◆トランスフォーマー ビーストウォーズⅡ D-21 ゴッドネプチューン
海賊謀略員スキュウレ
シーコンズも4人目。紅一点のスキュウレです。見てこの純白ボディ！ BWⅡシーコンズのメンバーはみんな白をメインに銀や金が入ったカラーリングですが、そのカラーが一番馴染んでいるのがこのスキュウレだと思います。白は女性キャラにも多い色だしイカだし。
他のメンバー同様『マスターフォース』にて販売されたシーコンズの流用品で、このスキュウレはテンタキルの色換え＆武器削除品になります。1998年発売。メカイカに変形。
テンタキルに女性設定はありませんが（というよりもMFシーコンズの手足組はドローン設定なので性別とかたぶん無い）、ロボットモードの手足がスラッとしていたり顔がすっきりしていたりするので、MFシーコンズをBWⅡに流用するにあたって誰か1人女キャラにしたい、じゃあテンタキルだよな、ということで女性として生まれ変わったような事情がありそうな感じがしますｗ
こういった「男性キャラのリデコリカラーにより仕立て上げられた女性キャラ玩具」は以前まであまり好きではなかったのですが、最近は某様やあれやこれやの影響により、最初から女性として設計されたものとはまた違った魅力があると思うようになり、つまりなんていうんでしょうか、ビーストウォーズⅡ最高だなってことです。
後ろから。イカの顔面と脚10本全部を後ろに背負う豪快な変形方法が見てとれます。個人的にガワの残る残らないは気にしないタイプですし、シンプル変形ゆえに手軽に変形合体を繰り返せるということもあるんですが、さすがに背負いものが多すぎて重心がかなり後ろに寄ってしまうのが難点。
真横から見るとこうですからねｗ
カカトはしっかりしてるんですがさすがにかなり後ろに倒れやすいです。
それにしてもこの脚の細さ……アニメイテッドアーシーのような可憐さです。さりげなく突き出た胸も見どころだ！
顔アップ。端正な顔立ちをしております。ヘルメットの形状が若干イカの脚に見えなくもないですｗ
上半身はガッシリした箱なんですが、そこから一段階盛り上がった胸が実にすばらしい。ハンターアーシーやメタルスブラックウィドーのように丸みを帯びた生物的な胸も大変よいものですが、このスキュウレのようにあくまでロボやメカの一部として無骨な形状のパーツをドカッと置いて「ここが胸なんでよろしく」というものもまた至上の存在であります。
胸の間にある『！』状のパーツは引き出し式の合体用ジョイント。つまり棒状のパーツを胸に挟んだ状態がデフォという、疲れてクタクタでもこれを見れば明日もまたがんばろうと思えるようなデザインとなっております。
腰から脚にかけては、形状だけで見れば「箱から2本の角柱が突き出てるだけ」ではあるんですが、アニメでは金塗装部分を腰、その下の白い部分を短パンに見立てることでプロポーションの向上に説得力を生み出していました。短パンロボ……真面目な話いいと思います。
それだけにヒザ下からは一本足になっちゃってるのがちょっと惜しい。分割線のとこで左右に分けて見てねってことはわかるんですが、ふとももパーツが途中であからさまに1本に統合されてますからねｗ
可動は少なめ。
腕がスイングしますが、シーコンズ内では唯一ヒジ関節がありません。
背中のイカ脚に干渉して後ろへも行きません。
拳の穴は3mm。武器は付属しませんが適当な3mm武器は持てます！ 画像のはEZメディックノックアウトの武器。拳の穴は貫通してないんで先っぽしか持てませんが、柄の短い武器を持たせるなりうおおスキュウレちゃんの先っぽ持ち最高ぉぉとのけぞるなりしましょう。
夏候淵ダラスの武器を持たせるのが水中機雷っぽくて気に入ってます。
ヒザは、変形用関節ですが一応曲げることが可能！ 神羅万象の新弾に1人はいるロリキャラのあざといジャンプポーズを参考に、愛嬌を振りまいていけ！
また背中のイカ脚は真横に向けることもできます。これも変形用関節ですが。
こっちのほうが重心もわずかに前に行くし放射状の吸盤も味わえるしでいいかも。
それにしても肉抜き穴と吸盤の造形を兼用してる感じがたまんないですね。こういう合理的なの大好き。
テラマンダー同様、合体用ジョイントを引き出して胸の砲塔に見立てることも。
四角い胸につられて近づいてきた男はこれで一撃！
くるぶしのあたりに3mm穴が。適当な武器を差し込んでおけます。
アンクレットに暗器を隠した女アサシンみたいで超かっこいいですね！
スキュウレの変形モチーフはメカイカ。メカイカってなんだよ、と思われるかもしれませんがメカのイカです。
スキュウレ、トランスフォーム！
他のシーコンズ手足メンバー同様にシンプルな変形。
ロボ脚（イカ頭）のスライドがシャコシャコできて気持ちいいです。
スキュウレ、ビーストモード！ 華麗なメカイカに変身！
リカラー元のテンタキルは「イカ型モンスター」だったのでスキュウレもメカイカというよりはイカ型モンスターに……いやイカ型モンスターというのも違う気がしますこれｗ 怪人イカ女といった感じ。特撮の、女幹部系じゃなくて1話限りの着ぐるみのやつｗ
