[SB2次]大人の関係 5 | 三日茶坊主

三日茶坊主

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シャワーから出てきたキョーコの姿を見て、蓮は固まった。
ただでさえ濡れ髪に上気した頬と理性を試されている気がするのに、その上貸した蓮のスウェットの上だけという格好で出てきたのだ。
体格差を考えたら当然予想できたはずなのだが、袖は何度か折り返してあり、ダフッとしたVネックの襟元が緩めで心もとなく、長めの裾からはキョーコの生脚が覗いていた。

「ズボンは大きすぎて穿けなくて…。
上が長かったのでワンピースだと思えばこれでいいかなって…。」

頬を染め上目使いでズボンを差し出すキョーコに、蓮の理性は崩壊寸前だった。
近づいたことでキョーコの濡れ髪からシャンプーがほのかに香る。
蓮と同じシャンプーを使っているはずなのに、キョーコから香っていると甘さを伴ってまるで別もののようだ。
役から離れた素のキョーコの台詞であることを指摘する余裕もなく、必死で平静を装って蓮はキョーコからズボンを受け取った。

平静そうに見える蓮に役を思い出したのか、キョーコはまた大人びた雰囲気に戻った。

「簡単につまみ作るから、飲み物の用意しておいて。」

そう告げて台所に去っていったキョーコを見送り、ズボンをクローゼット仕舞うために寝室に向かう。
寝室に入り扉を閉めたところで蓮は座り込んで頭を抱えた。

ほんっとに勘弁してくれ!!
俺を誘っているのか!?
あの子に限っては絶対違うだろう!

あんな格好で俺に襲われるだなんてこれっぽっちも考えてないのだろう。
ヒール兄妹の延長くらいにしか考えてないのだ。

あのまま少し恥ずかしそうにはにかんだ笑顔で見つめられ続けていたら、確実に蓮の理性は崩壊していただろう。
あの格好に、あの表情はやば過ぎる。

とりあえず出来るだけあの服装は視界に入れないようにしよう。

微妙に後ろ向きではあるが気を引き締めなおして、受け取ったズボンをクローゼットにしまって寝室を出た。