プリックテストってなんですか?
こんにちは。橋本です。
アレルギーの検査で、「プリックテスト」というのがあります。
皮膚の上に直接アレルゲン液を置いて、アレルギー反応をおこすかを判定するテストです。
アレルゲン液を肌にたらしただけでは、しっかり反応が出ないので、プリックテストには専用の針を使います。
この針で、アレルゲン液を置いた部分の皮膚を、軽く刺します。
そうすることで、皮膚の中に、判定したいアレルゲン液が入っていくわけです。
「刺す」といっても、血も出ないですし、痛くありません。
刺してから15~20分待って、「アレルギー反応が出るか?」みます。
アレルギー反応があれば、針を刺した部分に、赤み、ふくらみが出ます。
その皮疹の大きさでアレルギーの強さを評価するんですね。
典型的なのは、プクッと蚊に刺されたようなの。
皮膚にそのような変化が出れば、アレルゲンに対してアレルギーをもっているだろう、ということになります。
この判定には、お医者さんのテクニック、経験が必要です。
アレルギーが強いと、はれたり、かゆくなったりすることもあります。
ただし。
これは、即時型のアレルギーをみるのに最適な検査です。
即時型のアレルギーの代表格は、蕁麻疹(じんましん)です。
30分~1時間で一気に出て、通常、2~3時間でサッと引く。ぱっと出て、ぱっとおさまる。
それが即時型アレルギーの特徴です。
アトピーは、即時型アレルギーも関係します。
が、アトピーの症状。湿疹のほとんどは、遅延型アレルギー。
1日、2日と、何日もかけてじわじわと症状が出て、なかなかおさまらないタイプのアレルギーです。
また、アトピーの症状は、アレルギーが関係しないケースもあります。
そのため、プリックテストの検査結果が、そのままアトピーの症状と一致するわけではありません。
そして、プリックテスト、最大のメリットは、現物でテストできる点。
「これのせいで蕁麻疹、アトピーになっているんじゃないのか」という現物を、針につけて刺せば、プリックテストができるわけです。
たとえば、食べ物なんかでも。
「これ食べたせいで蕁麻疹、出たんじゃないか?」という場合にも、食べ物の現物があれば、すぐにテストができます。
蕁麻疹は、しつこく繰り返しても、原因を特定するのが難しい疾患です。
その点で、プリックテストは、蕁麻疹の原因を探すのに、血液検査以上に手軽にできて、役立つ検査なんですね。
でも、アトピーでは、そうとも言い切れないんです。
プリックテストの検査結果で出たものを、そのまま「これがアトピーの原因」と決めつけてはいけません。
治療の参考程度にしてください。
プリックテストとは、即時型アレルギーの反応をみるのに最適な皮膚テスト。
アトピーの検査にプリックテストを使うかどうかは、よくお医者さんと相談してくださいね。
