第13回文化庁メディア芸術祭 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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毎年恒例のメディア芸術の祭典が、今年も開催されております!
“第13回文化庁メディア芸術祭”

国立新美術館にて、2月14日まで絶賛開催中。

さてさて、展示の紹介のその前に。
“メディア芸術” とは何でしょうか?
その答えは、美術書ではなく、何と日本の法律にあります。

  文化芸術振興基本法(抜粋)
  
   第三章 文化芸術の振興に関する基本的施策

    (メディア芸術の振興)
   第九条 国は、映画、漫画、アニメーション及びコンピュータ
        その他の電子機器等を利用した芸術(以下「メディア芸術」という。)の振興を図るため、
        メディア芸術の製作、上映等への支援その他の必要な施策を講ずるものとする。


よく読めば、映画も漫画もアニメもメディア芸術ということがわかります。
実際、“新世紀エヴァンゲリオン” や “スラムダンク” も、
日本のメディア芸術100選に認定されております。


「美術なんて、興味無いし…」

と、一度でも、口にしたことのある、そこの君!
漫画を読んだことがないのですか?
アニメを見たことはないのですか?
それらは全部、メディア芸術なんですよ!!
ドーーーンm9(・∀・)

(↑・・・??)

その次に登場する、コンピュータその他の電子機器等を利用した芸術。
こちらは、まぁ、何となく、メディア芸術と聞いて、イメージを浮かべる感じのものですね。

というわけで、結論としては、

“メディア芸術の定義は、異常に広い!”

というか、考えるのも面倒なので、
“楽しんじゃえば、それで良し!” なのが、メディア芸術です。



さてさて、そんな数あるメディアアートの中 (世界54ヶ国・地域の2,592作品) から、
今年、文化庁が受賞作品に選んだ優秀作品約180点の作品が、会場で紹介されています。

厳しい審査を通った作品ばかりですから、
どれもこれも面白いのは、確実!
くわえて、このイベントは、無料! (←よっ、文化庁!太っ腹!)
行って楽しくないわけがありません。
星星星
3ツ星。
しかし、行って楽しくないわけないイベントが混んでないわけがありません。 (←ややこしい)
狭めの会場に、約180点の作品が所狭しと並んでいますので、
土日の午後に行かれる際は、是非、覚悟だけはしておいて下さいませ。



さてさて、大賞作品は、文句なしで良かったですが、
他にも素晴らしかった作品があるので、それをいくつかご紹介いたしましょう。

まずは、田中秀幸さんのこの作品↓




電気グルーヴのアルバム 「YELLOW」 収録曲 「Fake It!」 のミュージックビデオ。
いやぁ、会場では2回も観てしまいました。
スポーツのシーンなのに、全然爽やかでなし。
無限地獄を思わせるような、見ていて何ともシコリの残るようなミュージックビデオです (笑)
電気グルーヴは一切登場しないのに、
電気グルーヴっぽさをちゃんと感じるのは、何故でしょう?


こちらの作品も、なかなか♪

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-Nemo Observatorium


メディア芸術祭の中でも行列の出来ていたマシーンです。
ディ○ニーランドで言うところのスプラッシュマウンテン並の人気。
観賞者は、まずこのマシーンの中に入り、椅子に腰掛けます。
手元には、スイッチ。
それを “ON” にすると、
白い発泡スチロールの微粒子が、巨大な透明シリンダーを舞って、渦が出来るという仕組み。
観賞者は、その中で、瞑想をするというマシーンなのです。

せっかくなので、僕も体験してみました。
スイッチオン!

“確かに、この不思議な感覚は瞑想出来そ・・・・・やっぱ、無理!”

すぐさま、スイッチオフ。
この透明なマシーンの周りを、他のお客様が囲んでいるのです。
四方八方から見つめられ、動物園のゴリラにでもなった気分です。
この会場では、瞑想出来ません。


“これも、メディアアートかぁ!” と唸らされた作品がこちら。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-収穫


Sari Doteさんの 《収穫》
デジタルの日付を、ミカンだか何だか果物に見立てた写真です。
最近のデジカメ写真では、すっかり見なくなったこの日付。
アートの世界では健在なのですねぇ。



会場には、アートな作品以外にも、楽しさいっぱい。
ゲームも出来るし、漫画も読めるし、アニメも見れちゃいます。
間違いなく、子供は大喜びです。
(僕は大人ですが、大喜びでしたw)
世のパパさん、ママさん、
来週の土日、お子さんを連れて行かれてみては?
無料ですよ (笑)