて下さい。


自分自信で体験できたときは、それこそ何ものにも変え難い喜びになりますから。


何かの本で読んだことがあるのですが、人に好かれる嫌われるという反応は、霊的な反応だそうです。


その人の出している波動に人々が反応することにより、起る現象だそうです。


たとえば、この人と話していると元気になる、もしくは、一緒にいるだけで元気になる、そんな人っていらっしゃいますよね。


それは、その人からプラス的な波動(エネルギー)が出ているので、人々がそれに反応して、一緒に元気になっているんだそうです。


いますでしょ。


その人が入ってきただけで、急に場がパーっと明るくなることって…


それは、一種の霊的な反応なんだそうです。


相手が初対面の人であっても、


「あ、この人優しい人だな」


「あ、この人意地悪そうな人だな」


って一瞬で判断し、宛ててしまうことがありますが、これが人間がコンピューターと違って霊的存在であることの証明だと言われています。


考えてみれば、データで分析するのではなく、一瞬で当ててしまうことができるって不思議ですよね。


直感といいますが、「こっちの道の方が安全だ!」って、意味もなく分かってしまうことってあるじゃないですか。


そんなときは、


「やはり人間は、霊的な存在なんだなぁ…」


って思ってしまいます。


そして、第三者や相手の気持ちになって考えてみるというのは、とても大切なことだと思います。


私が学生の頃「鬱病」にかかっていたということは、以前お話ししたことがありますが、その頃の私は、皆の目が、全て私を避けているように見えたことがありました。


友人には、


「それは自意識過剰だ。 少しノイローゼになりかけてるよ」


と指摘されましたが、今になってみれば、それがどうしてだったか分かるようになりました。


情けない話ですが、皆の私を見る目が私を避けているように見えていたのは、半分ははずれているのですが、半分は合っていたのです。


それはどういうことかと言いますと、


対人関係恐怖症になっていた私は、心のどこかで、いつも「人に嫌われたくない」って思っていました。


いつもいつも、そんなことを思っているものだから、それが表情に出ていたのです。


相手から私を見ると、



「なんでこいつ、そんな怯えたような目で俺を見てるんだ。


 何をそんなに警戒しているんだ」



という風に見えていたのです。


本末転倒ですね。(^^;


嫌われたくない、嫌われたくないという悲惨な精神状態が、「あんたが恐い!」という雰囲気(エネルギー)をかもし出して、それが、相手に深いな思いをさせていたわけです。


「対人関係調和の冥想」で、それに気づいた私は、鏡にうつった自分の表情を見て思いました。


「なるほど、こんな警戒した表情をしていたら、相手は不信に思うわなぁ… (-"-; 」


多かれ少なかれ、心の中で思っていることは、表情やら雰囲気やら、テレパシーやら、オーラやら、何かを通して相手に伝わっているということですね。


それが分かってから、私も徐々に変わることができたと思います。



「まずは、この自分の傷ついた心を癒し、

 心の底から人が大好きになれるよう、努力してみよう。

 鏡で自分の表情をチェックしてみよう。

 最初は、努力しなくちゃできないだろうけど、

 毎日続けていけば、きっと昔のように、人間が好きになれるに違いない! 」



こう、思えたのです。


あとは、レポート
「心の傷を超えて…」に書いてあるとおりです。


合掌…。(_ 人 _)




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