後ろから。変形機構が見て取れると思います。
シーコンズメンバー内では唯一ビーストモードでロボ頭部が隠れない設計。イカの尻を見ようとする男ども（と一部の女ども）をちゃんと見張っているぞ！
ケツから後ろに伸びた接地用のイカ脚2本にも注目。くねった造形と銀の塗装によりイカのヌラッとした感じが表現されていてすばらしい。
ビースト顔アップ。テンタキルでは未塗装だった唇を真っ赤に塗ることによってアメリカンセクシーなイカになってます。
なってます。
個人的にはまつ毛があればもっとよかったですね。
顔面のメタリック銅塗装もすごく綺麗。この部分はまるでコウイカの甲（浜辺に落ちてるサーフボードみたいなアレ）を装甲としてまとったようにも見えて、メカイカとしての魅力を上げております。
腕には吸盤の造形も。中央の腕の先端には3本のツメがあり、ここがメインの腕なのではと思わせます。10本ある腕のうちメインの2本がある、という構造は実際のイカと同じですね。
頭部（外套膜）やヒレもちゃんとあります。
全体のシルエットは実際のイカとはまったく別物ですが、イカとしての記号はふんだんに散りばめられており、イカとしてというよりイカキャラとしての魅力はかなりのもの。
脚まわり。
銀塗装の段々になった部分は、顔面と同じくイカの甲を思わせる造形。イカしてます。2重の意味でな！
可動もします！ 腕が3本まとめて前にちょっとスイング。
申し訳程度ですがけっこうかわいい動きですｗ
特筆すべきは脚。左右別々に動かせます！
動き自体は1軸による前後スイングという単純なものなんですが、ヒザを曲げた状態で造形されているので、実際以上に動いているような錯覚にとらわれます。
腰パーツごと前にズラせばこんないやらしい角度の開脚まで可能だ～っ！！
サイバトロンのエアハマーにヒップアタックが炸裂！！
接地に使っていたイカ腕は股をくぐらせて前に持ってくることもできるぞ～っ！
頭をスライドさせて5mm穴を前に向けることも！
体の一部が変形して武器っぽくなるのってなんかこう実写のトランスフォーマーっぽくてちょっとワクワクします。
イカスミ発射！！
5mm穴を利用してアームズアップももちろんＯＫ！
グラが変形したマニピュレーターで、いけすかない人間の髪の毛をチョキチョキしてやれ！
イカとして無理やり泳がせるとこんな感じ！ すばらしいディスガイズだ……
海中でスクーバを発見したスキュウレ！
オスのイカが放つ濃厚なフェロモンを察知しスキュウレの理性が乱れる！
うおおおおお！
スキュウレ「あ～んスクーバ様～」
スクーバ「ハァハァ……あと一歩遅かったらやられていた……」
BWⅡ劇中でこんな感じでしたね。それにしても正義側にも悪側にもイカがいてしかも正義側にはリカラーでもう１匹イカがいてそいつがタコ型戦車（国内完全新規商品）を持ってくるとかどんなアニメなんですかね。
投げキッス！ これも原作再現です。「スキュウレの投げキッスはプラズマエネルギーの爆弾なのだ」って冷静に解説するナレーターが面白かったですね。
スキュウレの名前（Scylla）は、ギリシャ神話に登場する魔物スキュラの別読み。スキュラというのは、もともと乙女だったのがわけあって魔物になってしまった系のやつで、上半身が女、下半身が魚の尾＋犬3匹というカオスな外見。ですがファンタジー系のRPGなどではスキュラといえば人魚やタコ女のような「海のモンスター娘」として扱われることが多いです。
モンスター娘といえば男戦士を誘惑するというのが「スタスクは裏切る」と同じくらい定番であり、またスキュウレの役職も「海賊謀略員」なので、色仕掛けで戦局を有利にするような役割があるんじゃないかと想像します。こんな感じです。
海の魔物スキュウレの本当の恐ろしさは、心の中に棲む（目覚めなくていいタイプの）魔物を目覚めさせてしまうことにあるのかもしれない……。
スキュウレのレビューでした。
変形玩具としてはその感触が魅力。シーコンズ手足はみんなそうですがジャコッ！とスライドさせるのが実に楽しい。変形機構はかなりシンプルですが文字通りの意味で「手ごたえのある変形」と言えるでしょう。うまいこと言えました。
女性型のTFとしては、もともと女性として設計されていない玩具なのでカラーリングによる見立てで女性要素をねじこんできてる感じのやつで、そこに感動や情熱を見出せるかどうかで評価が大きく変わるような気がします。自分はこないだまでこれは別に欲しくないなあと思ってたんですが、今はもう合体用にあと3体欲しいくらいの流れまで来てます。
海洋系TFとしては、実際のイカとはかけ離れた構造をしてはいますがイカの記号があちこちに散りばめられているのでこれはこれでメカイカ……というよりイカメカとして納得の行くものになってます。
リカラーは元々の『テンタキル』がまずあって、そのテンタキルに当時版や復刻版や限定版など様々なカラーがあったりしてややこしいですｗ
次はリーダーのハーフシェル！そんでは。