第14回文化庁メディア芸術祭 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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1年に1度。
日本国に税金を納めていて良かったと、心から思うイベントがあります。
それは、

文化庁メディア芸術祭


昨年の第13回に引き続き、
第14回となる今年の “文化庁メディア芸術祭” の初日に行ってきました。
2月13日まで。

アートあり、ゲームあり、アニメあり、漫画あり。
昨年と変わらず、本当に楽しいイベント♪
これで、無料なのだから、嬉しい限り。
星星星
日本人ならば、絶対に行くべし!
間違いなしの3ツ星です。


それでは、4つの部門それぞれの感想を。
まずは、アート部門

今回の大賞作は、
Michel DÉCOSTERDというスイスの作家の 《Cycloïd-E》
水平方向に連結した5本の筒を回転させながら、
先端のスピーカーから音を発するサウンドスカルプチャーです。

・・・と言っても、百読は一見に如かず。
こんな感じで、ボワンボワンと動いております。




大賞受賞作品ですが、作品が大きかったことが災いして (?) 、
メイン会場の国立新美術館ではなく、東京ミッドタウンに展示されていました。
ちょっと悲しい (笑)


個人的には、優秀作だったクワクボリョウタさんの 《10番目の感傷(点・線・面) 》 の方が、作品として好きです。
まっ暗い部屋の中に、鉄道模型用の線路と、
街のオブジェのように配置されたカゴやらコンパスやら鉛筆やらの日常品。
その線路の上を、小さなLED照明を先端で点灯させた鉄道模型が走ります。
すると、電車の動きに合わせて、様々な日常品が作りだす影が壁に現れるのです。
この影の動きが、本当に面白い。
冗談ではなく、1時間はボーっと見てられます (笑)
ICCのオープンスペース2010にも展示されているので、
もし、今回の期間中に国立新美術館に行けない方は、ICCへ。



続いて、マンガ部門

大賞受賞作は、こちら↓

ヒストリエ(1) (アフタヌーンKC)/岩明 均

¥560
Amazon.co.jp


読んだことはなかったですけど、おめでとうございます!
ちなみに、優秀作受賞作は、こちら↓

孤高の人 1 (ヤングジャンプコミックス)/坂本 眞一

¥540
Amazon.co.jp


風雲児たち 幕末編1 (SPコミックス)/みなもと 太郎

¥550
Amazon.co.jp


をはじめ、 『ぼくらの』 、『レッド』 、 『うちの妻ってどうでしょう?』 の5作品。
これらもことごとく読んだことはなかったですけど、おめでとうございます!


しかし、読んでない方も安心です。
ちゃんと会場の一角に、受賞した漫画を読めるコーナーが完備!
個人的には、 『風雲児たち 幕末編』 にハマりました。



お次は、アニメ部門

大賞を受賞したのは、こちらのアニメ↓






これに関しては、大・大・大納得の受賞。
というのも、意外に (?) 、
アニメを一切観ない僕が、去年唯一ハマったアニメだったからです。
ちなみに、まだこの名アニメをまだご覧になったことがない可哀想な方 (?) に朗報です!
なんと、文化庁メディア芸術祭の会場にて、
2/5 15:00~19:13、2/7 13:00~17:13、
2/10 10:15~14:28、2/13 15:45~19:58
に全11話一挙公開してくれるそうです。
もちろん無料です!
もちろん無料です!!
(↑大事なことなので、2回言いました)
TSUTAYAでレンタルしなくても済むこのチャンスに是非 (笑) !!


さて、もう一点、優秀作で感心してしまった作品が↓




現役大学生のアニメーション作家・石田祐康さんの自主制作アニメーション。
アマチュアとは思えないほどのクオリティです!
2分22秒と短い作品ですから、
面倒くさがらず、是非、視聴のほどを



ラストは、エンターテインメント部門

PV、ゲーム、おもちゃ、キャラクターあり、一番バラエティ豊かな部門です。
大賞を受賞したのは、Twitterアカウントで楽しめるジェネレーター 《IS Parade》

会場では、なんとなく恥ずかしくて、やってみませんでしたがf^^;
今、家で自分のtwiiterアカウントでやってみたところ・・・これは楽しい (笑) !

皆様も是非!
http://isparade.jp/


今回の展示作品の中で、一番感動したのは、
優秀作受賞のサカナクションの 《アルクアラウンド》 のPV。




CG全盛期の今に、これをアナログで実現しようとしたことにまず感動。
そして、ノーカットで、これを撮ってしまったことに感動。
真の “神PV” と言えるでしょう。


そして、もう一つ。
iPadが国内で発売されたその日に、内田伸哉さんがWebに発表されたパフォーマンス映像。

《iPad magic》




アップルストア銀座の前で行ったというアイディアが秀逸。
しかし、少々残念なのは、大通りの前でや行ったせいで、
ラストのいいところで、バイクの爆音に邪魔されてしまったところ。
あのバイクさえいなければ、、、 (笑)




日本のアートは、海外に比べて弱いと言われがちですが。
メディアアートに関しては、
世界でもトップクラスなのではないかと、確信しました。
ただ楽しいだけではなく、日本のアート界への自信も強まる展覧会。
土日は、絶対に混むでしょうから、平日の空いている時に!




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